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バンクーバー2010


スキー・フリースタイル FREESTYLE

見どころ

フリースタイル競技は、モーグル、エアリアル、そして今大会から採用されたスキークロスの3種目から成る。モーグル及びエアリアルは採点競技。ただし、モーグルはタイムも得点に加味される。

Moguls(モーグル)

モーグル競技は、コブの急斜面を滑る競技で、ターンと2回のエア(ジャンプ)を採点し、タイムによる得点を加えた3要素で順位を決める。予選は全選手が1本滑り、得点上位16名が決勝に進出する。決勝も同じく1本の勝負で、獲得得点によって順位を決める。ターンを採点する審判は5名、エアを採点する審判は2名で行う。
ターンは各ジャッジが5点満点で採点し、最高点と採点点をカットするため15点が満点となる。エアは各ジャッジが2.5点満点で採点され、それに難易度点を加点する。そして上下2つのエア点が足され、7.5点満点のポイントを出す。そしてジャッジ2人の中間点を採用する。得点構成はターン50%、エア25%、スピード25%。
タイム点は、コース長を係数とする公式にタイムを入れて自動的にはじき出す。したがって、ターン点15点+エア点7.5点+タイム点7.5点、合計30点が満点となる。

[例]A選手  
ターン(15点満点)
ジャッジ1 ジャッジ2 ジャッジ3 ジャッジ4 ジャッジ5 ターン点
4.7 4.7 4.6 4.5 4.7 14.0
エア(7.5点満点)1人2.5点満点+難易度点
ジャッジ6 ジャッジ7 エア点
5.28 4.70 4.99
タイム(7.5点満点)
タイム タイム点
22.5秒 6.05
総合得点(30点満点)
トータルスコア
25.04

コース比較
リステルスキーファンタジア・モーグルコース(2009世界選手権大会開催地)
・全長(Length)223m
・コース幅(Width)21.3m
・斜度(Gradient)29.6度
サイプレスマウンテン(昨シーズンのWCのデータ)
・全長(Length)251m
・コース幅(Width)12m
・斜度(Gradient)27度 ※斜度はその年の降雪状況により変わる

Ski Cross(スキークロス)

予選は対戦形式ではなく、1人ずつ全員が滑り、タイムで順位をつける。単走であるため4人で滑る決勝トーナメントと異なり、スキークロス独特の駆け引きは無用で、単純に滑走スピードが要求される。予選敗退者は予選のタイム順が最終順位(33位〜)となる。
決勝には基本的に32選手が進出。ここから4人対戦のトーナメントで行われる。レッド、グリーン、ブルー、イエローのビブを着用し、4人が一斉にスタートゲートを飛び出す。先着の2名が勝ち上がって次ぎのラウンドに進出、2名が脱落していくサバイバル戦。勝ち上がった選手は、他の組みの勝ち上がった選手と対戦して2名が脱落して、最終的に残った4選手で決勝を行う。
決勝の1〜4位は、着順がそのまま順位となる。準決勝で敗れた4選手は、5〜8位決定戦が行われる。失格選手が出た場合、順位が繰り上がることもある。
約1000mのコースに、バンク、ウェーブ、ジャンプスポットがあり、まさに雪上のモトクロス。勝負を大きく左右するのはスタートダッシュ。先行してインコースに入ると、そう簡単に追い抜けない。瀧澤宏臣選手は、「スタートダッシュさえ決まれば、まず負けない」と自信を持っている。

Aerials(エアリアル)

エアリアルは、キッカーと呼ばれるジャンプ台から、ストックを使わずジャンプし、空中での技、高さなどを競う競技。予選は全員が2本飛び、上位12選手が決勝に進出する。決勝も2本勝負で行われ、予選と合わせた2本の合計で順位を決める。
採点は、7人のジャッジによって行われ、このうち5名はエア&フォームを担当、空中姿勢、高さと距離、踏み切り姿勢などが採点ポイントとなる。各ジャッジのもつ最高点は7.0ポイント。ジャッジ1からジャッジ5のうち最高と最低をカット(5審3採用)されるので、7.0点×21.0点が満点となる。
残り2名のジャッジは、ランディング(着地)を各3点満点で採点する。総合得点は、エア&フォーム点とランディング点を足し、行った技の難易度点と掛け合わせる。

[例]A選手  
エア&フォーム
ジャッジ1 ジャッジ2 ジャッジ3 ジャッジ4 ジャッジ5 エア&フォーム点
6.6 6.5 6.9 6.6 6.0 19.70
ランディング
ジャッジ6 ジャッジ7 ランディング点
2.8 2.5 7.95
技の難易度
難易度点
4.425
総合得点
トータルスコア
122.35
バンクーバーオリンピックで実施されるフリースタイル競技の種目と日程
男子 女子
2月14日 Moguls(モーグル) 2月13日 Moguls(モーグル)
2月21日 Ski Cross(スキークロス) 2月23日 Ski Cross(スキークロス)
2月25日 Aerials(エアリアル) 2月24日 Aerials(エアリアル)
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