MENU ─ トリノ2006

トリノ2006


ボブスレー・スケルトン SKELETON

見どころ

スケルトン競技とは、ボブスレーやリュージュと同じ氷で造られたコースを、鉄製のソリで滑り降り、そのタイムを競う競技のことです。この競技の特徴は、足を前にして乗るボブスレー競技やリュージュ競技と異なり、頭を前にして、腹這いになってソリに乗ることです。前回のソルトレークシティー冬季オリンピックでは、世界各国からの復活の声に押されて、実に54年ぶりに復活することとなりました。

スケルトンのそりはランナー(滑走部)とシャーシー(車台)のみの極めてシンプルな骨組みだけなので、骨格とか骨組みを意味する言葉のスケルトンという名がつけられたといわれています。競技者はソリに腹這いになって乗り、重心移動によってソリを操作します。ブレーキは付いていません。

スタートは、ボブスレーと同じスタート板からボブスレー用に造られたソリを真っ直ぐ押すための2本の溝の片方に、スケルトンのランナーの片方を入れ、ソリの両側にあるグリップ部分(ハンドル)を掴んで、全速力で押し、加速します。そして、バレーボールのレシーブの様にしてソリに飛び乗ります。滑走の善し悪しは、スタートダッシュの速さ、コースのライン取り、空気抵抗の少ない滑走フォームによって決まります。

競技は男子の部と女子の部があり、2回滑ってその合計タイムで勝敗を決めます。タイムは1/100秒まで計測されます。ソリの重量は、男子は43kg、女子は35kg以下とされています。ただし、選手を含めて115kgを超えるときは、ソリは男子33kg、女子は29kg以下とされています。競技は、早い順番ほど氷の状態が荒れていないので有利となります。このため、スタート順を決めるためのシードシステムが採用されています。

日本代表選手

今回、注目は男子の越和宏選手の滑走です。世界各国のコースを知り尽くした越選手は強豪国の選手からも“越ライン”と呼ばれるほど滑走技術には定評があります。越選手は1992年アルベールビル冬季オリンピックにボブスレーの選手として挑戦しましたが果たせず、スケルトンに転向して苦節を重ね、夢を求めてきました。トリノ冬季オリンピックが2度目の出場となりますが、前回のソルトレークを上回る成績を望むところです。

彼の今までの大きな課題はスタートの際のスプリントにありました。これをクリアするために必死のトレーニングをしてきたのです。これをクリアすれば、コース取りの巧みな越選手は必ず表彰台立てると言われています。 次に続く選手として稲田 勝選手の活躍も期待されています。彼のスプリントは越選手を凌ぎ、各国の選手と比べても決して引けを取らない実力があるからです。スタートの順番がかなりの問題になるでしょう。


越和宏選手


稲田 勝選手

ページをシェア