2010/07/06
竹田恆和会長が第1回ユースオリピックについて講演
8月14日〜26日、シンガポールで開催される「第1回ユースオリンピック競技大会」について、日本代表選手団の団長を務める竹田恆和JOC会長が都内で講演を行いました。ユースオリンピックは14歳〜18歳までの若いアスリートが参加。26競技201種目の実施に加え、50を超える文化・教育プログラムが行われるのが特徴で、国際オリンピック委員会(IOC)にとって新しい試みとなります。
竹田会長は、「若者のスポーツ離れが進む中、ユースオリンピックは世界中の若者にスポーツへの参加を促すとともに、オリンピック精神のすばらしさを普及することを目的とし開催されます。スポーツ、教育、文化をバランスよく提供するスポーツイベントとして、そして、オリンピックムーブメントをとおしたスポーツ、教育、文化の融合をさせる場としての新しい総合競技大会です」と、ユースオリンピックの意義を紹介しました。
大会の特徴の1つは、新しい競技種目です。オリンピックにはない種目として、3人対3人で行うバスケットボール3on3(スリーオンスリー)などのほか、陸上競技・テニス・馬術などでは他NOCとの混合チームで行う種目、また水泳やアーチェリーなどでは男女混成チームの種目があります。竹田会長は「『勝つ』ことへの目的のみならず、協力や尊敬の心を共感してもらうために新しい取り組みも行われます」と説明しました。
さらにユースオリンピックを特徴づけるのは、文化・教育プログラムです。竹田会長は「スポーツと文化・教育の融合を目指す大会であるユースオリンピックにとって、重要となるのが文化・教育プログラム。選手達は大会が開催される全期間滞在し、競技以外の日は文化・教育プログラムに参加します」と、その重要性を強調しました。
文化・教育プログラムでは、5つのテーマ(オリンピズム、技術向上、健康的なライフスタイル、社会的責任、表現力)に沿って、50種類以上のプログラムが行われます。オリンピアンらから話を聞く「チャンピオントーク」や、オリンピックの歴史学習やセカンドキャリアを考える「新発見プログラム」、205の国と地域の文化を紹介する「世界の文化村」、地元の人々と交流する「社会活動」、音楽や踊り、芸術作品に触れる「文化交流」、さらに離島でアドベンチャーに参加する活動などが行われます。
またオリンピックの理念を伝えるために指名されたユースオリンピック大使には、エレーナ・イシンバエワ(陸上競技・棒高跳び、金メダリスト)やマイケル・フェルプス(水泳、金メダリスト)が就任、テニス競技の模範選手には日本人の杉山愛さんが選ばれ、大会期間中にトークショー等で活動します。
竹田会長は、これらのプログラムを活性化する手段としてインターネットが活用されることを説明。「大会終了後も若者同士の交流が続くことを目指し、インターネット上での情報交換も盛んに行われます。同年代のレポーターによる記事掲載や、選手紹介は選手自らがネット上に書き込むなどの試みがあります」と話しました。
日本代表選手団は、竹田恆和団長、福井烈総監督、以下男子選手25名、女子選手44名、役員25名 総勢94名(6月28日現在)で編成し、大会に臨みます。竹田会長は「選手達は、将来を嘱望され、まさに次代を担うアスリートたち。日本代表として正々堂々と戦い、そして、文化・教育プログラムを通して自分のスキル向上を図ることで、将来の日本代表選手団の模範となる選手に育ってほしい」と締めくくりました。