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TEAM JAPAN DIARY

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2010/02/17

髙橋3位、織田4位、小塚8位、フィギュアスケート男子が好発進

フィギュアスケート男子ショートプログラムが16日行われ、髙橋大輔選手は観客をひきつける演技で1位とわずか0.6点差の90.253位と好発進。織田信成選手もノーミスの演技で84.854位、小塚崇彦選手は小さなジャンプミスがあったもののスケーティング力を評価され79.598位につけました。メダル圏内に日本選手がひしめきあう、最高の滑り出しです!

Takahashi1好発進の髙橋選手(提供:アフロスポーツ)

トリノオリンピックで8位と、雪辱を誓ってから4年。髙橋選手は、落ち着いたいい表情で氷に降り立ちました。スタジアムの360度から沸き返る「大ちゃん」コール。多くの日本のファンが見守っているのが分かります。曲はタンゴの「eye」。アコーディオンの切ないメロディに乗せて、髙橋選手の滑らかなスケーティングが映えます。

髙橋選手は右ひざ靭帯断裂のために08-09シーズンを欠場し、リハビリに専念。099月に実戦復帰したものの、自己ベストには及ばない苦しい試合が続きました。この日は、冒頭の3回転+3回転の連続ジャンプを確実に決めると、怪我の原因ともなったトリプルアクセル(3回転半)を見事に成功。続く3回転も決め、すべてのジャンプをクリアすると波に乗ります。見せ場の2つのステップでは、曲のリズムからわざと遅れる“溜め”でアコーディオンの情感を表現するなど、緩急のあるスケーティングが冴えわたり、スケート力の評価は8.3と全体の2位。自己最高の90.25に、笑顔を見せました。

Takahashi2ガッツポーズを決める髙橋選手(提供:アフロスポーツ)

続く織田選手も、最高の演技です。織田選手の魅力はなんと言ってもジャンプの着氷のやわらかさ。この日も、なめらかに流れるような着氷をすべてのジャンプで決めると、歓声が沸き起こります。シーズン前半には表現面の点が伸びず、得点を見て泣いたこともあった織田選手でしたが、「死の舞踏」の暗く激しい曲に合わせた重みのある演技で、トップスケーターにふさわしい滑りを見せました。ジャンプとスピンに高い評価を得て4位発進。十分にメダルを狙える好位置です。

Oda 力強い演技の織田選手(提供:アフロスポーツ)

小塚選手は、トリプルアクセルの着氷がわずかに乱れましたが、全体的に流れとスピードのある素晴らしい演技。1歩がよく伸びるスケーティング力や、エッジを深く倒して左右に乗るエッジワークでは、他の選手を寄せ付けない巧みさが光ります。大きな緊張感の中、力を出し切りガッツポーズ。ジャンプミスで約23点を失ったものの、79.59の高得点で、メダルの可能性を残しました。

Kozukaスケーティングが冴える小塚選手(提供:アフロスポーツ)

一方、外国勢の滑りも素晴らしいものでした。トリノオリンピックの王者エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)は、冒頭で4回転+3回転のジャンプを決め首位発進。しかし演技面の評価は5位と、トリノオリンピックのような絶対王者といった位置づけではありません。同じくトリノオリンピック銀メダルのステファン・ランビエル(スイス)は、スピード感のある演技と得意の高速スピンで、この日一番のスタンディグオベーションを受けました。4回転ジャンプの着氷がわずかに乱れましたが、表現面ではトップの評価で、織田に次いで5位につけました。

また昨季の世界王者、エバン・ライサチェック(アメリカ)は、力強さと正確さで群を抜く男らしい滑りで、自己最高の90.30をマーク。非の打ち所の無い演技で、2位につけました。同じくアメリカのジョニー・ウィアーもノーミスの演技で6位。また地元カナダの声援を一身に受けるパトリック・チャンは、トリプルアクセルでミスがあったものの、素晴らしいエッジワークとスケーティングで7位発進となりました。

1位から3位の髙橋選手まで0.60点差にひしめく大接戦。8位の小塚選手も約10点差ですが、フリースケーティングは、何が起こるかわかりません。日本男子初、いや、アジア男子初のメダルへの期待で胸がいっぱいです! 決戦の男子フリースケーティングは18日(日本時間19日)。運命の瞬間はもうすぐです。(JOC広報チーム)

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