2010/02/17
原田が2日目につながる滑り、女子リュージュ
ウィスラーのスライディングセンターで行われたリュージュ女子1人乗り初日は、日本にとってちょっと悔しい結果となりました。原田窓香選手は1本目26位、2本目16位で、一日目を終えて23位。安田文選手は、1本目を終えた時点で、スピードを出すために装着できる重りの規定超過で失格となりました。
ウィスラーの村から、ゴンドラに乗って山を登ったところにウィスラースライディングセンターはあります。ここウィスラーでは人気競技のひとつ。1万人超のチケットは完売し、多くの観戦客がゴンドラに揺られて山を登りました。
リュージュのコースは、12日の公式練習中に男子選手が事故死したことから、男子のスタートラインは女子の位置に、女子はジュニア用の位置に下げてのスタート。女子のコースの長さは1198mから953mに縮められ、時速140km台の高速コースの予定が、130km前半のコースになりました。
原田選手は、1本目、スタートでのコース取りでミスがあり、42秒608で26位とタイムが伸びません。もちろん26位といってもトップと0.880秒差ですから、いかにこの競技が僅差の戦いになるかを示します。2本目は、順調なスタートを決め、42秒112で16位と健闘。コースのライン取りをつかめた様子で、2日目につながる滑りとなりました。
一方、安田選手は、1本目のゴール直前でヘルメットのカバーが外れるアクシデント。バランスを崩してゴールしましたが、怪我はなかったとのこと。また安田選手は、1本目の計測後、装着できる重りが13.1kgまでのところ、13.3kgだったため失格となりました。
リュージュの魅力は、なんといってもコースが近いこと。スタートからゴールまで、すべてのコース沿道が観客席ですから、ファンのみなさんも思い思いの場所を陣取り、選手の活躍を目の前で見ることができます。コースにかぶりつきで待っていると、山の上のほうから、時速130km台で滑り降りてくる「ゴーッ」という音が聞こえ、猛スピードで目の前を通過。そのスピードとパワーに圧倒され、選手が過ぎ去ったあとに、遅れて「オオーッ」と歓声が上がります。
日本では馴染みの薄い競技ですが、そのコースの近さとスピード感はほかの競技にない魅力。原田選手の2日目の活躍、そして同コースで行われるスケルトンとボブスレーの選手へ、エールを送りながらウィスラースライディングセンターを後にしました。(JOC広報チーム)