写真:ロイター/アフロ
スケートボードの起源にはいくつかの説がありますが、1940年代にアメリカ西海岸で、木の板に鉄の車輪を取り付けて滑る遊びが始まりとされています。1950年代に入ると、木製の板にゴム製の車輪が装備された「ローラーサーフィン」という商品が登場し、これが現代のスケートボードの原型となりました。スケートボードは特に若者に人気があり、比較的新しいスポーツとして登場し、1980年代から1990年代にかけて世界中に広まりました。1990年代後半に入ると、グラフィックや音楽、ファッションといった要素とともに、ストリート・カルチャーの主要な要素となりました。オリンピックでのスケートボードは、街の風景を思わせるコースで技を競う「ストリート」と、複雑な形状のコースで技を競う「パーク」の2つのイベントがあり、男女別に競技が行われます。
ストリートは、都市の要素を模した直線的なセクション(構造物)で行われます。各選手は一人ずつ競技をし、階段、手すり、縁石、ベンチ、壁、坂道などのセクションを利用してさまざまなトリック(技)を披露します。審査員はトリックの難易度、高さ、スピード、オリジナリティ、完成度、そして総合的な流れを評価し点数をつけます。特に注目されるのは、デッキ(板)を回転させる「フリップ」です。一般的なトリックではありますが、中には選手が自身を回しながらデッキも回し、手を使わずに足に戻す高度なものもあります。これらのテクニックはデッキの回し方が水平、縦、横と三次元的で、まるで足にデッキがマグネットで吸いつけられているかのような見事なトリックです。デッキの回転技術には見ている者を驚かせる要素があり、スケートボードの最大の見どころと言えます。
パークは、大きな皿や深いお椀を組み合わせた複雑な形状の窪地状のコースで行われます。ストリート競技が直線的なセクションを重視するのに対し、パークでは「アール(湾曲)」が特徴で、窪地の底から曲面を昇ると急傾斜となり、上部は垂直もしくは垂直に近くなります。選手はこうした急勾配を駆け上がり、上空へ飛び出して美しいエア・トリックを繰り広げます。まるで浮遊しているかのような迫力的なパフォーマンスで、多彩な複雑なトリックを披露し、いかにスリリングでかっこいい演技ができるかがパーク競技の魅力です。パフォーマンスの大胆さやスピードにも注目が集まります。
競技初回実施大会 | 東京2020大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | 東京2020大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年8月21日時点
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