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アテネ2004


スペシャルコラム

開会式によせて

青島健太さん

開会式に出るべきか、出ないべきか。
それは直前に大事な試合を控えた選手たちを悩ませる。セレモニーと前後の移動を含めると、5〜6時間は拘束されることになる。しかも、かなりの時間立ったまま過ごさなければならず、体力的な消耗もけっこうある。

翌日から試合の始まる選手たちは、当然その参加を回避するのだが、積極的に開会式への参加を決めたチームがある。
女子のバレーボールだ。

その理由を柳本晶一監督は、こう話す。
「1976年のモントリオール大会に選手として出た時の開会式のことが忘れられないんですよ。頭の中が真っ白になるほど興奮して、オリンピックって本当に素晴らしいなあと思ったんです。選手たちにも、その感動を是非味わってもらいたい。体力的なデメリットもあるけど、それ以上に精神的な充実がある。アテネでいい戦いをするためにも、我々は開会式に出たいと思うんです」

バドミントンで女子ダブルスと混合ダブルスに出場する山本静香選手は、開会式について訊かれ、こう答えている。「試合もそうなんですが、開会式に出られるのもずっと楽しみにしてきました。会場に入ったら泣いてしまうかもしれません」

コンディショニングを考えて開会式に出ないのもオリンピックなら、その感動と興奮をモチベーションの向上につなげようとするのもオリンピック。
どちらを選んでも大切なことは、自分が自分らしくあること。競技に専念するために外部との接触を断つもよし、また自由な時間の使い方でリラックスするもよし。自分らしい準備をして、自分らしい戦いをする。

ついに始まったアテネオリンピック。
勝利への合い言葉は、SHOW YOUR COLORSだ!

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