JOCは4月6日、味の素ナショナルトレーニングセンターで「平成23年度JOCエリートアカデミー入校式」を行いました。第4期生となる今年度は、レスリング3名、卓球4名、フェンシグ5名の計12名が入校しました。同事業は、JOCと各競技団体が共同し2008年にスタート。オリンピックをはじめとする国際競技大会で活躍できる選手の育成を目標に、各競技団体から推薦された有望なジュニア選手を集め、味の素ナショナルトレーニングセンターを練習と生活の拠点にして集中的な指導を行っています。
エリートアカデミー4期性を代表して梅林さんが決意表明(アフロスポーツ)
エリートアカデミー生と来賓の方々で記念撮影を行った(アフロスポーツ)
入校式では、まず始めに、東日本大震災で被災されお亡くなりになられた方々へ黙祷をささげました。
来賓・主催者の紹介、国歌斉唱に続いて、福田富昭JOC副会長が「JOCはジュニア期からきちんとしたスポーツ指導をしなければならないと考えています。エリートアカデミーでは、勉強、スポーツ、寝食の教育をしっかり受け、また各種目のコーチから指導を受け、世界で活躍できる選手になっていただきたいと思います。また選手を引退してからも指導者として選手を育てていって欲しいと願っています。みなさん、将来の日本のスポーツ界を担う選手としてお手本になれるよう頑張ってください」とあいさつしました。
続いて来賓を代表して、文部科学省スポーツ青少年局競技スポーツ課の芦立訓課長が登壇。「12名の皆さんを送られる家族の方々には不安もあると思います。トップスポーツを支える逸材を体系的に育てることと合わせて、スポーツ界をリードする人材を育成したいというJOCの思いを文部科学省も応援しています。家庭からの支援に加えて、これからは地元の北区や学校など様々な支援を受けていくことになります。12名のみなさん、これからも頑張って下さい」とエールを送りました。
その後、4期生12名の紹介につづいて、福井烈JOC選手強化担当理事が激励の言葉を述べました。「東日本大震災で日本中の人々が心を痛めているこの時にあなた方はエリートアカデミーに入校します。心と身体を鍛えた真のアスリートとして、人間力を発揮することが、日本の力になります。みなさんには身体と同時に心も鍛え、人として成長して欲しいと思います。そのためには、常に全力で取り組んでほしい、感謝の気持ちを持って欲しい、我慢強く生きてほしい、そして負けず嫌いであってほしい。切磋琢磨して日本を代表するアスリートになってほしいと思います」と激励しました。
またエリートアカデミー在校生を代表して、エリートアカデミーキャプテンの久良知美帆さん(2期生)が「私は高校1年生の春、たくさんの不安と緊張と大きな期待を胸に、ここに来ました。最初は戸惑い行き詰ることもありましたが、今ではここに来て良かったと思っています。ここでは競技だけでなく、人との出会いがあります。オリンピックという夢に向かってみんなで頑張りましょう」と歓迎の言葉を贈りました。
続いてオフィシャルスポーツウエアを提供している、ミズノ株式会社の上治丈太郎専務取締役と、株式会社アシックスの山根至東京支店長より、記念品の贈呈が行われました。
最後に、4期生を代表し梅林太朗さんが決意表明を行いました。「僕の目標はオリンピックでメダルを獲ることです。でもすぐに達成できるわけではありません。階段を一段一段上るように目標を1つ1つ達成しなければなりません。エリートアカデミーでの目標は、全中(全国中学校体育大会)とインターハイ(全国高等学校総合体育大会)で優勝すること、仲間と協力して生活をしてあいさつや学校の勉強をしっかりすること、家族やコーチへの感謝の気持ちを忘れないことです。1つ1つの目標を達成して、本当の目標を達成するよう頑張ります。また僕は東日本大震災の年に入校します。レスリングを通して日本を元気にできる選手になります」と、しっかりした口調で話しました。
12名が入校し、エリートアカデミーの在籍者数は1期生から合わせて計36名。この36名が共同生活をしながら、チームジャパンの一員として日本のスポーツ界を代表する選手を目指していきます。