2010/09/11
ローマオリンピック金メダルから50年、日本体操協会が記念式典
1960年ローマオリンピックの体操男子団体総合金メダルからちょうど50年となる2010年9月7日、日本体操協会は、国立競技場で記念式典を行いました。当時の選手のほか、審判員、チームリーダーなど日本代表選手団22名のうち13名が出席。50年前を振り返るとともに、今後の体操ニッポンの飛躍を誓い合いました。
ローマオリンピックで日本は、ソ連が優勢と見られた情勢のなか、男子が団体総合で初の金メダルを獲得。そこからオリンピック5大会連続、世界選手権5大会連続の団体総合金メダルを獲得し、“体操ニッポン”の黄金時代を築きました。1976年のモントリオール大会を最後に金メダルには恵まれなかったものの、2004年アテネオリンピックで28年ぶりとなる金メダルを獲得。北京大会でも銀メダルを獲得し、体操ニッポンの潮流は復活しつつあります。
式典では、男子団体総合チームの小野喬さん、相原信行さん、鶴見修治さん、三栗崇さんの4名が壇上にあがりあいさつ。1960年当時の映像がスクリーンに写しだされ、すでにご逝去された遠藤幸雄さん、竹本正男さんの演技も紹介されると、集まった方々から「懐かしい!」「さすが上手!」などと拍手喝采が起きました。
小野さんは「ちょうど50年目となるこの日に、みなで祝うことができて幸せです。内助の功だった女子選手団や先生もお元気でいらしてくださって嬉しいです。ローマの活躍を次のロンドンへつなげる気持ちで、今日の日を祝いましょう」と、あいさつしました。
またローマオリンピックの水泳・競泳男子400m自由形で銀メダルの山中毅さん、ウエイトリフティング・バンタム級で銀メダルの三宅義信さんも参加し、記念すべき50年の節目を祝福。国際体操連盟のグランディ・ブルーノ会長からも祝電が届き、「1960年のローマで、日本の体操選手から受けた感動を鮮明に覚えています。真のサムライたちがパーフェクトを求め、集中して練習していた姿に多くのものを学びました」と、お祝いのあいさつをいただきました。
さらにアテネ大会の男子団体総合で金メダルの米田功さんと鹿島丈博さんも駆けつけました。2人は体操のコーチとして、ロンドンオリンピックのチームジャパンを支えています。米田さんは「体操界で伝説のオリンピック5連覇のことを聞き、何度も皆さんの映像を見て、自分も金メダルを目指して頑張りました。これからはコーチの立場で、日本体操協会に恩返ししていきたいと思っています」とあいさつ。鹿島さんも「28年ぶりの金メダルを獲った時に、体操ニッポン復活と言われましたが、日本体操協会の多くの方々が積み重ねてきたものが僕たちにつながったのだと感じています。これからは指導者として、この栄光をつなげていきたいです」と話し、気持ちを引き締めていました。
50年目の節目を祝った日本体操協会の関係者たち。体操ニッポンの継承に向けて、新たな歴史がスタートしました。