写真:長田洋平/アフロスポーツ
ソフトボールは野球から派生した球技であり、基本的なゲーム進行は野球とほぼ同じですが、グラウンドのサイズや使用されるボールなどが大きく異なります。ボールの円周は12インチ(30.20〜30.80cm)で、これを細くて短い3号バットで打つことが特徴です。そのため、打球はあまり遠くまで飛ばない傾向があります。試合の進行は基本的に野球と同じですが、野球が9回まで行うのに対して、ソフトボールでは7回終了時点で得点の多いチームが勝利します。延長戦が必要な場合は、タイブレークが採用され、8回以降ではノーアウトで二塁にランナー(前回の最後に打撃を完了した選手)を置いて、スピーディーに勝敗を決定します。
ソフトボールは、野球と基本的なゲーム進行は似ていますが、フィールドのサイズが異なります。投手と捕手の距離は13.11m(野球は18.44m)、各塁間は18.29m(野球は27.43m)、外野フェンスまで67.06m(野球は76.199m以上)となっています。このコンパクトなフィールドサイズにより、ソフトボールは迫力のあるスピーディーなプレーとスリリングな展開が生まれやすくなります。独自の要素として、ピッチャーの特徴的な投球フォームが挙げられます。野球のアンダースローとは異なり、ピッチャーは手首を体側線を通過させながら球を離します。このウインドミル投法は、腕を大きく回転させてから投球することで、遠心力を活用して球速を得ています。トップの女子選手は時速100kmを超える球速を記録していますが、野球に比べて投手と捕手の距離が近いため、体感速度は野球の時速150kmに匹敵すると言われています。ソフトボールでは、ライズボールやドロップボールなどの球種を使い分けてバッターに対抗する戦略が求められ、投打の緊張感が見どころの一つとなっています。
正式競技となったアトランタ1996大会では4位、シドニー2000大会では銀メダル、アテネ2004大会では銅メダルと、3大会連続で惜しくも金メダルに手は届きませんでした。しかし北京2008大会にて遂に悲願の金メダルを獲得。ロンドン2012大会とリオデジャネイロ2016大会では実施されませんでしたが、東京2020大会でも金メダルを獲得し、2大会連続での金メダル獲得となりました。パリ2024大会では再び実施されませんが、ロサンゼルス2028大会では実施が決まっており、3大会連続の金メダルへ期待が高まります。
競技初回実施大会 | アトランタ1996大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | アトランタ1996大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年1月1日時点
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