東京オリンピック開催へ
vol.1 開会式そして日本中を走った聖火リレー
1964年10月10日(土)から24日(土)まで、第18回オリンピック競技大会が東京で開催された。93の国と地域から5,500名を超える役員・代表選手が、アジアで初めてのオリンピックに参加。日本からは437名(役員82名/選手355名)の代表選手団が全実施競技にあたる20の競技に出場。その活躍は、日本のオリンピック史上に残る輝かしい成績とともに我々に大きな感動を与えてくれたのである。
前日までの雨が嘘のように秋晴れとなった開会式当日
開会式は、1958年に東京で開催された第3回アジア競技大会の際に建設された国立競技場が使用された。グランドの改修とスタンド拡張(収容人員を52,000人から71,600人に拡張)など、オリンピックのために大改修がなされ、東京オリンピック大会会期中は、開閉会式、陸上競技、サッカー(一部予選と決勝戦)、などに使われた。
前日の雨が嘘のように晴れ渡った10月10日午後1時50分、音楽家・故団伊玖麿氏作曲によるオリンピック序曲が演奏され、オリンピック旗および参加国旗が一斉に掲揚された。
天皇陛下のご臨場、さらに君が代の演奏の後、オリンピックマーチに合わせ選手団の入場となった。
選手団の入場はギリシャ選手団を先頭に、アルファベット順に各選手団が続き、開催国日本の代表選手団は最後に入場。当時、各選手団には縦列行進の際、歩度120、歩幅75cmと指示が与えられていた。
1周400mのトラックを1周した選手団はフィールド中央に縦列で整列。式台に登壇したアベリー・ブランデージ国際オリンピック委員会(IOC)会長と安川第五郎オリンピック東京大会組織委員会会長がそれぞれ挨拶。
途中、故クーベルタン男爵の録音も流された。
この後、ブランデージIOC会長の挨拶と天皇陛下への開会宣言の依頼が行なわれ、14時50分過ぎに、ロイヤルボックスのご自席で起立された天皇陛下により第18回オリンピック競技大会の開会宣言が行なわれた。
「東京オリンピック開催へ」その他コラム
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