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東京オリンピックレポート

宿舎で洗濯物を干す外国人選手。
宿舎で洗濯物を干す外国人選手。


10月1日〜4日までの監督会議における連絡事項

村の生活について
 村の生活については組織委員会発行の村案内(黄色表紙)や日本選手団ハンドブックをよく読んで規則を守り、みなが快適な村生活ができるようにすること。その他特に注意することは次の通り。

a.食事
 日本選手団の食事のマナーはまず好評である。さらに注意し、さすがにホスト・カントリーの選手、役員といわれるようにされたい。
牛乳の持ち出しは、くさりやすい点、衛生上良くないのでやめること。
 果物などを歩きながら食べることは、その行為のみは特にとがめだてしないが、食べかすをあちこちにすてることは厳しくつつしむこと。
 料理に関する要望は、選手団本部より食堂側に要望し、可能なかぎりのサービスをしてもらう。具体的に要望事項は、遠慮なく申出のこと。

b.交通について 
 村滞在者がこの所急に増え、交通量も多くなってきて、事故率が非常に高くなると考えるべきで、われわれ主人役から卒先して交通マナーの範を示そう。
 道路ワーク等で道路を使用する場合は、事前に村長の許可が必要である。
自転車の2人乗りは絶対にいけない。

c.火災の予防
 ガスの使用にあたっては、つけ忘れのないように注意のこと。ガスのつけ忘れのために底がこけ、火災寸前というトラブルが外国チームにあったそうである。
 日本チームからそのようなことが出たのでははずかしいことである。
 村の電気の配線では電気釜などを使用することはできない。これら電気器具の使用にあたっては村に申出て許可を得られたものに限るようにされたい。
 ボイラーのパイロット・バーナーは四六時中消さずにつけておくこと。

d.備品、什器について
 各部屋、棟の備品、什器は大切にとりあつかうこと。
 不備なもの、故障のある場合は直ちに本部事務所に連絡のこと。本部より管理事務所に手配をする。各個人で管理事務所に直接申出ても受付けられない。
 備品、什器の破損紛失のないよう注意のこと。

e.睡眠について
 村は休養の場所であるから、いつも誰かが競技に備え休息している。夜遅くまで外出したりして責任者に心配をかけたり、他人の迷惑にならないよう心掛けること。

f.水と湯
 浴槽、洗面槽以外に水をこぼさないよう。こぼれたらふき取ること。水がたまると不潔であると共にすべってころぶなどケガのもとにもなる。また水と湯の栓をまちがってヤケドをするようなことのないよう注意のこと。

g.面会、電話について
 電話は公務連絡用のみに使用することが原則である。電話がある都度の呼び出しはしない。メモを取り、掲示板にはっておくので各自注意し、必要な連絡はメモを見た上で選手側より赤または青電話で連絡すること。
 激励などは電話でなく、電報や手紙で送ってもらうようにすること。

h.(面会は)面会受付横の面会所でするのが原則である。また面会には、団長の許可が必要であり、受付申込に対しては本部は監督の了解が得られる場合にのみ許可証を発行する。

サウナ・バスの利用について
 ボクシング、レスリング、ウェイトリフティング、柔道4競技選手のサウナ・バスの利用は6時から20時となっている。この時間内は上記4競技の選手のみ利用する。20時以降は自由に利用できる。上記時間内に利用するチームはチームごとに利用時間および枚数を本部へ連絡のこと。

洗濯屋の営業について
 すべてセルフサービス方式で、各自で洗濯物を持参し、受領の際現金で支払うことになっている。洗濯物は申込んだ日から3日目に受領できる。営業時間は9時から20時まで。

日本食のサービスについて
 食事にバラエティーを加えることについて食堂では、5日より次の食事を予定することになった。

昼 夜
5日 そば かば焼き
6日 塩サケ 五目めし(す入り)
7日 なし すき焼き
8日 なし 煮魚

 みそ汁は、毎日朝昼2回用意の予定。特殊品目についても今後考えて続けて行くことになっている。

備品の払下げについて
 大会マーク入りの毛布等の払下げについて、村本部の正式返事として、業者より賃貸契約した物であったため、払下げは行わない旨通知を受けた。

 記念銀貨、切手の申し込みは現金をそえて10月6日午前中までとする。

 本部前に用意されている「ヤクルト」を飲まれる際は必ず紙袋はくず入れに入れること。

 IDカードを紛失する者がでてきた。お互いに取り扱いに注意すること。

東京オリンピック1964