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2024.10.03 キャリア支援

JOCの就職支援「アスナビ」:8月28日企業説明会を実施

登壇してプレゼンを行った7選手(写真:アフロスポーツ)
登壇してプレゼンを行った7選手(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は8月28日、味の素ナショナルトレーニングセンターウエストで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。
 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまで227社/団体395名(2024年8月28日時点)の採用が決まりました。今回の説明会ではJOC主催のもと、9社16名が参加しました。

服部道子JOC理事(写真:アフロスポーツ)
服部道子JOC理事(写真:アフロスポーツ)

 最初に主催者を代表して服部道子JOC理事がアスナビ説明会に参加した企業に対する感謝の言葉を述べました。続けて、「強いアスリートは自分のためだけに競技をするのではなく、誰かに応援され愛されることで限界を超えた力を発揮するものであると感じています。アスナビに登録しているアスリートは、企業に雇用され社員の皆様に応援されることで、これまで勝てなかった相手への勝利や超えられなかった記録の更新が可能になるものと考えております。そうした意味では、皆様のサポートは日本のトップアスリートの未来を作っていくものです。本日お集まりの皆様にはぜひ、オリンピックをともに目指すTEAM JAPANの一員となっていただきたいと思います」と、参加企業にアスリート採用を呼びかけました。

柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター(写真:アフロスポーツ)
柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター(写真:アフロスポーツ)

 続いて、柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターがアスナビの概要を、スライド資料をもとに紹介。アスナビが無料職業紹介事業であることや登録するトップアスリートの概略のほか、就職実績、雇用条件、採用のポイント、アスリート活用のポイント、カスタマーサポートなどを説明しました。

 その後、就職希望アスリート7名がプレゼンテーションを実施。映像での競技紹介やスピーチで、自身をアピールしました。

西口泰嵩選手(写真:アフロスポーツ)
西口泰嵩選手(写真:アフロスポーツ)

■西口泰嵩選手(フェンシング・フルーレ)
「私が取り組むフルーレは、先日のパリ2024オリンピックの男子団体で金メダルを獲得した種目です。私が小学4年生のときにフェンシングを始めたきっかけは、両親がフェンシング/フルーレの元日本代表選手だったことで、母はシドニー2000オリンピックにも出場しました。小学5年生のときに、ロンドン2012オリンピックで日本チームが銀メダルを獲得したシーンが非常に印象に残り、フェンシングにのめり込みました。日本の選手には他国にはない絆の強さがあり、格上の相手を倒す姿を見て、オリンピックで金メダルを獲得するという明確な目標が生まれました。私にはフェンシングを続けていく上で信条としていることが2つあります。1つ目は楽しむこと。困難な場面でも考え方や視点を変えることでポジティブに捉え行動しています。2つ目は諦めないこと。どのようなときでも私は諦めません。しかし、自分の意見に固執しすぎることなく、他競技の人からの情報など先入観なく取り入れた上で取捨選択できる柔軟性もあります。私は『努力した者が全て報われるとは限らない。しかし、成功した者は皆すべからく努力している』という言葉を大切にしています。努力を努力と思わず、何事にも挑戦する探究心を持ち、最後まで諦めない忍耐力を、私は人一倍持っていると思っています。諦めない私は敗れた試合を振り返り、改善策を見出してきました。今回、パリ2024オリンピックへの出場は叶わず、日々ともに切磋琢磨している選手がオリンピックの舞台で活躍する姿を見て、素直に驚き感動しましたが、その反面悔しさやや不甲斐なさなど、この気持ちを一言で表すことができません。しかし、その中で一つだけはっきりと言えるものがあります。私がオリンピックの個人・団体でメダル獲り、日本全国に夢と感動を届けたいということです。その私の想いを実現するために、取り組む姿勢から見直しています。まずは練習に対して今まで以上に真摯に取り組み、フィジカルトレーニングでは常に限界に挑戦します。大舞台で自分のフェンシングが出せるよう、メンタル面も強化します。プレースタイルについては改善中で、ようやく自分のものになりつつあります。イメージ通りに完成させれば国内はもちろん世界の強豪選手と肩を並べられると、強い手応えを感じています。4年後のオリンピックに向けて、これからも競技を楽しみ、諦めず、成長を重ねる挑戦をし続けます。ぜひ私の目標達成を皆様の企業とともに歩ませてください。競技生活で培った前向きで柔軟な姿勢で業務に取り組み、粘り強く遂行することで、企業の更なる発展に大いに貢献できると考えています。採用して良かったと思っていただけるよう努力しますので、ご支援ご協力をよろしくお願いします」

船田茜理選手(写真:アフロスポーツ)
船田茜理選手(写真:アフロスポーツ)

■船田茜理選手(陸上競技・三段跳 走幅跳)
「私が陸上競技出会ったのは、小学校の体育の授業で行われた走り幅跳びでした。クラスの誰よりも遠くへ跳べた私は、跳ぶことへの魅力にのめり込み、先生からの勧誘もあり陸上クラブへ入りました。市の大会で跳んだ瞬間の歓声や拍手の虜になり、陸上を続けることになります。高校2年生で三段跳びに出会い、当時の顧問の先生から考えて練習することの楽しさを学び、やり始めて1年でインターハイ出場まで記録を伸ばすことができました。三段跳びは片脚に体重の15倍もの重量がかかると言われており、怪我がとても多い種目です。しかし私はこれまで大きな怪我をしたことはなく、競技を続けられているところが私の強みだと考えています。私の夢は世界で戦える選手になることです。昨年度行われたFISUワールドユニバーシティゲームズでは自身初の海外での試合を経験し、8位入賞を果たすことができました。そこで、もっと跳びたい、出場するだけでなく結果を残したいと思うようになりました。まずは来年行われる世界陸上競技選手権に出場し、決勝の舞台で海外の選手と戦うことを実現するために海外での試合経験を増やしていきたいと考えています。私の競技の強みは柔軟に考え挑戦する力と、試合では目標とする記録を決めずに跳べるところまで跳ぶ気持ちを持って挑んでいるところです。陸上競技を通して物事の向き合い方や、挑戦する力を学び、人としても大きく成長したと感じています。また、今まで応援し支えてくれた両親や祖父母はもちろん、陸上競技に対しても恩返しする気持ちを持って、記録向上に努めたいと考えています。もし皆様の企業にご採用いただいてきましたら、陸上競技と同様、挑戦する力と柔軟に考える力、そして決めたことを最後までやり遂げる強い意志と行動力をもって、役目を全うしたいと考えています。またアスリート社員として会社の活力となれるように頑張ります」

小林姫公選手(写真:アフロスポーツ)
小林姫公選手(写真:アフロスポーツ)

■小林姫公選手(アイスホッケー)
「私の目標は、ミラノ・コルティナダンペッツォ2026冬季オリンピック、2030年の冬季オリンピックに出場し、メダルを獲得することです。この目標とともに、私は現在に至るまで多くの経験をしてきました。高校1年生のときに、競技力向上を目標に長野県から思い切って上京してきました。その後多くのオリンピアンが所属するシニアチームに入団し、高校時代はU-16、U-18の日本代表に選出され、国際試合など海外経験を多く積んできました。また、多忙の中でも学業と両立を行い、早稲田大学に進学しました。苦難を乗り越えることで、忍耐力を培ってきました。そして、大学時代は日本代表として世界選手権に出場、またワールドユニバーシティゲームズで過去最高順位の2位という結果を残すことができました。また今年行われた全日本選手権でチームが6年ぶりに優勝し、日本リーグの二冠と合わせて日本一のゴールキーパーとなりました。私は競技以外に、継続して続けていることが2つあります。まず1つ目としてフィットネスジムでのアルバイトを大学1年のときから続けています。そこではアイスホッケーで培ってきた冷静かつ全体を俯瞰する力が活かせていると感じております。業務の中で来館される多種多様なお客様とコミュニケーションをとったり、ハプニングが起きたとしても冷静に落ち着いて対応し、その後の業務に繋げることができています。ここでは人と深く関わり合い、臨機応変にトラブルシューティングする貴重な経験を得ることができました。これからも仕事をする上で、人に寄り添い信頼関係を築き、業務に貢献できると考えております。そして2つ目ですが、現在所属している西武プリンセスラビッツで、今年から広報を担当しております。集客や、女子アイスホッケーを知らない方へもっと知っていただけるよう情報発信するということを目的に、SNSなどで企画や編集、チームアカウントでの投稿などを日々工夫しながら続けております。選手やチームの魅力をどうやって知らない方へ伝えるか、画面越しのファンの方やアイスホッケーを知らない方にどのようにアピールできるか、日々試行錯誤しています。広報の仲間と協力し、結果が出せたときは非常にやりがいを感じます。私はアイスホッケーで設定した自身の目標に向け粘り強く取り組んできたからこそ今の自分があり、着々と成長してきていることを実感しています。トップレベルを目指すにはもちろん楽しいことだけでなく、苦しい場面や大きな挫折などが多くあると思います。しかし、これからも苦難を乗り越えさらに上を目指していきます。私が皆様の企業にご採用いただけましたら、今までサポートしてくださった方々への感謝を忘れず、競技を通しての企業の発展や社内活性化などに貢献できるよう全力で取り組んでいきます」

平野夏海選手(写真:アフロスポーツ)
平野夏海選手(写真:アフロスポーツ)

■平野夏海選手(スポーツクライミング)
「私がクライミングを始めたのは10歳の頃です。テレビ番組でクライミングを知り、近くのジムに連れて行ってもらったのがきっかけです。課題を攻略する楽しさと達成感に魅了され、すぐにクライミングの虜になりました。通っていたジムには、世界で活躍するトップ選手も練習していて、その姿を目の当たりにすることで、私も世界で活躍したいという夢を抱くようになりました。私の目標はワールドカップ優勝とオリンピック金メダル獲得の二冠を達成し、世界一のクライマーになることです。そのために登りこみ、ウェイト、メンタル、栄養管理、動画分析など、日々多方面からアプローチしています。大学ではスポーツ科学を専攻し、機能解剖学や栄養学、アスレティックトレーニング論など、競技力向上に生かせる知識も学んでいます。理論と実践を通じて競技力向上に取り組み、世界一を目指して全力で挑戦を続けています。私の強みは2つあります。1つ目は、目標に向かって努力できる向上心です。12歳で初めて公式戦に出場し始めた頃は予選落ちばかりでしたが、反省と改善を繰り返し、どうしたら強くなれるかを考えてきました。長所を伸ばし、弱点を見つけ、克服するための計画を立てて実行することで少しずつ成長し、今では日本代表としてワールドカップに出場できるまでになりました。誰よりも練習をするので、本当に努力家だねと褒めてもらうことも多いです。2つ目は競技で培ってきたスキル、想像力、対応力、判断力です。スポーツクライミングのリードとボルダー種目では試合の直前まで課題が公開されないため、課題の攻略方法を瞬時に考える想像力、対応力、判断力が求められます。私はこれらのスキルを人一倍の努力と実践で身につけてきました。一例ですが、大学1年生のときに出場した全日本ボルダリングユース選手権では、決勝のホールドに残り5秒という局面で2択の攻略方法を思い浮かび、瞬時の判断によってブザービートで完登を決め、優勝することができました。皆様の企業にご採用いただけましたら、この2つの強みを生かし、アスリート社員として競技と仕事の両立を頑張ります。どのようなお仕事においても常に向上心を持って取り組み、高い目標とチャレンジ精神で臨みます。想像力、対応力、判断力を発揮し、最適な解決策を見つけ、企業の一員として会社の発展に貢献したいと考えております。また、アスリート社員として競技で結果を残すことで、会社のことをより多くの皆様に知っていただくきっかけになったり、社員の皆様に勇気や元気を届けられるようになりたいです」

松浦透磨選手(写真:アフロスポーツ)
松浦透磨選手(写真:アフロスポーツ)

■松浦透磨選手(スキー/フリースタイル・ハーフパイプ)
「私は3歳の頃に両親の影響でスキーを始め、いろいろな技を出し、滑りで自分らしさを表現できるフリースタイルスキーの魅力や楽しさを知り、好きになっていきました。小学4年生のときに初めてジュニアの大会に参加し小学6年生で優勝、中学3年生のときにさっぽろ雪まつりの大会で優勝したことをきっかけに、世界大会に挑戦することを決意しました。現在は国内外での活躍が認められ、日本代表選手としてワールドカップに全線出場しています。私の現在の目標はオリンピックに出場し、メダルを獲得することです。これは同じ競技で戦う選手たちの憧れであり、簡単には達成できません。私はこれまで多くの方の応援やサポート、周りの方々の助けを借り、成長してきました。高校2年生のときには、ニュージーランドで行われたコンチネンタルカップと呼ばれる大陸ごとの大会で優勝し、ユースオリンピック日本代表に選出されました。しかし、大会前日の公式トレーニング中に未完成な技で転倒して脳震とうを起こしてしまい、出場できないという非常に悔しい思いをしました。この経験は私にとって非常に大きく、自信を持って技を出せるよう繰り返し練習することの大切さを痛感しました。その後はどんなに大きな壁にぶつかっても、スキーに対する想いと、目標だけは見失わず小さな目標から一つ一つ達成していき、決めたことは必ずやり抜くという強い意志を持って戦ってきました。その結果、2022-23シーズンにはワールドカップの決勝に進出し、世界選手権に出場することができました。現在ワールドカップランキングは20位で、目標であるオリンピックの表彰台が目の届くところまで来たと感じています。私はミラノ・コルティナダンペッツォ2026オリンピックに必ず出場し、メダルを獲得します。そのために現在は、世界でも誰もやっていない技のへの挑戦を考えており、その技を習得し大会で成功させることで、必ず表彰台に乗れると確信しています。スキーを通して多くの方々に感動と勇気を届け、マイナー競技であるフリースタイルスキーを広め、より多くの方々にその魅力を伝えていきたいと考えています。皆様の企業にご採用いただきましたが、必ずやり抜く強い意志のもと、ワールドカップやオリンピックでメダルを獲得し、皆様に感動と勇気を届け、企業を盛り上げていきたいと考えています。また、仕事においてもやり抜く力を発揮し、支えていただける方々に感謝の気持ちを忘れず、企業に貢献できるよう尽力してまいります」

長岡真鈴選手(写真:アフロスポーツ)
長岡真鈴選手(写真:アフロスポーツ)

■長岡真鈴選手(アイスホッケー)
「私がアイスホッケーを通して学んできた3つのことについてお伝えしたいと思います。1つ目は、仲間を知ること、自分を知ってもらうことの大切さです。アイスホッケーは5人が1セットとして競技が行われ、誰か1人が上手でもセット5人の意思疎通がなければ機能しません。昨シーズン得点が取れず中々勝てないことがあったのですが、原因が何かを考えていくと、自分自身がセットの他の4名のことをあまり知らないということがありました。自分では仲間が得意だと思っていたプレーが、実際にはそうではなかったということもあります。セット5人の得意なプレーを踏まえた上でセットの方針を決める必要があると思い、セットで何がしたいか、こういう場合はこうしていこうと、練習や試合の中から話し合っていきました。その結果、仲間を知ることで仲間を生かし、自分を知ってもらうことで自分が生かされ、日本リーグ優勝と全日本選手権優勝という二冠を達成することができました。2点目は、アスリート委員での経験です。私はアスリート委員に所属し、アイスホッケーの普及活動を行っています。アイスホッケーやスケートを行ったことのない子供を対象にした体験会では、競技を見たことも聞いたこともない子供たちがスケートに一生懸命取り組む姿に、アイスホッケーを持つ力は大きいと感じました。競技人口が減り、衰退していく一方だと感じていましたが、競技を行っている私達がそのような活動をして楽しさを伝えていくことで、まだまだ盛り上げていくことができると感じました。今後はアスリート委員だけではなく、所属するSEIBUプリンセスラビッツでもそのような活動を行い、アイスホッケーをもっと盛り上げていきたいと考えています。3点目は世界と戦う意義です。昨シーズン、世界選手権初出場という経験をしました。外国人選手を相手にフィジカルやプレースピード、判断スピードなど、課題が残る結果となりました。しかし今回世界と戦ったことで、課題や目標がより明確になったので、2月に行われるオリンピック予選に選出されるためにも、より高みを目指していきたいと思います。現時点では2月のオリンピック予選に選出される立ち位置にいるとは考えていますが、より確実なものにするために一番の課題でもあるフィジカルを中心に現在トレーニングを行っています。また、更なるレベルアップのために、将来的には海外挑戦も視野に入れています。最後に就職についてです。アイスホッケーで学んだ、仲間を知ること、自分を知ってもらうことを生かし、自分から積極的に発言や行動をし、様々な人とコミュニケーションをとることで、企業に貢献できると考えています。また、サポートしてくれる方やお客様のために、一つ一つ自分に与えられた役割を最後まで責任を持ち、常に向上心を忘れず取り組むことで、企業の成長に貢献していきたいと考えています」

寺門弦輝選手(写真:アフロスポーツ)
寺門弦輝選手(写真:アフロスポーツ)

■寺門弦輝選手(水泳/競泳)
「私は4歳の頃、両親の影響で水泳を始めました。小学校に入ってから泳ぐことに夢中になり、小学校4年生のときに初めて全国大会出場を果たしました。高校生になってからは2年生のときにインターハイ優勝を果たし、日本一になることができました。しかし、高校3年生から大学1年生までの期間は、それまで自己ベストを更新し続けていたのにも関わらず、コロナの影響もあって練習回数や試合の数が不足してしまい、悩んだ時期もありました。そんな環境下でもモチベーションを下げず、毎日必死に練習に取り組みました。その甲斐もあり大学3年生のときには、大学生のオリンピックとも呼ばれるワールドユニバーシティゲームズの日本代表となり、200mバタフライにおいて4位になることができました。そして今年の3月に行われたパリ2024オリンピック選考会では、200mバタフライにおいて派遣標準記録を突破し優勝して、オリンピックの日本代表になることができました。パリ2024オリンピック本番では日本人最高位ではあったものの、準決勝敗退という悔しい結果に終わってしまいましたが、オリンピックを通して様々なことを学ぶことができました。4年後、さらに成長した姿でまた挑みたいと心の底から強く思いました。競技者としては順風満帆に見られがちですが、私は実生活でも競技のことを考えるあまり、心に余裕がなくなってしまい、練習でできているパフォーマンスができなくなってしまう時期がありました。そんな状況を打破すべく自己分析を繰り返し、自ら学びを深めていきました。その過程で私はある一冊の本に出会い、変わることができました。その本には『パフォーマンスの質は心の状態と行動の内容で決まる』と示されていました。そこから私は、試合においていつもレースを頑張るという意識で試合に臨んでいたのですが、レースを心の底から楽しむという意識に切り替えることができ、私生活においてもオンオフの切り替えを上手にできるようになりました。その結果、練習でできている通りのパフォーマンスが試合でも発揮できるようになりました。練習においても辛い、苦しいといった努力の継続というものを前向きに取り組めるようになりました。競技を通して日々成長し、強みが増えているということを実感しています。これらの経験を通じて、私は競技者としても社会人としてもどのような目標においても恐れず、前向きに挑戦し続ける姿を通して、私の姿を見て少しでも多く人が前向きになれるきっかけを作れるように、採用いただいた企業様と一緒に頑張っていきたいと思っています。また、スポーツや競泳競技を通して社会課題に貢献できるような人材になりたいと考えています。4年後のロサンゼルス2028オリンピックでは、私の人生の全てを懸けて金メダルに挑んでいきたいと思っています」

三菱電機株式会社人財統括部グローバル人財部採用グループの丸茂圭衣氏(写真:アフロスポーツ)
三菱電機株式会社人財統括部グローバル人財部採用グループの丸茂圭衣氏(写真:アフロスポーツ)

 続いて、アスナビを通じて企業に採用され、リオデジャネイロ2016大会ではシンクロナイズドスイミング(現:アーティスティックスイミング)のチームで銅メダルを獲得した三菱電機株式会社人財統括部グローバル人財部採用グループの丸茂圭衣氏が登壇し、自身の体験談やメッセージを話しました。
 入社から6年間日本代表として活動した丸茂氏はまず、参加アスリートの参考になればと自身の入社経緯を詳しく紹介。その後現役時によかったこととして「収入が得られることで競技に集中にできるようになったこと」と「同社の社員という応援してくれる方々が増えたこと」の2点を挙げました。
 続けて、2019年から同社で正社員として勤務している立場から、同社のアスリート採用の取り組みや自身の経験を紹介した丸茂氏。自身がアスリート経験を通して得た教訓の中で社会人として特に生きていることとして、「自分を客観視し、内省する」「具体的に目標を掲げ、日々の行動に落とし込む」「目標に対する最高と最悪の結果を想像する」「自己満足にしない」の4つを挙げました。
 最後に丸茂氏は「私は企業の一員になったことで、多くの人に背中を押してもらえるなど競技生活にもいい影響が出ました。1人でも多くのアスリートが、このような機会を通して企業様に採用していただけたら嬉しく思います」とメッセージを送りました。

 その後、就職希望アスリート7名が再度登壇し、インタビューを実施。柴ディレクターの質問に答える形で、7選手が自身のことや、取り組んでいる競技の魅力について説明しました。

 また、説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。

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