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2024.05.29 キャリア支援

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施

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登壇してプレゼンを行った10選手(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は5月22日、味の素ナショナルトレーニングセンターウエストで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまで227社/団体394名(2024年5月22日時点)の採用が決まりました。今回の説明会ではJOC主催のもと、27社37名が参加しました。

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服部道子JOC理事(写真:アフロスポーツ)

 最初に主催者を代表して服部道子JOC理事がアスナビ説明会に参加した企業に対する感謝の言葉を述べました。続けて、「強いアスリートは自分のためだけに競技をするのではなく、誰かに応援され愛されることで限界を超えた力を発揮するものであると感じています。皆様のサポートは日本のトップアスリートの未来を作っていくものです。本日お集まりの皆様にはぜひ、オリンピックをともに目指すTEAM JAPANの一員となっていただきたいと思います」と、参加企業にアスリート採用を呼びかけました。

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柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクター(写真:アフロスポーツ)

 続いて、柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターがアスナビの概要を、スライド資料をもとに紹介。アスナビが無料職業紹介事業であることや登録するトップアスリートの概略のほか、就職実績、雇用条件、採用のポイント、アスリート活用のポイント、カスタマーサポートなどを説明しました。

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株式会社ニューラル 代表取締役CEO/Jリーグ特任理事の夫馬賢治氏(写真:アフロスポーツ)

 次に、株式会社ニューラル 代表取締役 CEO/Jリーグ特任理事の夫馬賢治氏が「アスリートのキャリアとサステナビリティ」というテーマで講演を行いました。多くの企業や金融機関でサステナビリティ経営・ESG金融アドバイザーを務め、中央省庁や自治体、NGO・社団法人でも委員や理事を担う夫馬氏は、サステナビリティという面において、日本は欧米の10年あとを追いかけている状態だと述べました。

 続けて、多くの経営者を悩ませるこのサステナビリティ時代だからこそ、アスリートには『世界を舞台に戦ってきた実績』『不可能を可能にしてきたマインド』『チームで乗り越えてきた経験』という価値があると、語りました。

 最後に参加企業の方々に向けて「このサステナビリティ時代の中では、これまでのようにアスリートの持っている強みを企業の人材要件になんとか当てはめるのではなく、アスリートの方に期待したい、助けてほしいということが多く出てきています。まだまだスポーツ界も進化していけると思いますので、ぜひ今日はアスリートと向き合ってみてください」とメッセージを送りました。

 その後、就職希望アスリート10名がプレゼンテーションを実施。映像での競技紹介やスピーチで、自身をアピールしました。

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藤本世音選手(写真:アフロスポーツ)

■藤本世音選手(サーフィン)

「私は父の影響で9歳の頃からサーフィンを始め、約13年間取り組んできました。自然という危険と隣り合わせの海の中で波に自分のサーフィンを描ける、そのようなところに惹かれ、アスリートとしての全てをサーフィンに注ぎ込んできました。14歳のとき、世界チャンピオンになるという夢を叶えるため、サーフィンの本場であるオーストラリアへの留学を決意しました。留学先では、世界のトップレベルを肌で感じることができ、サーフィンだけでなく自分自身を成長させてくれるきっかけとなりました。日本への帰国後は、オーストラリアで培った経験と技術を活かし活躍してやると意気込んでいましたが、現実はそう甘くはなく、活躍するどころか全く思うような結果を出すことはできませんでした。次第にオーストラリアへ留学をしていたにも関わらず活躍できない自分に不満を抱くようにもなりました。これまでの努力がまるで意味もなかったように感じてしまった私は、2022年の初戦を最後に、サーフィンを競技として続けることをやめようと考えていました。しかしそんなときに、幼い頃からお世話になっていたコーチが私に対し『世音なら絶対に大丈夫、誰よりも上手いから』という言葉をかけてくれました。コーチにとっては私を鼓舞するための些細な一言だったかもしれません。しかし、自信を無くし前が見えなくなっていた私にとっては、光を与えてくれた救いの言葉でした。自分の実力や努力を認め応援してくれる人がいる、そう思えることで自信が湧いてきました。そのような人たちのためにも、自分を信じ努力し続けると、私が決心した瞬間でもありました。応援の力を胸に、昨日よりも今日、今日よりも明日、常に前進するという想いで今日まで突き進んできました。そして、その応援の力によって昨年初めて、日本サーフィン連盟グランドチャンピオンを獲得することができました。これから先も、目標である世界ツアーでのタイトル獲得、そしてオリンピックでの金メダル獲得を目指して突き進んでいきます。また、私は学業に関してもサーフィンと同じように情熱を注ぎ、文武両道を体現してきました。これからは勉学から仕事へと変化しますが、中途半端ではなく最後までやりきるという思いを胸に、全力で励んでいきたいと思います。皆様の企業で働かせていただけることとなりましたら、社員の皆さんから応援され、士気を上げることができる、そんな社員を目指していきます。全力で会社に貢献し、一生懸命自分自身を表現できるように頑張っていきたいです。当時の私がコーチの言葉に救われたように、これからは私自身が企業アスリートとして、応援してくださっている皆様にインスパイアできる、そのような人を目指していきたいです」

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高橋栄利佳選手(写真:アフロスポーツ)

■高橋栄利佳選手(フェンシング/エペ)

「私は埼玉県のスポーツタレント発掘事業であるプラチナキッズを通してフェンシングに出会い、小学6年生のときにJOCエリートアカデミー生の練習パートナーに抜擢されました。そのため、練習場所はこの味の素ナショナルトレーニングセンターで、周囲は日本代表として活躍される先輩ばかりでした。素晴らしい環境で練習していたため、世界で勝てる選手になる、オリンピックで金メダルを獲得することが、自然と私の目標になっていきました。私にはフィッシングを通して培った強みが2つあります。1つ目はポジティブであることです。どのようなときにもポジティブに取り組むことが大切であると考えています。辛いことがあってもプラス思考で取り組むことで、悩むことなく様々なことに挑戦できるからです。私は2022年12月の試合中に肩を怪我してしまい、3ヶ月近く試合に参加できなくなってしまいました。少し残念な気持ちもありましたが、復帰したときに競技レベルを落とさないために何をしたらいいかを考え、再発しないためのトレーニングや海外選手の分析を行いました。思うように勝てないときや思うようなプレーが出せないときでも、思考止めることなく考え続けることで、結果を残すことができるようになりました。2つ目の強みは、興味を持ったものに対して追求し続け、自分のものにしていけるところです。私はフェンシングの競技力向上を目的として、フェンシングの審判の勉強を始めました。勉強を続けていくうちに、フェンシングの細かいルールまで学べることを面白く感じ、昨年、日本フェンシング協会公認審判員の試験を受け、初年度最高レベルのB級を取得しました。ルールを知っているからこそ審判へ積極的にアピールすることが可能となり、得点になるかならないかギリギリのところでのポイント取得率が上がることによって競技力も向上し、昨年佐賀で開催された国内シニアの大会では優勝することができました。今後世界で活躍していくために、何事もポジティブに取り組みフェンシングを追求し続け、自分のものにしていけるように努力していきます。そして目標であるロサンゼルス2028大会に出場し、金メダルを獲得します。皆様の企業にご採用いただきましたら、私の強みであるポジティブであることと、追求して自分のものにしていくことを生かし、常に向上心を持ち、明るく目標に向かって突き進んでいけるように頑張ります。社員の皆様とも積極的にコミュニケーションを取り、明るく接することで、社内の活力アップにも寄与してまいります」

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兼松直生選手(写真:アフロスポーツ)

■兼松直生選手(スキー/スノーボード)

「私は6歳からスノーボードを始め、世界で活躍しているワールドカップ選手の力強くて大きく見える個性的な滑りや周りの人を明るくする人柄に魅了され、12歳のときに競技を始めました。スノーボードパラレル大回転競技は国内大会が少ないため、1年のうち約半分は海外に拠点を置いて競技をしています。そんな私だからこそ得られた2つの強みがあります。1つ目の強みは、コミュニケーション力です。海外の大会を転戦する中では、練習環境の確保や大会コースの情報など、現地の選手やコーチたちから情報を得ることが必要になります。私は英語が得意ではありませんが、ジェスチャーや翻訳アプリを駆使して現地の選手やコーチたちとコミュニケーションをとり、情報を集めています。積極的に自分からコミュニケーションを図ることで、徐々に現地の選手たちの中に入れるようになり、今では海外遠征での不安要素はほとんどありません。この経験から、私はどんな環境でも1人で飛び込んでコミュニケーションを図ることで仲間を作ることができるようになりました。2つ目の強みは、冷静に分析する力です。競技生活において、海外遠征ではコーチがいないケースも多々あります。そのため、自分と海外トップ選手の動画を比較し、研究分析をしています。客観的に自分の動画を見て、今の技術に何が必要であるか、自分の強みはどこなのかを自己評価し、毎日改善してきました。今年2月には1人で1週間韓国に遠征に行き、現地の韓国チームに自分でアポを取り練習に取り組みました。自分の動画を撮影してもらい、練習後に全ての動画を確認し自己評価することで、翌日の練習での改善点を見つけ、練習に取り組みました。その結果、韓国で開催されたアジアカップでは予選2位のタイムを出すことができ、自分のイメージ通りの滑りをすることができました。企業の皆様にご採用いただいた際には、世界へ挑戦する姿を企業の皆様に見ていただくことにより、皆様の希望や活力になりたいと考えています。アスリートである私が企業の一員として加わることで、皆様がスポーツに興味を持って運動するきっかけを作り、企業の健康経営に貢献したいと考えています。また、私の強みであるコミュニケーション力を生かして、私の活躍をお届けすることにより、一体感を生み出せる人材を目指します。私が競技生活で培ってきた力をいかんなく発揮し、業務にも全力で取り組んでまいります」

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山下栞選手(写真:アフロスポーツ)

■山下栞選手(アイスホッケー)

「私は北京2022冬季大会にアイスホッケー日本代表の最年少として、当時19歳で出場しました。初めてのオリンピックであり、幼い頃から憧れていた舞台に立つことができて、非常に嬉しかったです。日本チームとしては初めて決勝トーナメントに進出し、日本女子アイスホッケー界に新たな歴史を作ることができました。私にとって初めてのオリンピックがどのようなものであったかを少しお話したいと思います。まず、独特の雰囲気や異様な緊張感があり、毎年行われる世界選手権とは大きく異なるものでした。オリンピックという舞台は私に多くの価値ある経験をもたらしてくれました。最年少での出場には非常に大きなプレッシャーがありましたが、オリンピックでしか味わうことができない雰囲気や緊張感、環境を経験して乗り越えたことで、その後の競技生活だけでなく私生活においても、どのような状況でも冷静かつ的確に行動する精神力を身につけることができました。また、他国の選手の普段とは違った本気の姿勢を間近で感じることができ、この舞台でメダルを獲得したいという気持ちがより一層強まりました。次回のミラノ・コルティナダンペッツォ2026冬季大会では、攻守においてチームの起点となる選手になれるよう、更なる努力を続けてまいります。日本女子アイスホッケーの特徴として、中学生から社会人までが同じチームに所属しています。アイスホッケーはチームスポーツであることから、年齢が離れた先輩や後輩と意見を交換し合い、お互いの役割や性格を理解するためのコミュニケーションをとることが重要となります。私にとって、企業に所属しさらに幅広い年代の方々と関わることは、自分自身の新たな考え方の発見や視野を広げることにも繋がると考えています。アイスホッケーを通して培った行動力と冷静沈着に物事を判断する力を生かして何事にも貪欲に取り組み、アイスホッケー選手としてはもちろんですが、1人の社会人としても、企業や社会に貢献できるような人になりたいと思っています。北京2022冬季大会ではメダル獲得という目標を達成することができませんでした。また、世界のトップ選手との力の差を感じたため、環境を変えることによる成長を求めて海外にも挑戦したいと思っています。企業の皆様に応援していただき、社員の代表としてミラノ・コルティナダンペッツォ2026冬季大会では必ずメダルを獲得したいと思います」

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百合草碧皇選手(写真:アフロスポーツ)

■百合草碧皇選手(スポーツクライミング)

「私は小学5年生の冬にスポーツクライミングに出会いました。小さい頃から体を動かすことが好きで、自宅近くのジムに遊びに行ったのがクライミングを始めたきっかけです。高校2年生のときに国際大会初参戦となった世界ユース選手権で2種目優勝し、2022年のリードワールドカップシーズンでは初戦で2位、最終戦では優勝することができました。今後の目標はリードワールドカップでの年間総合優勝、世界選手権優勝、オリンピックでの金メダル獲得です。私の強みは2つあります。1つ目は継続力です。一度決めた目標を達成するために、挑戦と努力を継続できます。大学で学んだスポーツに関連する幅広い知識が、挑戦を継続するための大きな力となっています。昨年トレーニングのために単身でチェコ共和国に滞在した際には、多くの現地の方とのコミュニケーションを通して、自身のこれからの人生や競技についても深く考え、人として成長することもできました。このような向上心や柔軟な発想によって10年以上スポーツクライミングを継続し、5年連続で日本代表に選出され、より強いクライマーになるために試行錯誤を繰り返しています。2つ目の強みは判断力です。リードクライミングは高さ15mの壁を命綱をかけながら身体ひとつで登る危険な競技です。また、一度落下してしまうと競技が終了してしまうので、技術だけでなく高い集中力と判断力が求められます。あらゆる危険や可能性を予測して戦略を立てることが必要不可欠で、不測の事態での現場処理能力や決断力も求められます。研究や人からのアドバイスで知識を増やして自分の考えをしっかり持つことで、素早い現場での判断力でパフォーマンスがより良くなる努力をしています。現在は大学と競技を中心に活動していますが、大学卒業後はアスリート社員としてオリンピックでのメダル獲得という夢に向かって全力で頑張りながら、自分ができる仕事も頑張っていきたいと思っています。またスポーツ選手として活動できるのは限られた期間なので、現役引退後は競技活動で培った継続力、判断力、国内外での経験を仕事に活かして最大限頑張っていきたいと思っています」

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村上智奈選手(写真:アフロスポーツ)

■村上智奈選手(テコンドー)

「父がテコンドー道場の師範をしており、3歳からテコンドーを始めましたが、子供の頃は正直テコンドーが好きではありませんでした。しかし、高校2年生のときにテコンドーに対して取り組む意識が変わったきっかけがあります。それは、東京2020大会日本代表選手最終選考会に出場し決勝まで進んだことです。決勝では当時アジア3位で東京2020大会では5位だった山田美優選手と互角に戦うことができ、自分も世界に通用するかもしれないという思いが沸き立ち、オリンピックでメダルを獲得したいという気持ちに変わりました。そしてテコンドーの強豪校である大学へ進学し、2つのことを学びました。1つ目は、感謝することの大切さです。大学入学当初は部活という環境に慣れずイライラしてしまうことがありました。1年時に出場した全日本選手権大会で初戦敗退をしたことによって、このままではいけないと目が覚めました。まず、練習場所があること、応援してくれる人がいること、コーチやトレーナーや仲間がいること、試合に出られることなど、競技ができる全てのことにおいて感謝の気持ちを見直しました。それにより、謙虚に取り組む気持ちや、前向きな気持ちを手にすることができました。そして大学2年時に出場したスペインでの国際大会では世界選手権で優勝経験のある選手に勝利し、国際大会で初のメダルを獲得しました。2つ目に学んだことは、小さな積み重ねの大切さです。大学3年時にはテコンドー部で初の女性主将を務めさせていただきましたが、主将になってどのようにチームを引っ張ることができるだろうかとたくさん悩みました。そのとき足首を骨折してしまったのですが、今の自分に何ができるのか考えたときに、まず自分自身から変わろうと思い立ち、練習場に早く来て準備をしたり、練習で声出しをしたりなど、小さなことから始めました。小さな積み重ねを続けることで、それまで見えていなかった仲間の努力が感じられ、仲間の勝ち取ったインカレ8連覇を素直に喜ぶことができ、改めてテコンドーの楽しさを感じました。テコンドーは身長が小さいと世界で勝てないと言われていますが、自分は身長が小さいという短所は使い方次第によっては武器になると思っています。自分が得意とするステップ、リズム感、スピードで勝負し、小さくても勝てるということを必ず実現させたいと思っています。皆様の企業にご採用いただきましたら、常に向上心を持ち、成長し続ける人間になりたいと思っています。社員の皆様とのコミュニケーションを大切にし、担当業務にも意欲を持って取り組みます。競技を通じたイメージアップや、誠実に物事に取り組む姿勢を生かし、社内の活性化に貢献してまいります」

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浅海聖哉選手(写真:アフロスポーツ)

■浅海聖哉選手(フェンシング/エペ)

「私は埼玉県でフェンシングクラブのコーチをしている父の影響で、2歳上の兄と一緒に6歳からフェンシングを始めました。幼い頃から常に、新たな技術の習得と質の向上に努め、実際に試合で発揮することで結果を残してきました。小学6年生のときに初めての海外遠征を経験し、その大会で優勝することができました。国際大会の大舞台で表彰台に登れたことが非常に嬉しく、またこの一番の表彰台に登りたいと思ったことをきっかけに、世界の舞台で活躍する選手になりたいという目標を持ちました。私の強みは2つあります。1つ目はプレッシャーに打ち勝つ精神力があることです。私は元々プレッシャーに強い選手ではなかったのですが、プレッシャーに打ち勝つためには何よりも自分に自信がなければいけないと考えました。その自信を持つために、相手の剣をかわして攻める技を身につけました。その結果、2023年に行われた全日本選手権大会の準決勝では、東京2020大会で金メダルを獲得したチームのエースである加納虹輝選手と対戦し、14対15と惜しくも負けてしまいましたが最後の一本勝負まで善戦することができました。2つ目の強みは責任感の強さです。大学ではエペ種目のリーダーとなっていたため、ナショナルトレーニングセンターでの日本代表の練習だけでなく、大学での練習にも注力しました。団体戦での優勝を目標に掲げ、練習内容を自ら考え、チームのメンバーとのコミュニケーションを積極的に行いながら、チームのレベルアップに取り組みました。その結果、大学3年時の全日本学生選手権大会と全日本選手権大会において、優勝することができました。私は目標であるロサンゼルス2028大会でのメダル獲得に向けて、まずは取り組む姿勢から見直しています。練習であっても、試合を想定して、1ポイント1ポイント考えて、戦術の駆け引きに取り組んでいます。海外選手に体力的に負けないためにフィジカルトレーニングも増やしています。私のプレーや競技に対する姿勢で、多くの人の活力になれるような存在を目指し、日々精進することをお約束いたします。皆様の企業にご採用いただきましたら、フェンシング競技で培ったプレッシャーに打ち勝つ精神力と、責任感の強さを発揮して、新しいことに進んでチャレンジしてまいります。また、チームをまとめる能力を生かし、社員の皆様の一体感醸成にも寄与してまいります」

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高橋侑花選手(写真:アフロスポーツ)

■高橋侑花選手(スケート/スピードスケート)

「私は小学1年生のとき、兄の影響で競技を始めました。その後、中学1年、高校1年時に全国大会優勝、高校2年時にユースオリンピック準優勝を収めました。大学1年では世界大学選手権で2冠、2年時にワールドユニバーシティゲームズで準優勝、昨年3年時にはワールドカップの代表となりカテゴリーBマススタートにて準優勝、そしてその後の世界距離別選手権では10位でした。戦績をお伝えすると順調と思われるかもしれませんが決してそうではありません。今日まで様々な困難を乗り越えてきました。1つ目は中学時代に転倒によって大怪我をしたときです。スケート靴の刃が体に刺さったことで緊急手術、入院し、当たり前にできていた練習ができない日々へと変わりました。復帰までは体と心のリハビリを継続し、今できることを積み重ねることによって、元のように滑れるようになりました。2つ目は、高校進学時に親元を離れ、長野県から山形県に移住したときです。慣れない環境や無理がたたり、体調を崩し、競技自体を続けることが難しくなった時期がありました。そのとき、高校時代の監督から『自分の可能性を信じて捨てないで』という言葉をいただきました。その言葉をいただいてから、自分のことを一番に信じてあげようと思えるようになり、何事も前向きにチャレンジしてくることができました。これまで苦しい経験が多かったですが、それらの経験を通したことで、自分との向き合い方が変わりました。良いときと悪いとき、そのどちらも成長の一部だと考えられるようになりました。競技ができることが当たり前ではないこと、どのような状況でも諦めず努力を積み重ねること、自分が苦しい経験をした分相手の気持ちを大切にしたり、寄り添うことができるようになりました。周りのチームメイトの様子にも視野が広がり、相談にも応対できるようになりました。もしご採用いただけましたら、私の強みを生かし、幼い頃の夢であるオリンピックに出場し活躍するため、精一杯努力してまいります。また、お仕事では思いやりを大切にし、どのような業務にも挑戦してまいります。そして、私が競技で活躍することによって、企業様のことをより多くの方に知っていただけるきっかけになりたいです。また、頑張る姿によって社員の皆様に力を届けられるような存在になりたいです」

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加藤裕太選手(写真:アフロスポーツ)

■加藤裕太選手(ボブスレー)

「夏はラクロス、冬はボブスレーと2つの競技に取り組んでいます。昨年度は両方の競技で日本代表となり国際大会に出場することができました。目標は、夏冬両方のオリンピックに出場し、メダルを獲得することです。ラクロスと出会ったのは大学入学のときでした。大学受験の合格通知を見たときから、体育会に入ろうと思っていたのですが、各部活を比較していく中で、日本代表を目指すことができる、大学から始める人が多いためにスタートラインが同じだというラクロスに惹かれて入部をし、現在まで続けています。ラクロスでは、スピードやパワーといったフィジカル能力だけではなく、スティックを扱うスキルや精度が必要になります。そのバランスが絶妙で、他のスポーツにはない魅力だと個人的には思っています。昨年度はサンディエゴで開催された世界選手権に出場し、5位となりました。ボブスレーと出会ったのは一昨年のことです。他の選手よりも体重があり、なおかつ足が速いという特徴を他の競技でも生かせないかと考えたのがきっかけでした。ボブスレーには、他の競技と二刀流で取り組む選手が多くいるという風潮があります。また、私はラクロスをしている中で器用だと言われることが多くあり、その器用さを生かして両立できるのではないかと考えました。ボブスレーは最高時速150km/hを超えるスピードで氷上を滑り降りる競技です。命の危険を伴うようなスポーツに多少の恐怖心を抱いたのですが、世界を相手に自分の身体能力がどこまで通用するか挑戦したいという気持ちが強くなり、トライアウトを受けて合格しました。その後全日本選手権で優勝し、国際大会に出場することができました。高校までは野球に取り組んでいましたが、高校時代にレギュラーになれず、とてつもなく悔しい思いを残して野球を諦めました。しかし、その挫折を経験したからこそ目標に向かって努力する力が培われたのだと思います。その経験から得た成長意欲と継続力は私の強みです。その強みを生かして、前職では予算達成のために数字にこだわり、お客様のニーズを考える営業活動を行い、その結果、新規顧客獲得数で1位になることができました。もし採用いただけましたら、成長意欲と継続力そして器用さという私の強みを生かして企業様に貢献する所存です。また社員の皆様と積極的にコミュニケーションをとり、応援していただけるような存在になれるよう努力します。もしラクロスとボブスレーで夏冬のオリンピックに出場することができましたら、夏冬出場は日本人史上6人目となります。そのような壮大な夢を、企業の皆様と一緒に叶えさせていただきたいと思っております。また、喜びを分かち合い、私自身が社内に活力をもたらすような存在になれたらと思っております」

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長岡真鈴選手(写真:アフロスポーツ)

■長岡真鈴選手(アイスホッケー)

「本日は私がアイスホッケーを通して学んできたことを3点お伝えしたいと思います。1つ目は、仲間を知ること、自分を知ってもらうことの大切さです。アイスホッケーは5人が1セットとして競技が行われ、5人の意思疎通がなければセットとして機能しません。昨シーズン得点がなかなか取れないことがあったのですが、その原因が何かを考えていくと、私自身が同じセットの他の4名のことをあまり知らないということがありました。自分では仲間が得意だと思っていたプレーが、実際にはそうではなかったということもあります。セット5人のそれぞれの得意なプレー、やりたいプレーを踏まえた上で、セットの方針を考えていく必要があると思い、セットで何がしたいか、こういう場合はこうしていこうと、練習や試合の中で常に話し合っていきました。その結果、仲間を知ることで仲間を生かし、自分を知ってもらうことで自分が生かされ、日本リーグ優勝と全日本選手権優勝という二冠を達成することができました。2点目は、サポートする側の気持ちを理解するということです。私は普段、SEIBUプリンセスラビッツというチームでプレーしていますが、大学では男子アイスホッケー部のマネージャーを務めています。選手ではない立場から競技に携わることでの学びがあり、特に大きいものとして、選手としてもマネージャーとしても試合に勝ったときの喜びは変わらないという発見がありました。この気付きから、私が選手としてプレーするときはより一層周りの人のために戦うことを意識しました。また二冠を達成したとき、サポートしてくれた方々は優勝を自分のことのように喜んでくれました。そのこともあり、サポートしてくれる方々のために、プレーする自分たちは責任を持って戦う必要があるということを学びました。3つ目は世界と戦う意義についてです。昨シーズン、私は世界選手権初出場という経験をしました。外国人選手を相手にプレーや判断スピード、フィジカル全てにおいて課題が残る結果となりました。しかし10対0と完敗したアメリカ戦では、何もできないことが多い中でも、パスが1つ通ったことやシュートを撃てたことなど、普段とは違う喜びがあり、私のアイスホッケー人生の中で最も楽しく印象に残る試合となりました。世界と戦ったことで、私自身の目標や課題が明確になったので、今後常に日本代表に選ばれ続けることを目指し、更なる高みを目指していきたいと思います。そのために、自分の一番の課題でもあるフィジカルを鍛えるため、海外挑戦も視野に入れています。最後に就職についてです。どのような職種・企業でも、アイスホッケーで学んだ、仲間を知ること、自分を知ってもらうことを生かし、自分から積極的に発言や行動をし、様々な人とコミュニケーションをとることで、企業に貢献できると考えています。また、サポートしてくれる方やお客様のために、一つ一つ自分に与えられた役割を最後まで責任を持って全うし、常に向上心を持つことで自分の成長、そして企業の成長に繋がると考えています」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。

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