長野1998
日本代表選手団結団式・壮行会
結団式
1月27日 東京都港区/東京プリンスホテル |
豪快な御諏訪太鼓の響きで始まった結団式。参加者はおよそ1200名。海外遠征などの都合で参加できない選手もいたが、揃いのブレザーに身を包んで集まった選手たちの表情は明るく、大会本番での活躍を期待させるものだった。 結団式では、競技別に日本代表選手団の紹介、団旗の授与、秋篠宮殿下からのお言葉など、厳粛なセレモニーが進行。選手代表(選手団副主将)の原田雅彦が決意表明を行った。 |
秋篠宮殿下が選手を激励 |
少年少女で構成された楽団、スズキメソードが奏でるバイオリンの音色が響く中、ゆっくりと入場された秋篠宮殿下。壇上では、にこやかな笑顔をお見せになりながら選手や関係者に激励のおことばを述べられた。 「本日、第18回オリンピック冬季競技大会に参加されるみなさまにお会いできましたことを誠にうれしく思います。また、選手役員のみなさまには日本代表に選ばれこの結団式に望まれたことを心からお祝いいたします。 この度の長野大会は札幌大会以来、26年ぶり3度目の日本国内開催のオリンピックとなり、国内においてひときわ大きな関心が持たれております。先ほど、日本代表選手団313名の皆様のご紹介をいただきましたが、大会直前はもとより大会期間中の健康管理に十分留意されますと共に、競技に際しては日頃の成果を存分に発揮されるように期待いたしております。 最後になりますが、本大会に参加される選手・役員ならびに関係者の方々が世界各国の人々との友好を深め、スポーツを通して国際親善に努められるように希望し結団式のあいさつとします」 |
ジャンプのエース/原田雅彦選手が決意表明
町村文部大臣の祝辞や八木祐四郎団長のあいさつのあと、結団式の最後を飾る決意表明が、日本選手団副主将の原田雅彦(ジャンプ)選手によって行われた。 団旗を掲げた旗手の清水宏保(スピードスケート男子)選手と一緒にあがった壇上での原田選手は、後ろから見ていてもその緊張感が伝わってくるようだった。「ワタクシたち・・・」で始まった決意表明。緊張のためかそのあとしばらく沈黙があったが、さすがにワールドカップなどの舞台でプレッシャーと戦っている原田選手。 「第18回オリンピック冬季競技大会の名誉ある日本選手団に選ばれたことを誇りとし、日ごろ鍛えた力のすべてを尽くし正々堂々競技することを誓うとともに、ホスト国として各国選手団との友好を深め、平和な21世紀への架け橋となるよう、努力することを誓います」と続け、力強い調子でしめくくった。このあと行われた会見で記者に沈黙の理由を質問されて、「ほかの選手のリラックスをほぐすため」と明るい原田選手らしく冗談交じりで釈明していた。 |