アテネ2004
アテネオリンピック検証
アテネ大会の警備について
竹内: 男子マラソンで、あとゴールまでちょっとというところで、ブラジルのデリーマ選手が暴漢に押さえつけられました。アテネ組織委員会の運営は心配されていたことに比べれば、うまくいったと思いましたが、運営上で次の大会以降の課題だな、というようなことはアテネでありましたか。
早田: 男子マラソンではあってはいけないことが起きましたね。
竹内: 日本は、白バイがランナーのすぐ前を走っていますよね。アテネのマラソンはテレビで見ていると、自転車に乗ったセキュリティの人が選手のうしろにいるんですね。だから、前から飛び出してきたら止められないですよ。
早田: 警備がランナーとどれぐらいの間隔にいるのか知らないけど、あそこで走ってきて何のガードもできなかったというのは、やっぱり組織委員会の落ち度ではないだろうか。
竹内: そうですね。セキュリティが厳しくなるのは、あまり心地よくないので嫌だなぁと思いますが、ソルトレークのときは9.11の半年後で、迷彩服を着たアメリカの兵隊さんが長いライフルを持ってプレスセンターや選手村にもいてちょっと怖かったです。セキュリティも嫌だなと思いますが、ああいう事件が起きると、やっぱりしっかりしないとダメかなと思いますね。
早田: 選手は競技をする目的で行くのだから、警備ばかりが厳しくされてしまって、選手が萎縮して十分な力が発揮できないようなことになるとかえって大変じゃないかと思います。だから、アテネでは警備先行にならないようにと思っていました。
目標は常に世界の5位以内
竹内: 最後に北京に向けて、これだけはがんばりたいというようなことはありますでしょうか。
福田: 理想としては、アテネを下回らないように頑張りたいです。それから日本の目標は、「世界の5本の指の中にいつもいたい」ということです。今回はアメリカ、中国、ロシア、オーストラリア、日本です。日本はやればできるということを証明した訳ですから。1、2、3に入るのははっきり言って難しいです。アメリカ、中国、ロシアに勝てというのは、体制が整えばまた別問題だけど、体制ができていないので難しいです。その中でやっぱり今後日本が目指すべき方向は、世界の5本の指の中に、常に入っているということだと思います。
早田: アテネ以上の成果を挙げられるよう、チームジャパンとして頑張りたいと思います。
竹内: どうもありがとうございました。
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