復興支援「がんばれ!ニッポン!」プロジェクト及びスポーツ振興等の募金活動を発表
日本オリンピック委員会(JOC)と日本財団は9日、今後取り組む東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの概要と選手強化をはじめとするスポーツ振興のための募金活動について共同会見しました。
共同会見に出席した(右から)福原愛選手、塚原直貴選手ら(フォートキシモト)
■東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトについて
JOCは震災後、義援金の寄付や救援医療チームの派遣、救援物資の提供、主催事業でのチャリティーイベントなどの支援活動を行ってきました。そして震災発生から約5カ月を迎え、多くのアスリートやオリンピアンが被災地復興に向け、スポーツを通じて何か支援したいと考えている中、JOCでは「チームジャパン」としての力を集結させ、『スポーツから生まれる、笑顔がある。』をスローガンに、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、の被災地を中心に、継続した支援活動を実施することになりました。
平成26年3月末までの3年間、アスリートやオリンピアンが被災地の皆様とスポーツを通じてふれあうことを中心に、オリンピックやスポーツをテーマにした文化プログラム、国際総合大会での日本代表選手団による被災地へのメッセージ発信なども実施していきます。なお、ふれあいの中で、聖火リレーなどオリンピックを感じることのできる開会式や、運動会をイメージしたスポーツプログラム、スポーツ教室なども取り入れていく予定です。
主催者を代表して挨拶したJOC竹田恆和会長は、「日頃から皆様にご支援いただいているスポーツ界として、スポーツが有する人と人とをつなぎ、そして笑顔を生み出すその力をもっと役立たせることはできないかと考え、本プロジェクトを展開することになりました。JOCとしては活動の柱である国際競技力の向上、オリンピックムーブメントの推進とともに、スポーツが持つ力を活用した社会貢献を今後とも続けていきたいと思っています」と話しました。
また、本プロジェクトは日本財団の支援を頂けることになり、日本財団笹川陽平会長は、「JOCから『スポーツの観点から被災者の皆様、特に青少年を元気づけたい、勇気づけたい、将来に対する希望を持たせたい』とご相談を受け、すでに被災地で様々な支援活動を行っている日本財団としてご協力させて頂くことになりました」と発表しました。
さらに会見には、ゲストオリンピアンとして陸上競技の塚原直貴選手、卓球の福原愛選手、柔道の塚田真希さん、フィギュアスケートの八木沼純子さん(司会)が出席し、本プロジェクトへの参加表明や復興支援活動に対する思いを語りました。
合意書への調印を行ったJOC竹田会長(右)と日本財団笹川会長(フォートキシモト)
■スポーツ振興のための募金活動について
同日、日本財団笹川陽平会長より、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトへの支援とともに、「日本財団として、日本の寄付文化の醸成に繋げることも踏まえて、オリンピックの意義を広く国民に知らしめ、JOCのスポーツ振興と選手強化活動のために一般からの募金活動にも取り組む」との発表がありました。
ゲストオリンピアンとして出席していた柔道の塚田真希さんは、「私自身、恵まれた環境で練習はできていたが、他競技の選手らは練習環境や遠征費など、現状は厳しいと聞いていた。このような支援を頂けることは、選手としては大変ありがたい」と支援にお礼を述べました。