第7回アジア冬季競技大会(2011/アスタナ・アルマティ)の日本代表選手団結団式を開催
1月30日からカザフスタン共和国の首都アスタナと古都アルマティで開催される第7回アジア冬季競技大会(2011/アスタナ・アルマティ)の日本代表選手団結団式が1月24日、都内のホテルで開催されました。
式典は、国歌斉唱の後、主催者を代表して日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恆和会長が、「日本オリンピック委員会では、橋本聖子団長のもと総勢168名を派遣することとなりました。アジア冬季競技大会は、1983年にアジアにおける冬季スポーツの振興、発展、競技力の向上を目的に本会が中心となりOCAに提案し、1984年に創設されました。1986年には第1回大会が札幌市で、第2回大会札幌市、第5回大会青森市と国内で3回開催。第1回の7NOCの参加から前回の第6回大会では26NOCが参加し、アジア地域での競技の普及を図るとともに、選手の競技力向上を担って参りました。本年は、2014年のソチ冬季オリンピックに向けて新たな選手の発掘が望まれる年となります。選手の皆さんは競技に全力で臨み、ソチ冬季オリンピックへの弾みとなるような活躍を期待しております。また橋本団長のもと一致団結し、礼儀と規律を遵守し、己の持てる力を存分に発揮するのはもちろんのこと、各国選手との友好関係を深め、国際親善に尽くしてください」とあいさつ。
続いて、日本代表選手団の橋本聖子団長、船木和喜主将(スキー/ジャンプ)、村上佳菜子旗手代行(注)(スケート/フィギュアスケート)、各競技の選手団を紹介。団旗授与では、常陸宮殿下よりご下賜の団旗が竹田JOC会長より橋本団長へ、橋本団長より船木主将介添えのもと、村上旗手代行へ手渡されました。
その後、ご来賓の文部科学省の笠浩史大臣政務官から「本大会はオリンピック競技大会で活躍する選手を数多く排出しており、中華人民共和国で行われた前回大会で入賞した60名の選手のうち3分の1がバンクーバー冬季オリンピックに出場しました。選手のみなさんは橋本聖子団長のもとで団結し、日本代表としての誇りと自覚を持ち、ソチ冬季オリンピックに向けて新たな一歩となる素晴らしい成績を残すことを期待しております。カザフスタンまでは長旅と伺っております。十分に最後まで体調を管理され、ベストコンディションで活躍していただき、国民に感動を与えていただければと思います」と激励の言葉が贈られました。
続いて、駐日カザフスタン共和国大使館特命全権大使のアクルベク・アブサトウリ・カマルディノフ閣下が祝辞を述べました。「日本選手の皆様、カザフスタンの2つの都市で行われる第7回アジア冬季競技大会への出場、心より歓迎いたします。現在、大会の準備は整っており、最先端の近代技術を駆使したスポーツ施設が、来たる大会を待ち望んでいます。先日、クウエートからカザフスタンにアジア冬季大会の火が到着しており、1月30日の開会式で点火されます。カザフスタンはユーラシアの中心に位置し、アジアとヨーロッパを結ぶ交差点であります。シルクロードも中華人民共和国とヨーロッパや中東諸国を繋いでいました。今回はスケート、男子アイスホッケーは、開会式が行われる新首都のアスタナで、スキー、バイアスロン、女子アイスホッケーはアルマティで行われます。アルマティは科学、文化、金融の中心です。また国内には、町から15分程度の場所に世界でも有名なスキー場やスケートリンクがあり、これらの施設は世界で最も高い所に位置する最大の面積を誇る競技場として、20以上の世界記録を更新しています。また大会期間中は、さまざまな文化イベントが行われる予定です。氷や雪で作られた彫刻が展示され、カザフスタンや日本を含めた海外アーティストによる音楽ステージも行われます。この機会に多民族国家カザフスタンの豊かな文化と伝統を身近に感じていただければと思います。カザフスタンではみなさんを温かく迎えますので、ホスピタリティを感じていただければ幸いです。今大会のスローガンは「精神の結束」です。この大会を機に、アジアのスポーツ精神の結束という目的が強化されることを期待しています。カザフスタンでは全種目に出場し、全力で取り組みます。日本も出場する種目の大国として結果を残すと信じています」と歓迎と激励の言葉をいただきました。
駐日カザフスタン共和国大使館特命全権大使のアクルベク・アブサトウリ・カマルディノフ閣下(アフロスポーツ)
日本代表選手団を率いる橋本団長は、「今大会は5競技69種目が開催され、日本は選手103名、役員65名、名総勢168名にて4競技に臨むこととなりました。アジア地域における冬季競技は過去、日本が牽引して参りましたが、近年は大韓民国、中華人民共和国を始めとする各国・地域の競技力が飛躍的に向上しております。また中華人民共和国のGDPがわが国を抜いて世界第2位になったと伝えられておりますが、文化・スポーツのない国で経済は興隆しません。経済と文化・スポーツは車の両輪であります。スポーツを通じて学ぶ克己心と戦略的な考え方は、現代の日本そして日本経済に必要なものではないかと思います。今大会も熾烈なメダル争いが予想されますが、アジア地域におけるウィンタースポーツ王座の奪還とメダル獲得を目指し、選手・役員がチームジャパンとして一丸となり、全力を尽くして競技に臨む所存です。ソチ冬季オリンピックに向けた戦いはすでに始まっています。日本代表選手団として選ばれた選手諸君は、1つでも実りある成果を上げ、大きな飛躍へと結びつけて欲しいと思います。一致結束を図り、競技力と人間力を発揮し、子供たちの範として広く社会貢献に尽くし、活力ある日本をアピールして参りたいと思います」と挨拶しました。
最後に船木主将が、村上旗手代行とともに壇上に上がり、「私たちは第7回アジア冬季競技大会の名誉ある日本代表選手団に選ばれたことを誇りとし、自覚と責任を持って、チームジャパン一丸となり全力で競技に挑みます。また行動規範を遵守するとともに、参加各国・地域の選手団に敬意を表し、友好と国際親善を深めることを誓います」と決意表明を行ないました。
第7回アジア冬季競技大会(2011/アスタナ・アルマティ)は、5競技69種目が、1月30日から2月6日までの8日間で行われます。
(注)「旗手」は小平奈緒選手(スケート/スピードスケート)