ユースオリンピック金メダリストが文部科学大臣を表敬訪問
第1回ユースオリンピック競技大会(2010/シンガポール)で金メダルを獲得した日本代表選手団が9月1日、川端達夫文部科学大臣を表敬訪問しました。竹田恆和団長(JOC会長)や福井烈総監督のほか、メダルを胸にした金メダリスト6人(海外遠征・合宿中の2名を除く)が、笑顔で帰国を報告しました。
竹田団長は「総勢105名の日本代表選手団が無事帰国しました。開会式の日には、選手村まで激励に足を運んでいただきありがとうございました。選手は感激し、活力と勇気をいただいて試合に臨むことができました。また文化・教育プログラムにも積極的に参加し、貴重な体験をしてきました。2012年ロンドンオリンピック、2016年リオデジャネイロオリンピックにこの経験をつなげられるよう、力を合わせて行きたいと思います」と報告。また福井総監督は「日本代表選手団は金メダル9、銀メダル5、銅メダル3と活躍し、全競技・種目を通じて大会第1号の金メダルも日本の選手が獲得しました」と現地での活躍を伝え、6名の金メダリストを紹介しました。
川端大臣は「おめでとう。新しいライバルとの出会いもあったことでしょう。また文化・教育プログラムもあり、参加することに意義のある大会だったことと思います。ぜひ同じ世代の若者のリーダーとしての自覚を持って活躍して欲しいです」と活躍をねぎらいました。
福井総監督(右)が金メダリストを紹介した(フォト・キシモト)
6人の選手は、最初は緊張した様子で言葉が少なかったものの、現地で得たものや感じたものについて聞かれるうち、それぞれの言葉で体験を川端大臣に報告しました。
柔道100㎏級で優勝した五十嵐涼亮選手(主将)は「優勝も嬉しかったけれど、他の国の選手たちと交流できたことが勉強になりました。柔道とは違う刺激がありました」と、文化・教育プログラムが良い経験になった様子。卓球の混合チームで優勝した谷岡あゆか選手(旗手)は「自分のシングルスの試合は自信がなくて優勝することができなかったのですが、混合チームでは試合中にコーチに言われた言葉を思い出しながら、試合のなかで自信を取り戻すことが出来て金メダルにつながりました」と、試合での成長を報告しました。
また体操男子個人総合で優勝した神本雄也選手は「以前、一緒に合宿をしたことがある海外の選手がさらに上手くなっていました。今回は金メダルを獲れたけどこれからも抜かれないように頑張りたいです」と誓い、卓球の男子シングルス・混合チームで2つの金メダルを獲得した丹羽孝希選手は「色々な国際大会に参加してきましたが、ユースオリンピックは『オリンピック』という事で、今までで一番緊張しました。2012年のロンドンオリンピックを目指したいです」と宣言しました。
柔道女子63㎏級と大陸別混合団体で2つの金メダルを獲得した田代未来選手は「個人だけでなく、団体で他の国の人とチームを組んで、言葉が通じなくても心をひとつにして試合を楽しめたことが印象深かったです」と話し、レスリング女子フリースタイル46㎏級で優勝した宮原優選手は「体重を6㎏落としての試合だったので辛かったですが、コーチが何度も練習に付き合ってくれ、また周りの方々に支えられて試合に臨みました。そのお陰で、試合では失点もありましたが、焦らずに出来ました」と、周囲への感謝を話しました。
それぞれに収穫や成長があったユースオリンピック。川端大臣から「この経験を糧にしてもっと前に進んでください」と激励を受けると、6人の選手は力強くうなずいていました。