第1回 オリンピック憲章とオリンピック
オリンピック憲章にはどんなことが書いてあるの?
- オリンピックけんしょう? 読むと何かが当たるの?
- いや、懸賞じゃなくて、憲章だ。えーっと、憲法については、もう学校で勉強しただろう?
- うん。憲法は、国の一番基本的な決まりについて書かれた法律よ。基本的人権を尊重します、とか、戦争はしません、とか。
- そうだね。オリンピック憲章は、オリンピックの憲法みたいなものなんだ。
- じゃぁ、すごく大事なものなのね。
- そう。オリンピックに参加する人や、オリンピズムという理念を広めるために活動をする人は、このオリンピック憲章に書かれていることを理解して、それを守りながら活動しなければいけないんだ。
- 具体的にはどんなことが書いてあるの?
- オリンピック憲章に書いてあることは、大きく分けて2つある。1つは、さっき言ったオリンピズムという理念の内容や、オリンピズムを広める運動=オリンピック・ムーブメントとは何かについて。もう1つは、オリンピックを開催するにあたっての、いろんな決めごとについて。ほら、オリンピックは世界中の人たちが参加する、ものすごく大きなイベントだろう? だから、オリンピックを開催する都市はどうやって決めるかとか、新しい競技を追加するにはどうするかとか、運営のルールも細かく決まっている。それが、オリンピック憲章に全部書いてあるんだ。
- ふうん。オリンピック憲章も、クーベルタンさんが作ったの?
- クーベルタンが作ったというよりは、クーベルタンが創設にかかわり、自身も2度にわたって会長をつとめた、国際オリンピック委員会(IOC)がまとめた、といった方がいいかな。
- IOC? なんかテレビで聞いたことはあるけど、それは何をするところ?