体操男子の岡慎之助(徳洲会)が団体総合、個人総合、鉄棒の「金」、平行棒の「銅」と計4個のメダルを獲得する大活躍で初舞台を終えた。1大会3冠は1972年ミュンヘン五輪の加藤沢男以来、52年ぶりの快挙。それでも慢心することなく「もっと強くなって、内村航平さんがやってきたように常に勝ち続けられる選手になりたい」と次なる目標を掲げた。
5日の種目別鉄棒決勝。美しい演技を信条とする岡の、完成度にこだわる戦略がはまった。初優勝した5月のNHK杯後、鉄棒はG難度の離れ技「カッシーナ」を加えてDスコア(演技価値点)を「0・4」上げることも検討したが、所属先の米田功監督の「まだミスが多い。今の演技を固めるべきだ」との助言を受け入れ、E難度の「コールマン」などを磨き上げた。
2番手で登場し、美しい倒立姿勢やマットに吸い込まれる着地が決まるとガッツポーズ。出来栄えを示すEスコア(実施点)は8・633と高評価を引き出した。Dスコアで上回るライバルに重圧をかけ「奇跡」と驚く展開を呼び込んだ。
今後は挑戦者から追われる立場となる。(共同)
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