日本オリンピック委員会(JOC)は6月7日、味の素ナショナルトレーニングセンター・ウエストで、アスリート社員のキャリア自律をテーマに「第31回アスナビ採用企業情報交換会」を行いました。
アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関などに向けて本活動の説明会を行い、これまでに227社/団体394名(2024年6月7日時点)の採用が決まりました。
今回の情報交換会では、過去にアスリート社員を採用した企業から17社26名が参加しました。
はじめに、柴真樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターから、開講挨拶と昨年12月から今年2月にかけて行われた「アスナビ意識調査2023」の結果報告が行われました。
「選手の入社後の満足度は総じて高く、仕事に対するやりがいも感じている」という調査結果とともに、入社後・採用後に感じる課題や仕事のアサインの実態について、いくつかのデータを用いて説明を行いました。その中で、「アスリート社員の競技環境やキャリア展望への満足度は高いが、業務については様子を見ながらももう少し任せてみても良いかもしれない」と話しました。
また、アスリート社員が求めていることに関する調査結果で、『仕事に通用するスキルを学ぶ機会』や『社会で必要な能力を知る機会』がアンケートの上位となったことに触れ、「『Will Can Must』の考え方はアスリート社員も同じなので、アスリート社員にとってのCanを広げつつ、Mustが何かということの認識合わせをすることも必要ではないか」と話しました。
続いて、センコーグループホールディングス株式会社の坂田賢二文化・スポーツ推進担当部長が登壇し、アスリートのキャリア自律体験セミナーが行われました。センコーグループホールディングス株式会社では、関夏菜美選手(アイスホッケー)と八角周平選手(カヌー/スプリント)をアスナビ経由で採用するなど、92名のアスリート社員を採用しています。その同社がアスリート社員に向けて実施するキャリアデザイン研修の内容を坂田氏が実演し、セミナーで行われるグループワークを参加者が実際に体験しました。
その後、参加者が5つのグループに分かれ、各社のアスリート採用における取り組みについてなど、活発な意見交換が行われました。
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