日本オリンピック委員会(JOC)は11月8日、オリンピック・パラリンピック強化指定選手およびその指導者を対象とした講話「覚悟〜メダリストの闘い〜第8回」を味の素ナショナルトレーニングセンターで開催しました。
第8回の講師は、2000年シドニーオリンピックの柔道男子100kg級で金メダルを獲得し、現在は柔道男子日本代表監督を務める井上康生さん。井上さんが大事にしている言葉という「熱意と創意と誠意」への思い、ライバルとの関係などについて、東京2020大会を目指すアスリート、指導者合わせて約200名に伝えました。
講話終了後の取材で、「柔道の選手達とは違う他競技、他種目のオリンピック、パラリンピックを目指している人達を前に緊張しました。私自身にとって良い経験になりましたし、話したことが参考になれば、何かの力になっていただければ嬉しいです」と振り返りました。
今回の講話に関して「このような機会を通じ、選手間同士で横のつながりを持って、意見交換を行って欲しい。またコーチ間でもそのような場が増えれば」と述べ、「選手達には柔道の世界だけでなく、色々な世界の話を聞くことで彼らの力になると思います。その中で自分自身で大事と思うものを考えて、理解し、取り組んで行って欲しいと思います」と選手達への期待を語りました。
またテーマである覚悟について「どんな場面でも、どんな人でも、持たなければいけないと思う。オリンピックを目指す人だけでなく、仕事をしていても、学校においても色々な場面で覚悟を持って、腹をくくって物事にチャレンジしていけるかが大事」と語り、「勝負の世界ですから勝ち負けはありますし、成功、失敗が絶対にあります。そこではなく、まずその過程において第1に持っていなければならない物だと思います。自分自身にも常に言い聞かせています」と話しました。
最後に、今月23日から始まるグランドスラム大阪2018など、柔道男子日本代表監督として今後の意気込みについて「東京2020大会に向けて最終スタートが始まった状況かなと思います。ここから1人1人、1つ1つと色々な面で絞られていく。誰が代表になっても、しっかり戦っていける準備をしていかなければならない。今、死に物狂いで頑張っている選手達をしっかり見守って、一緒に戦っていきたい」と話し、「代表になった選手と代表にふさわしいと言われるようなチームを作り、東京2020大会臨みたい」と語りました。
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