北京2008
第29回オリンピック競技大会(2008/北京)
【スペシャルコラム 第2回】 オリンピックの楽しみのひとつ
文:折山淑美
競技者として、高い意識を持って挑んだオリンピック
写真提供:アフロスポーツ
彼女たちはベスト8で優勝した中国ペアに敗れてコートを去ったが、同じ女子ダブルスの末綱聡子・前田美順組が4位入賞。男子シングルスの佐藤翔治と女子シングルスの廣瀬栄理子のベスト16進出。男子ダブルスの舛田圭太・大束忠司組の準々決勝進出など、過去の大会を上回る成績が続出した。
これも、バドミントンという競技自体が日本で注目されるようになったことで、選手たち自身がマイナー意識から脱却し、競技者としての高い意識を持つようになった結果だといえるだろう。
より多くの人たちに注目されるようになれば、その競技は活気づき、選手たちも高い目標を持てるようになる。
フェンシングとバドミントンはともに、近年はトップ選手だけでなく、ジュニア世代の選手も世界大会で好成績を挙げている。
この大会の成果をいかに活かして、次の世代にも伝えられるような道筋を作り上げるか。それが出来上がることこそが、この大会で得た真の成果となるのだろう。それを果たすための努力は、協会のみならずトップ選手たちにも課せられる役割だ。
写真提供:アフロスポーツ
(2008.8.16掲載)
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- 第1回 "オリンピック"という大会の難しさ - 柔道、ウエイトリフティング
- 第2回 オリンピックの楽しみのひとつ - フェンシング、バドミントン
- 第3回 競泳界の急激なレベル向上〜日本チームの未来 - 競泳
- 第4回 日本を熱くさせた女子選手の活躍 - ソフトボール、シンクロ、サッカー