アテネ2004
ユースキャンプを振り返って
「ユースキャンプを通して学んだこと」
ユースキャンプ日本代表団員 青柳茂
長野県長野西高等学校国際教養科2年在学中
今回、僕はアテネオリンピックユースキャンプに参加できたことを非常に嬉しく思っている。ユースキャンプを通して色々な人と出会い、そして色々なことを学んだ。今回の16日間のユースキャンプでは、すばらしい出会いがあった。これは僕にとって非常に価値のある、貴重な体験であった。
ここで僕は最高の友達を何人も作ることが出来た。彼らはみな優しく、面白く、とてもフレンドリーだ。すれ違う度に、「Hi」などと気軽に声をかけてくれた。こんなちょっとしたことが、僕を緊張から解き放ってくれた。同年代の僕らは、スポーツや、恋愛、音楽の話で盛り上がった。
競技観戦では、望んでいたバスケットボールの試合を観戦することができた。世界のレベルの高さを痛感した。スリーポイントシュートを難なく決め、スティールからの速攻の早さ、組織プレーの正確さ、そしてなんといっても個人技の高さは目を見張るものであった。今の自分では到底、手の届かないレベルではあるが、このレベルに届くようさらに練習に力を入れたいと思う。
キャンプでは色々な国の人と一緒に生活したが、日本の時間の正確さというのを感じた。色々なスケジュールをこなした中、時間通りに始まったことはほとんどなく、時間に遅れそうなのに全く急ぐそぶりをみせない団員もいたほどだ。時間に追われながら、日々生活を送るよりも、時間を気にせずのんびりと過ごすアテネの生活観が羨ましいと思った。
キャンプの中で、僕たちはユニセフの講演を何回か聴いた。日本にいて、ニュース等で貧困や発展途上国における子どもの権利の侵害について情報は得ていたが、別世界の話で実感がわかなかったが、実際にその場で活動している人や友達の話を聞くと、真剣に考えさせられた。同年代なのに、1日1日を生き抜くのが精一杯という人もいるのだ、と改めて気づかされた。そして、これからは物や食べ物をもっと大事にしなくてはいけないと思った。自分に出来る最大限のことを見つけ、さらに、ボランティア等、何か世界に貢献できることをしていきたい。今回のキャンプでは、学ぶことが多く自分の将来を考えるきっかけができた。この経験を存分に生かし、一回りも二回りも大きな人間に成長したいと思う。