MENU ─ 仁川アジア大会

仁川アジア大会


第17回アジア競技大会(2014/仁川)

(13)霊長類最強女子、4連覇 レスリング吉田沙保里
初採用の釜山大会で女子55キロ級を制した吉田沙保里

初採用の釜山大会で女子55キロ級を制した吉田沙保里

 五輪にレスリングの女子種目が登場したのは2004年アテネ五輪だが、アジア大会ではその2年前の2002年釜山大会で初採用された。世界チャンピオンだった山本聖子を破って代表の座を射止めた20歳の吉田沙保里は55キロ級に出場した。「アジア大会は勝つもんだと思っている。金が取れないようでは出る意味がない」と自信満々で臨んだ初舞台は5人による総当たりのリーグ戦方式で4戦全勝、4試合にかかった時間のトータルはわずか7分49秒という強さで金メダルを獲得した。ジュニアレベルでの国際大会優勝はあるが、シニアレベルでは初の国際大会制覇で、のちの快進撃のスタートがここにあった。

 この年の11月に行われた世界選手権で初めて女王の座に就くと、世界選手権は13連覇を記録。五輪でもアテネ、北京、ロンドンと3大会連続の金メダルを獲得した。アジア大会でも2006年ドーハ大会、2010年広州大会を制している。男子の無敵選手だったアレクサンドル・カレリンが「霊長類最強男子」と呼ばれていたことにちなんで、吉田は「霊長類最強女子」と呼ばれるようになった。

広州大会では3連覇を達成した

広州大会では3連覇を達成した

 五輪競技からの除外の危機に直面したレスリングは改革の一環として、五輪での女子の階級を4階級から6階級に増やすことにした。仁川アジア大会に先立って行われた世界選手権で、吉田は53キロ級に出場して金メダル。55キロ級で実施された仁川大会では初戦で苦戦したものの、見事に4連覇を達成した。(共同)

 
ページをシェア