仁川アジア大会
第17回アジア競技大会(2014/仁川)
「限りなき前進 アジア大会」
(4)首都以外で初開催 1994年広島大会
広島大会の開会式で入場行進する日本選手団
広島大会には史上最多の42カ国・地域が参加した。ソ連崩壊によって独立した中央アジアのカザフスタン、ウズベキスタン、キルギスタン(現キルギス)、タジキスタン、トルクメニスタンが初めてアジアの舞台に登場、内戦からの復興途上にあったカンボジアも20年ぶりに選手団を派遣した。一方で、政府間の関係悪化や入国を巡る措置などで態度を硬化させた北朝鮮や、1990年のクェート侵攻で資格停止処分となったイラクは不参加となり、OCA加盟のすべての国・地域の参加は実現しなかった。
閉会式で国旗を掲げて行進する中国選手団。大会終了後に大量のドーピング違反が明らかになった
しかし、大会期間中に実施されたドーピング検査の分析結果から、複数の中国選手から検出が困難とされていた禁止薬物が見つかり、一大スキャンダルに発展した。水泳7人、カヌー2人、陸上、自転車各1人の計11選手から筋肉増強効果のあるジヒドロテストステロンが検出され、獲得したメダルが剥奪された。中国の金メダルは137個から12個減って125個となり、日本は5個増の64個で、韓国の63個を抜いて2位が確定した。(共同)