ジュニアフォトオリンピック

ゴールドメダル賞　「競 (せ)る」 　鈴木　慧／すずき　けい（男　埼玉県　埼玉栄高等学校１年）

鈴木くんは高校に入学してから写真を始めた。部活動で文化部に写真部があるのを見つけて参加した。普段は毎日午後5:30から部活が始まる。写真部は学校内の行事の記録撮影も行っている。今回の受賞作品もその中の1枚。2000人も生徒がいるという埼玉栄高校は、体育祭が2日にわたって開催される。足音をたてて追ってくる後続のランナーに抜かれないよう目でとらえ、懸命に走る姿に躍動感が感じられる作品だ。
部活動で撮る写真はすべてモノクロで、現像も生徒自身の手で行う。キャビネサイズで焼いていたが、このコンテスト用に大きく焼き直して応募したという。
鈴木くんはゴールドメダルの副賞として、８月のアテネオリンピックの観戦ツアーがプレゼントされた。ツアー中の1日は、選手村や日本代表選手団の活躍を現地からレポートする。一番興味がある「野球」と、パルテノン神殿の写真を撮りたいと抱負を語ってくれた。

シルバーメダル賞
「巧妙な手さばき」宮崎哲也　市川高等学校２年

昨年学校の写真部に入部し、普段はお祭りやイベントの撮影をしているという宮崎くん。この写真は、兵庫県のバスケットボール協会から学校宛に毎年取材の依頼がくるバスケットボールの試合で撮影したもの。宮崎くんは身障者の試合なのに、健常者と変わらないスピードで行われるゲームに感動し、シャッターを切った。現像は先生と一緒に、どちらも力があって1点に絞るのが無理だったから組み写真で応募したという。

ブロンズメダル賞　
「大熱戦」　冨澤昂　大阪市立天王寺中学校３年

冨澤さんが写真を始めたきっかけは、お父さんの影響。大阪市立天王寺中学校入学と同時に写真部に入部。ふだんは部活動の中で、人物中心に撮影を行っているのだそうだ。
今回のテーマは自分で考え、自らちびっ子大相撲選手権大阪大会会場に足を運んだ。
熱戦の続く中で、体格の良い豆力士に、小柄な豆力士が思いっきりぶつかっていく姿に感動。シャッターを切った。
ぐっと歯を食いしばり、投げられないように踏ん張る豆力士の顔を見事にとらえた。