写真:ロイター/アフロ

スキー/ジャンプ

SKI JUMPING
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ジャンプは、いかに遠くへ、そして美しく飛ぶことができるかを競い合う競技です。専用ジャンプ台の急斜面を滑り降りて空中に飛び出し、飛んだ距離、空中姿勢と着地の正確さを競います。

北京2022冬季大会スキージャンプ混合団体

北京2022冬季大会 ジャンプ 混合団体(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)



ジャンプの概要

ジャンプ競技では、選手たちの順位は飛距離点(飛んだ距離)と飛型点(空中でのフォーム、着地のテレマーク姿勢)の合計点によって決まります。近年ではスタートゲートの配置や風の状況もスコアに影響を与えるため、より精密な技術と戦略が求められています。ジャンプ台の大きさ(ヒルサイズ)やK点(飛距離の基準点)に基づいて、「ノーマルヒル」や「ラージヒル」などの種目に分類されます。膨大な高さから滑り降り、時速90キロ前後で空高く飛び出すそのスケールの大きさは、他の競技では味わえないものです。選手たちは恐怖に打ち勝つ精神力と、空中でのバランスや修正能力が求められます。

スキージャンプ

北京2022冬季大会 ジャンプ 男子ラージヒル(写真:AP/アフロ)

飛距離点と飛型点

飛距離点はジャンプ台のK点を基準に算出します。K点まで飛ぶと60点が与えられ、K点を越えると1mにつき決められた点数が加算。K点まで到達しないと1mにつき決められた点数が減点されます。1mあたりの点数は、ジャンプ台のサイズにより定められており、この飛距離点にゲートと風速・風向きによる加点・減点が加味されます。飛型点は5人の審判によって採点されます。審判員はテイクオフ終了からアウトラインの転倒ラインを通過するまでの、選手の継続した動作を外見の正確性、完成度、安定性及び全体の印象から採点します。審判員は1人の選手に対し、20点満点から減点法で採点します。5人の審判員の最高点と最低点を除き、3人の審判員の合計が飛型点となります(5審3採制)。

北京2022冬季大会スキージャンプ女子個人ノーマルヒル

北京2022冬季大会 ジャンプ 女子ノーマルヒル個人(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

ジャンプの種目

オリンピックで行われるジャンプ競技には「ノーマルヒル」「ラージヒル」の2つの種目があり、それぞれ異なるジャンプ台の規模を特徴としています。ノーマルヒルは、ヒルサイズ(安全に飛べる着地の限界点)が85~109mで、K点が75~90mの位置にあります。一方で、ラージヒルはヒルサイズが110~184mで、K点が105~120mのジャンプ台を使用します。オリンピックでは、ノーマルヒルにおいて男女別の個人戦と、ラージヒルでは男子の個人戦と団体戦、さらに北京2022冬季大会から追加された混合団体戦の計5つの種目が実施されます。混合団体戦では、各チームが男子2人と女子2人を出場させ、ノーマルヒルで競技が行われました。また、ミラノ・コルティナダンペッツォ2026冬季大会からは、女子のラージヒルが追加されます。また、混合団体は男女2人ずつ4名のままですが、ラージヒルの男子団体は現在の4人1組から2人1組のSuper Teamへ変更されます。

北京2022冬季大会スキージャンプ混合団体

北京2022冬季大会 ジャンプ 混合団体(写真:AP/アフロ)

オリンピックにおける日本の歴史

日本は、札幌1972冬季大会の70m級(現在のノーマルヒル)で笠谷幸生選手、金野昭次選手、青地清二選手がそれぞれ金、銀、銅メダルを獲得し、「日の丸飛行隊」として称えられました。長野1998冬季大会では、ラージヒル個人で船木和喜選手が金メダルを獲得し、ラージヒル団体でも日本チームが金メダルを獲得しました。女子ジャンプはソチ2014冬季大会から正式種目となり、平昌2018冬季大会では高梨沙羅選手が女子ノーマルヒル個人で銅メダルを獲得しました。直近の北京2022冬季大会では、小林陵侑選手が男子ノーマルヒル個人で金メダル、男子ラージヒル個人で銀メダルを獲得しています。

北京2022冬季大会スキージャンプ男子個人ラージヒルメダリスト記者会見

北京2022冬季大会 ジャンプで2つのメダルを獲得した小林陵侑選手(写真:アフロスポーツ)


参考情報INFORMATION

競技初回実施大会 シャモニー・モンブラン1924冬季大会
TEAM JAPAN初出場大会 サン・モリッツ1928冬季大会
競技別累計メダル数
  • 金4
  • 銀6
  • 銅4

2024年1月1日時点

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