写真:西村尚己/アフロスポーツ
クレー射撃では空中に飛び出したクレーといわれる皿状の標的を散弾銃で撃ちます。1つの装置から遠くにクレーが飛び去る「トラップ」と、左右の装置からクレーが放出される「スキート」の2つの種目があります。クレー射撃では、得点ではなく撃ち落としたクレーの枚数で順位が決まります。東京2020大会では男女別の個人戦に加え、混合トラップ団体が導入されましたが、パリ2024大会では混合トラップ団体の代わりに「混合スキート団体」が実施されます。
クレー射撃は標的が動くので、瞬時の判断力と鋭い反射神経、精密な動作が要求されます。
「トラップ」は横一線に配置された5カ所の射台を順に移動しながら、ランダムに放出されるクレーを撃っていく種目です。1枚のクレーに対し、2発撃つことができます。
「スキート」はトラップより複雑で、半円形に配置された1番から7番と中心の8番の合計8カ所の射台を使い、さまざまな方向からクレーを狙う種目です。クレーは両端に配置された2つの装置の一方か両方から射出され、1枚だけの場合や2枚同時になることもあります。クレーは全部で25枚。トラップとは異なり、1枚のクレーに対し1発しか撃てません。
クレー射撃では、射場の地形や風向きにより変化する進路を予測することは難しく、当たるかどうか観客も固唾を飲んで見守ることになります。この発射までの緊張感、そして命中したときの快感と興奮を選手とともに味わうことができるのが、クレー射撃の醍醐味と言えます。
日本はメルボルン1956大会から出場しており、バルセロナ1992大会で渡辺和三選手がトラップで獲得した銀メダルが唯一のメダルとなっています。その後は北京2008大会での中山由起枝選手(トラップ)の4位入賞が最高成績ですが、直近の東京2020大会でも中山選手と大山重隆選手のペアが混合トラップ団体で5位入賞を果たしています。
競技初回実施大会 | パリ1900大会 |
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TEAM JAPAN初出場大会 | メルボルン1956大会 |
競技別累計メダル数 |
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2024年1月1日時点
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