オリンピックデー・フェスタの10年
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特別座談会33︳オリンピックデー・フェスタの10年ますね。続けてほしいですね。中村 スポーツが持っているパワーってあると思うので、スポーツができる状況ではないかもしれないですけど、いろんな場所にアスリートが直接行く事業があってもいいのかなって思っています。その結果、少しでも子どもたちに前向きになってもらえたら嬉しいですよね。大山 スポーツのいいところって夢中になれる、そういう瞬間があるっていうところだと思うんです。そんな時間がつくれたらいいですね。田中 デー・フェスタは子どもたちだけでなく、老若男女みんなでチームとなってやるところが特徴で、それが素敵なところだと思うので、この形を崩す必要はないと思っています。特にオリンピックカラーの5色のチームで対決するっていう点が私はすごく好き。チーム同士の対決形式で、みんなで力を合わせてやっていくこのデー・フェスタが全国で開催できたら素敵だなと思います。齋藤 まだ復興は終わってないと思いますよ。2020年が区切りかもしれないけど、続けられるなら続けたいですね。馬渕 被災地の方は、復興という意味でも多くの方に来てもらい、知ってもらい、そして楽しんでほしいという思いもあると思うんです。そう考えると、他県・他――話のつきないところが、このデー・フェスタの楽しさを象徴していますね。では最後に、このデー・フェスタも震災から10年を迎え、節目として一つの役目を終えることになりますが、今後について何かありますか?大山 いろんなイベントがありますが、デー・フェスタの特徴は、参加者と密に関われるイベントだというところにあると感じています。イベントの多くは、一人対大人数という形式で、それだと参加者一人ひとりと関わることは難しい。でも、デー・フェスタではチーム単位で競技を行い、私たちはキャプテンとして参加する。作戦タイムもあるから、みなさんと密に関わることができるんですよね。だからこそ、思い出に残るものになるのだろうと思いますし、私たちがテレビに出たりしたら、見て、応援してくれる、良い関係性が生まれる。そういう意味でも、こういう形のイベントはぜひ続けてもらいたいなって思います。 東日本だけではなく、他の被災地にも足を運びたいですね。齋藤 これまで訪問してきたところでまだ仮設住宅にいる方がいらっしゃるのであれば、その方々が見に来られるようなイベントを、デー・フェスタとしてやっていけたらいいんじゃないかなって思い来ますか?」と連絡をいただいて、その方の息子がデー・フェスタで同じチームになったり、私が結婚した際、地元のスタッフさんから「結婚おめでとうございます」とお祝いいただいたり。受付の方から「また来たね」と声をかけられたり。こちらが申し訳なく思うほど、ウエルカムモードいっぱいなんですよね。馬渕 そこまで喜んでもらえると、嬉しいですよね。――オリンピアン同士の交流という点ではいかがでしょう。中村 みんなと仲良くなったのはデー・フェスタがきっかけだと思います。大山 オリンピックでは、他競技の選手と話すことが禁じられていて、友だちが全然できなかったんですよね。引退してからデー・フェスタを通じ、たくさんのオリンピアンと会うようになって、たくさんの友だちができました。それが本当に嬉しいですね。杉本 本当に財産ですよね!田中 運動会で真剣勝負しますからね。みんな負けず嫌いだから、戦えばすぐに仲良くなれる感じがしますよね(笑)。小野寺 帰りのバス、みんな無言だけど(苦笑)。馬渕 疲れちゃっててね(苦笑)。2018年11月4日 福島市(福島)2020年2月16日 大玉(福島)2017年10月9日 久慈(岩手)

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