25︳オリンピックデー・フェスタの10年これからの未来を背負う子どもたちに何ができるのか考えるきっかけに福島県 企画調査部 文化スポーツ局 オリンピック・パラリンピック推進室主事 清水 邦彦 オリンピアンのみなさんはテレビで見ていた存在です。そのみなさんと一緒に楽しく遊ぶことができるこのデー・フェスタのような企画は、なかなかありません。子どもたちはもちろん、保護者のみなさんからも楽しかった、また必ず参加させたい、という声をたくさんいただきましたし、私自身も楽しませていただきました。こんな素晴らしいことを10年間続けていただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。 また私は、このデー・フェスタを通じ、さまざまな方々と接することによって、県全体の被害の現状を把握し、これからの福島を背負う子どもたちに何ができるのか、考えるきっかけをいただきました。このことにも感謝しています。この経験を自分自身の糧とし、成長していきたいと思います。なり、企画の趣旨を聞き、実際に会場に足を運んで驚きました。オリンピアンと子どもたちが一緒に運動会をするというだけで、子どもたちの表情が始まる前と後ではまったく違ったからです。なんというか、いい表情をしていました。そして、それを見た保護者の満足そうな表情。〝これからもいろいろなことに頑張っていける〟と、帰っていく姿がとても印象に残っています。 また、スポーツだけでなく、オリンピアンのみなさんが被災地を訪れ、オリンピアンならではの感性で復興を感じとり、勉強し、それをまたいろんな場面で発信してくださる。県内の我々が目の届かないところでも活動していただけた。これらもとてもありがたいことでした。 ハード面は県市町村の仕事ですが、それを加速させるのは人々の笑顔だと私は思います。笑顔を見ると、〝よし、頑張らなければ〟という気持ちが湧いてくるからです。デー・フェスタは被災地で、たくさんの方々を笑顔にしてくれました。その笑顔が、きっと被災地復興のやる気につながっているはずです。そう考えると、被災地にとってデー・フェスタは、心というソフト面だけでなく、「復興」という様々な側面で大きな役割を果たしてくれた、意義あるイベントだったのではないでしょうか。開催地から福島県
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