オリンピックデー・フェスタの10年
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23︳オリンピックデー・フェスタの10年町民に元気をくれたデー・フェスタ福島県 双葉町長 伊澤 史朗 東日本大震災から10年が経ちましたが、福島県双葉町は被災地の中で唯一、全町避難が継続しています。現在も町民のみなさんは北海道から沖縄まで、全国42の都道府県、340以上の市町村に避難をしている状況です。震災前7000人いた町民のうち、4200人は福島県内には戻ってきていますが、2800人は県外で生活しています。なかでも、震災後すぐに町民を受け入れ、一時は役場機能も設置させていただいた埼玉県加須市には、今でも400人弱の町民のみなさんがお世話になっている状況です。2022年春頃の帰還を目指していますが、51・4平方キロメールの面積のうち、約95%が帰還困難区域に指定されていて、2022年春頃に解除を目指しているのは、帰還困難区域の約10%とごくごく一部であるというのが実情です。 このような非常に厳しい状況にありますが、東北人の粘り強さで町民のみなさんは頑張っています。10年の月日が流れ、少なくなってきてはいますが、それでも『双葉町に戻る』という、強い気持ちを持ち続けていらっしゃる町民の方がおられますので、我々行政もしっかりと期待に応えるべく、やっていきたいと思っております。 さて、2回にわたって開催していただいた『オリンピックデー・フェスタ』には、たいへん感謝しております。テレビでその活躍を見ていたオリンピアンのみなさんと、実際に、身近な場所で、一緒に汗を流せたことに、町民の人たちも非常に感激していましたし、笑顔あふれる1日でした。 10年ということで、このデー・フェスタが残念ながら一つの節目を迎えられるということですが、また、オリンピアンのみなさんに来ていただければ、町民がみな元気になれると思っております。機会がありましたら、またぜひよろしくお願いいたします。  島県福開催地から

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