スポーツ、環境、持続可能な開発に関する長野宣言
2001年11月3日、4日に開催された「第4回IOCスポーツと環境世界会議」参加者は、以下の関係機関代表により構成された。
- 国連事務総長付きスポーツによる開発と平和に関する特別アドバイザー
- 国連環境計画
- ユニセフ
- 世界銀行
- 国際赤十字連盟
- 国際パラリンピック委員会
- 24の国際競技連盟
- 80の各国・地域国内オリンピック委員会
- 4つのオリンピック競技大会組織委員会
- 世界オリンピアンズ協会
- 45名のオリンピアン
- オリンピック・ムーブメント・メンバー
- 承認団体
- 地元競技団体および行政機関
- 研究機関
宣言
“この星にスポーツを!”を確実なものとするため、スポーツ活動および日常活動における持続可能な開発の原則を普及し、又、地球規模でこの原則を奨励することへの固い誓いを宣言する。
国連事務総長付きスポーツによる開発と平和に関する特別アドバイザーに対しては、準備における彼の多大なる貢献および本会議の目標と目的へのサポート、及び、財団法人日本オリンピック委員会、長野市、財団法人水野スポーツ振興会に対しては、この美しいオリンピック開催都市において、今世紀初となる本会議を開催したことについて、感謝の意を表する。
本会議において、オリンピック・ムーブメント全体および世界のスポーツ・コミュニティーを強力に鼓舞したく、以下の決議文を採択する。
決議
長野市で開催された「第4回IOCスポーツと環境世界会議」において下記の決議が2001年11月4日、採択された。
本会議は:
特に環境ということがオリンピック精神の3本柱のひとつであることからも、1992年国連環境開発会議にて骨子をまとめた持続可能な開発の原則は、オリンピック・ムーブメントおよびスポーツ・コミュニティーが負うべき責任であると考える。
オリンピック・ムーブメントは、スポーツにおいて、また、スポーツを通じて、持続可能な開発の達成に貢献する能力と責任があると認識する。
IOCおよび1999年第3回スポーツと環境世界会議において採択されて以降、オリンピック・ムーブメント・アジェンダ21の実施において進歩があったことを認める。
目的の達成には、オリンピック・ムーブメントを構成するあらゆる団体、特に、障害を持つ競技者を含む競技者、同様に政府からの支援、国連環境計画(UNEP)や関係する国際組織等の積極的な関与が必要であることを啓発する。
スポーツは、改革への強い力になることが普遍的に認められていることを確信する。
オリンピック・ムーブメントの全てのメンバー、スポーツおよびスポーツ関連企業の参加者が、全てのポリシー及び活動において環境的、経済的及び社会的継続性を実施する努力を持続し、高めることを喚起する。
2002年に開催予定の持続可能な開発世界サミットに向けた、スポーツ活動を通したサポート、イニシアティブを実現する努力を求める。
アジェンダ21の目的の実現および持続可能な開発世界サミットの成功に寄与すべく、国連と共に積極的な相互協力、特に関連国際団体およびメディアとの協力を呼びかける。
オリンピック・ムーブメントの全てのメンバーは、世界オリンピアンズ協会と協力し、環境教育および研修の促進に貢献し、また、この問題への意識を高めるよう競技者を奨励することを求める。