第6回 オリンピック憲章とJOC
JOCが進めるオリンピック・ムーブメント
- JOCが行なっているもう1つの事業は、さまざまな形でオリンピック・ムーブメントを広める活動なんだ。
- たとえばどんなことをしているの?
- まずは、オリンピックやオリンピズムのことをより多くの人に知ってもらうため、公式サイトやオフィシャルマガジン『OLYMPIAN』を通じた広報活動を行っている。それから、実際に体を動かしてスポーツの楽しさを知るイベントとして、一般の人とオリンピック選手がともに参加してジョギングを楽しむ「オリンピックデーラン」というイベントをやっているんだよ。
- わぁ、オリンピック選手と一緒に走れるなんて楽しそう!
- オリンピックデーランは、6月23日のオリンピックデー(IOCの創設記念日)を記念して世界で行われているイベントの1つなんだ。オリンピック憲章にも、NOCにやってほしいこととして、「オリンピック・ムーブメントを推進するため、定期的に(できれば毎年)、オリンピック・デーまたはオリンピックウィークを実施する」と書いてあるからね。日本では、年間を通じて全国各地で開催され、毎回1000人以上の人が参加しているんだよ。
- いいなぁ、私も参加してみたいな。
- そうそう、毎年体育の日には、オリンピックデーランの拡大イベントとして、東京で「オリンピックフェスティバル」もやっているよ。ジョギングのほか、オリンピック選手たちが講師になるスポーツ教室や、JOC杯駅伝など、オリンピアンと一緒にさまざまなスポーツを楽しめるイベントなんだ。
- わぁ、それもますます楽しそう。
- ユニークなところでは、「オリンピックコンサート」というイベントもあるよ。これは日本独自のイベントで、クラシックコンサートとオリンピックの映像を融合させた、美しさと強さを同時に味わえる感動的なライブステージなんだ。お客さんにも毎年とても好評なんだよ。
- オリンピックなのに、どうして音楽コンサートをやるの?
- オリンピック憲章に書いてあるNOCの役割の1つに、「オリンピックムーブメントに関連する、文化的なものも含むプログラム」を積極的に進めることでオリンピズムを広める、というものがあるんだ。オリンピックコンサートは、その役割を果たすプログラムの1つなんだよ。
- そうなんだ。それも行ってみたいな! JOCは、オリンピック競技大会以外にも、オリンピズムを広める活動をいろいろと行っているのね。私、お父さんと一緒にオリンピック憲章を読んで、オリンピズムのことをいろいろと知ることができたわ。今度は、JOCのイベントに行って、オリンピックの素晴らしさを実際に体験してみたいな。ねぇ、連れて行ってくれるでしょう?
- イベントに行くのかい? お父さんとしては、オリンピック憲章の中でまだ読みたい部分があるんだけどなぁ。
- それはまたいつかにしようよ。今度はオリンピックデーランかオリンピックコンサートに行こう、ね?
- そうだな、オリンピズムを広めるイベントに娘を連れて行くのも、お父さんができるささやかなオリンピック・ムーブメントかもしれないな。
- そうこなくっちゃ!
(おわり)