JOC OLYMPIAN 2021
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 東京2020オリンピックは、2021年7月23日から8月8日まで東京を中心に開催された。新型コロナウイルス感染症拡大との闘いを強いられるなか、オリンピック史上初の1年延期となった上、無観客で開催されることになったが、世界205のNOC(国内オリンピック委員会)と難民選手団から約1万1000人の選手が参加し、33競技・339種目でオリンピアンたちが熱き戦いを繰り広げた。 開会式は、7月23日午後8時から東京・国立競技場で行われた。選手団入場は、原則として、日本語で国・地域名を表記した50音順で実施。最後の入場となった日本代表選手団の旗手は、バスケットボールの八村塁選手とレスリングの須﨑優衣選手が務めた。 日本代表選手団主将を務めた陸上競技の山縣亮太選手と副主将を務めた卓球の石川佳純選手を筆頭に、柔道の井上康生監督とソフトボールの宇津木麗華監督、審判員男女ペア、合わせて6人が声を合わせて「調和と平等、フェアプレーの精神にのっとり、競技規則を尊重し、これを守り、ともに連帯して、スポーツがドーピング、不正行為や、あらゆる差別のないものとなることを目指します。私たちはチームの名誉のためにオリンピズムの基本原則にのっとり、スポーツを通じて世界をより良い場所にするために、このオリンピック競技大会に参加することを誓います」と宣誓を行った。 3月25日に福島県・Jヴィレッジを出発した聖火は、47都道府県1万人超がトーチによるリレーを行い国立競技場まで運ばれた。最終走者を務めたテニスの大坂なおみ選手によって聖火台に火がともされ、17日間の熱戦の火ぶたが切られた。 日本代表選手団に弾みをつけたのは、柔道勢だった。女子48‌kg級の渡名喜風南選手の銀メダル、男子60‌kg級の髙藤直寿選手の金メダルを皮切りに、男子66‌kg級の阿部一二三選手と女子52‌kg級の阿部詩選手の兄妹による同日金メダル、男子73‌kg級の大野将平選手が2連覇を果たすなど、混合団体の銀メダルを含めて、金9、銀2、銅1の計12個のメダルを獲得。出場全14人がメダリストとなる大活躍を見せた。ARIGATOに包まれた熱き日々1年越しで実現した夢の祭典「TOKYO 2020」、熱戦の17日間を振り返る。Photo/AFLO SPORTPhoto/REUTERS/AFLO開会式が行われた国立競技場は、色とりどりの花火で彩られた。16

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