OLYMPIAN2019
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Kiyou Shimizu21清水 緩急、技の強弱など、表現力を高めるのが今の課題です。正直なところ、期間が足りないと感じて焦ることもありますが、1年間無駄なく過ごせるように、周囲の人たちとも相談しています。今は苦しいことも多く、周囲を笑顔にできない悔しさもありますが、必ず恩返ししたいですね。 オリンピックでは、皆さんに「すごかった」と喜んでもらえるよう心に残るいい演武をして金メダルをとり、最高の笑顔を見せたいです。戦ってきたライバル選手たちと一緒に、笑顔で表彰台に上がれるような女子個人形にしたいと思っています。(つづく)※このインタビューの全文はJOC公式ウェブサイトでお読みいただけます。最高の笑顔で笑いたい——空手道がオリンピック競技に決まった時はどんな思いでしたか。清水 オリンピック競技の追加種目に正式決定したのは2016年の8月でしたが、その1カ月半後に世界選手権を控えていました。空手の世界では、2年に1度の世界選手権が最高峰の大会で、「2連覇を達成して辞めよう」と2年間過ごしてきたので、まずはそこに集中したいと思いました。オリンピックが決まったことはうれしかったのですが、その時点でオリンピックについて考えることができませんでした。世界選手権で連覇を果たした後、「世界最高の舞台ができた以上今辞めることはできない」と改めて考え、競技を続けることにしました。東京で開かれるオリンピックですし、特に武道の聖地である日本武道館で、オリンピックという舞台に立つことは生涯一度しかないと思うので絶対に出場したいです。——印象に残るオリンピックは。清水 オリンピック競技採用決定後のリオデジャネイロオリンピックはかなり意識して見ました。テコンドーやアーチェリーには所属先の同期選手が出場していたので、親近感を持って見ました。彼女たちと話をすると、オリンピック競技の選手は長いスパンで競技のことを考えていることに驚きます。2020年はもちろん、その先のオリンピックのことも考えて行動しているので器が違うと感じました。——東京2020大会まであと1年あまりですね。Athlete‘s Interview東京で魅せる!注目追加種目特集私たちの東京2020宣言聖地で頂点を極めることを夢見て清水 希容「空手道」には、仮想の敵に対する攻撃技と防御技を一連の流れとして組み合わせて演武を行う「形」と2人の選手が1対1で戦う「組手」がある。女子形の清水希容選手に、東京2020大会にかける思いを聞く。Text/中村聡宏清水 希容(しみず・きよう)1993年12月7日生まれ。大阪府出身。小学3年で空手道を始める。高校時代にインターハイ優勝、2014年、大学3年時に世界選手権で初出場・初優勝。16年には世界選手権連覇を達成。14年、18年とアジア競技大会では金メダルを獲得。ミキハウス所属。 つづきはこちらから▼Photo/作田祥一Photo/AFLO SPORT
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