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2017.11.13 イベント

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
体育の日に開催された「スポーツ祭り2017」(写真:アフロスポーツ)
のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
「スポーツ祭りの火」のトーチを手に走る陸上競技の荒井広宙選手(右)とパラテコンドーの伊藤力選手(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は10月9日、スポーツ庁や日本スポーツ振興センター、日本体育協会などとの共催で、平成29年度「体育の日」中央記念行事「スポーツ祭り2017」を開催しました。今年で9回目を数える「スポーツ祭り」は、1964年に開催された東京オリンピックを記念し、国民がスポーツに親しみ健康な心身を培うという趣旨で祝日に制定された「体育の日」に行われています。

 会場となった東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター、国立スポーツ科学センターなどには、79人のオリンピアンやパラリンピアン、アスリートが集まり、のべ1万7,000人の参加者とともに大運動会やジョギング、スポーツ教室などさまざまなプログラムを楽しみました。

■オリンピアン・パラリンピアンが多数参加

 陸上トレーニング場で行われた開会式では、主催者を代表して新妻秀規文部科学大臣政務官が「皆さんのワクワクした表情や、元気いっぱいの姿を見ることができて本当に嬉しいです。アスリートの皆さんやお友達と一緒に体を動かして、スポーツを楽しみ、運動の楽しさを思う存分味わってください。また、パラスポーツを始め、普段なかなか体験できないスポーツを体験できるチャンスです。ぜひ多くのスポーツにチャレンジしてみてください」とあいさつし、開会宣言を行いました。

 次に、荻原次晴さん(スキー・ノルディック複合)、大林素子さん(バレーボール)、宮下純一さん(水泳・競泳)、太田渉子さん(パラリンピック・クロスカントリースキー)の4名が、「スポーツ祭りの旗」を持って北区、板橋区代表の子どもたち4名と一緒に入場。続いて参加アスリート達が順番にステージに上がって入場し、子どもたちに手を振って声援に応えました。

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
参加者とともに笑顔でジョギングするバレーボールの坂本清美さん(写真:アフロスポーツ)

 そして、昨夏のリオデジャネイロオリンピックの陸上競技・男子50キロ競歩銅メダリストの荒井広宙選手と、パラテコンドーの伊藤力選手がトーチを手に登場し、「スポーツ祭りの火」を点火。最後に、新体操の畠山愛理さんがアシスタント役となり、ストレッチやエアロビクスの要素が入った準備運動「スポーツ祭り体操2017」を音楽に合わせて参加者全員で行いました。

 開会式に続いて、「アスリートふれあいジョギング」が行われました。宮下さん、大林さん、信田美帆さん(体操・体操)、荻原健司さん(スキー・ノルディック複合)らアスリートが8組に分かれて、約1.8kmのコースをジョギングしました。初参加の荒井選手は、競歩であっという間に“完歩”し、子どもたちもそのスピードに驚いた様子。荒井選手は「皆さんと一緒に参加できて良い思い出になりました。僕もスポーツを通じてたくさん成長してこられたので、子どもたちも様々なスポーツをやって、色々なことを経験してもらえたらと思います」と振り返りました。

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
水泳・競泳の加藤ゆかさんが子どもたちと「フラフープ競走」に挑戦(写真:アフロスポーツ)
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運動会の優勝はスピードスケートの出島茂幸さんが率いる緑チーム(写真:フォート・キシモト)

 一方、赤羽スポーツの森公園競技場では、「アスリートふれあい大運動会」が行われました。アスリートと約500名の小学生、ゲスト参加したよしもとのお笑い芸人が赤、青、黄色、白、緑の5チームに分かれて「大玉転がし」「フラフープ競走」「しっぽ取り競争」の3競技で競争しました。子どもたちは全身を大きく使いながら、チームメイトとなったアスリートと協力し、一丸となって真剣勝負を展開。最終種目の「しっぽ取り競争」で好成績を挙げた緑チームが逆転で総合優勝に輝くと、大きなトロフィーを受け取ったキャプテンの出島茂幸さん(スケート・スピードスケート)が「緑チームの皆さん、おめでとうございます! 真剣に取り組んだ成果が出たと思います。心から嬉しいです!」と感激した様子で子どもたちと喜びを分かち合いました。

■トップアスリートが指導 各競技でスポーツ教室を開催

 午後は、アスリートが講師役になって各競技のトレーニング施設でスポーツ教室が開かれました。

 水泳教室では、オリンピックメダリストである萩野公介選手、星奈津美さん、寺川綾さんに加えて、今夏の世界水泳選手権で表彰台に立った大橋悠衣選手と渡辺一平選手の5名が参加。3グループに分かれて子どもたちに熱心に指導を行いました。

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
萩野公介選手ら5名のトップスイマーが参加した水泳教室(写真:フォート・キシモト)
のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
柔道教室では中村美里選手が実演を交えてコツを伝授(写真:アフロスポーツ)

 教室を終えた萩野選手は「『最後の50m1本、好きな泳法で泳いで良いよ』と言ったら、多くの子が積極的にバタフライで泳いでいて、チャレンジする気持ちがすごくあるなと感じましたし、何とかして吸収しようという目が強く印象に残りました。一緒にいてすごく楽しかったですし、新しい刺激、パワーをいただきました」と話しました。また、背泳ぎを指導した大橋選手は「子どもたちはすごく吸収が早いと感じたので、自分も見習わなくてはいけないなと思いました。背泳ぎがすごく人気があったので、みんな強くなって(世界の舞台に)出てきてくれたらいいなと思います」と、子どもたちにエールを送りました。

 柔道教室では、女子52kg級で北京・リオデジャネイロとオリンピック2大会で銅メダルを獲得した中村美里選手と、佐藤愛子さんの2名が講師役として参加し、柔道着を着て元気いっぱいの子どもたちに指導を行いました。佐藤さんが担当した初心者向けのグループでは、「大腰」と「一本背負投」の2つの技に挑戦。経験者向けのグループでは、中村選手が袈裟固めなどの技を指導し、「なるべく奥まで腕を入れること」「しっかりお腹を出して胸を張る」などの実演を交えてコツを伝えながら、笑顔で指導していました。

 新体操団体の日本代表9選手と畠山愛理さんによる新体操教室では、ボールやフラフープなどの手具を使った技を指導。子どもたちは、新体操の基本であるボールを投げる動作から、両膝を立てて座った状態から両足でボールを受け取る技、片腕からもう片方の腕までボールを転がす「胸転がし」など、様々な技に挑戦。難しい動きにも果敢に挑む子どもたちに、選手たちは優しく声をかけながら丁寧に指導をしていました。

 陸上教室には、午前に引き続き競歩の荒井選手、短距離のケンブリッジ飛鳥選手、走幅跳の猿山力也選手が参加しました。50m走のデモンストレーションでは、ケンブリッジ選手が力強いスタートダッシュとスピードあふれる走りを披露。そして「スタートからしっかり腕を振って、前に進む力を生み出すのがすごく大切だと思います。運動会の50m走で隣の人が気になっても、ゴールだけを見て走ることが大事です」とのアドバイスに、子どもたちは真剣に耳を傾けていました。

のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
子どもたちに走り方の指導をする陸上競技のケンブリッジ飛鳥選手(写真:フォート・キシモト)
のべ1万7,000人が参加! 「スポーツ祭り2017」を体育の日に開催
福島の子どもたちをハイタッチで見送るアスリートたち(写真:フォート・キシモト)

 その他、フェンシング教室、アーチェリー教室、卓球教室などが行われ、数多くのトップアスリートが参加。ウエイトリフティング教室での指導を終えた齋藤里香さんは「たくさんの子どもたちがウエイトリフティングをやりたいと集まってくれて本当に嬉しく思いましたし、短い時間でしたが一緒に楽しく過ごせました」と話しました。

■幅広いプログラムを多数実施

 そのほか、会場内ではアスリートが普段使っている測定機器やトレーニングマシーンを体験できる「キッズ・スポーツ科学ランド」や、握力・上体起こし・立ち幅跳び・長座体前屈・反復横跳びの5種目を測定する「新体力テスト」、自転車のルール・マナーを楽しく学べる「自転車キッズ検定・体験」など、スポーツにまつわる幅広いプログラムが数多く行われました。

 すべてのイベントが終了した後、東日本大震災復興支援として福島県内のスポーツ少年団を招待する「福島キッズ・スポーツ祭りツアー2017」に参加した子どもたちの見送りに、アスリートらがサプライズで登場。イベントのボランティアスタッフによる温かい拍手の中、子どもたちはアスリート、よしもとのお笑い芸人と笑顔でハイタッチ。バスに乗り込んだ子どもたちは、名残惜しそうに窓から手を振りながら会場を後にしました。

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