日本オリンピック委員会(JOC)は1月23日より、日本オリンピックミュージアム(JOM)で、企画展「オリンピックを彩るオフィシャルウェアの軌跡」を開催しています。本企画展は前後期に分かれ、前期では1924年に開催されたシャモニー・モンブラン大会(フランス)の100周年を記念し、冬季大会のTEAM JAPANのオフィシャルウェアを特集し、展示しています。
オリンピックの開会式や表彰式を彩る TEAM JAPANのオフィシャルウェア。中でも入場行進時のウェアは伝統的に赤白の組み合わせの印象が強いですが、特に冬季大会では様々な色彩を使用しています。本企画展の前期では日本体育協会(現日本スポーツ協会)からJOCが独立した1991年以降に開催された、アルベールビル1992冬季大会から北京2022冬季大会まで9大会に渡る歴代の公式服装(開会式での入場行進や結団式などの式典用のウェアとオフィシャルスポーツウェア)をウェルカムサロンのフロア内に展示しています。また、ウェアと一緒にシューズや帽子なども展示しています。歴代の公式服装を間近でご覧いただくことで、オリンピックの歴史を感じていただくと同時に、機能面やデザイン面での変遷も楽しんでいただける展示となっています。TEAM JAPANの一員としてオリンピック5大会に出場した上村愛子さん(スキー/フリースタイル)からは各大会の公式服装、また多くの選手からも寄贈いただき展示しています。誰が着用したものなのかは、展示中のウェアと一緒に設置しているキャプションでチェックしてみてください。
また、ウェルカムサロンの奥では、長野1998、トリノ2006、バンクーバー2010、ソチ2014、平昌2018、北京2022冬季大会で選手に支給されたバックパックや、オリンピックビレッジ等で着用しているトレーニングウェアなども展示されています。公式服装やオフィシャルスポーツウェアはテレビ中継などで目にする機会が多いかもしれませんが、ここに展示されているグッズは普段はなかなか見ることができないものも飾られています。
さらに、ウエルカムサロン右奥のオリンピックスタディセンターには、日本が初めて冬季オリンピックに参加したサンモリッツ1928冬季大会から北京2022冬季大会までのオフィシャルウェアの軌跡をパネルで展示しています。今回はウェアの展示はないカルガリー1988冬季大会以前の各大会を彩ったオフィシャルウェアを開会式の様子と共に振り返っています。
企画展オープンの、23日の午前中には関係者内覧会が実施されました。内覧会には、長野1998、ソルトレークシティー2002、トリノ2006、バンクーバー2010、ソチ2014の5大会に出場された上村愛子さん(スキー/フリースタイル)がゲストとして参加しました。上村さんは、「大会期間中しかオフィシャルウェアをご覧いただけないと思っていたのですが、今回皆さんに見ていただける機会ができたということで嬉しく思い、ぜひ展示していただけたらと用意しました」と、出場した5大会のウェアの想い出や、本企画展のために寄贈した想いを語り、「数多くの大会が実施されてきたということを改めて感じますし、デザインや色彩、寒さ対策など、それぞれの大会に込められた想いや工夫が素晴らしいウェアとして製作されていたのだと実感します」と展示の感想を述べました。また、上村さんはウェア以外のグッズも大切に保管しており、大会当時のマスコットのぬいぐるみや地元の方々からの寄せ書きなど、貴重なグッズを特別に披露されました(こちらについては企画展では展示していません)。
内覧会の最後に上村さんは「展示をご覧いただくと、皆さん自身のオリンピックに関する記憶や、それと繋がる人生の出来事がよみがえる時間を過ごせると思います。『このオリンピックの時にはこんなことがあったな』といった思い出を振り返りつつ、展示をお楽しみいただければ幸いです」と、今後の来場者にメッセージを送ってくれました。
なお、冬季大会を特集する前期展示は2月25日までの開催となっております。2月27日から4月14日までは後期として、今年開催されるパリ2024大会に向けて夏季大会を特集します。
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