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2019.07.25 イベント

大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催

大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催(写真:フォート・キシモト)
大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
3曲目には1964年東京オリンピックや当時の日本社会の様子が分かる懐かしい映像が映し出された(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は7月20日、福島県のいわき芸術文化交流館アリオス大ホールで「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催しました。オリンピックコンサートは、全世界で行われているオリンピックデーイベント(オリンピックデーは6月23日)の一環として日本独自に開催しているイベント。感動的なオリンピック映像と壮大なシンフォニーオーケストラの共演は、毎年多くの方にご好評いただいています。

 東北地方では初めての開催となる本公演は「輝く夢に向かって!」をテーマに、指揮は粟辻聡さん、演奏は「THE ORCHESTRA JAPAN」が担当。オリンピアンで俳優の藤本隆宏さん(水泳/競泳・1988年ソウルオリンピック、1992年バルセロナオリンピック出場)がナビゲーターを務め、ゲストオリンピアンとして昨年度までJOCのオリンピック・ムーブメントアンバサダーを担当し、「平成30年度JOCスポーツ賞」の特別貢献賞を受賞した大林素子さん(バレーボール・1988年ソウルオリンピック、1992年バルセロナオリンピック、1996年アトランタオリンピック出場)、宮下純一さん(水泳/競泳・2008年北京オリンピック銅メダル)が参加しました。

 コンサートは、1964年10月10日の東京オリンピック開会式で高らかに鳴り響いた今井光也作曲『オリンピック東京大会ファンファーレ』で開幕。続いて、同じく東京1964大会開会式の選手入場行進の際に演奏された古関裕而作曲『オリンピック・マーチ』に合わせて、ゲストオリンピアンの大林さん、宮下さんが観客と手でタッチを交わしながら入場しました。

大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
4曲目では過去の夏季オリンピック大会の名シーンが共演(写真:フォート・キシモト)
大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
第2部のオープニングを飾る5曲目では冬季オリンピックをテーマに映像が展開(写真:フォート・キシモト)

 コンサートの本格的なスタートとなる3曲目は、ジュゼッペ・ヴェルディ作曲の歌劇『運命の力』序曲。オペラの傑作としても人気が高い名曲に乗せて、“1964アンソロジー〜東京で咲いた夢の花”をテーマに、スクリーンでは日本が東京1964大会を通して世界に示した戦後からの真の復興の様子を当時の映像で紹介。高速道路や新幹線に代表される高度成長期の社会、旧国立競技場、聖火リレー、そして東京1964大会で活躍した日本人アスリートたちが次々と映し出されました。

 4曲目には、映画『E.T.』からジョン・ウィリアムズ作曲『地上の冒険』が演奏されました。映画で描かれた異星人と地球の子供たちの時空を超えた交流のストーリーのように、東京1964大会以降の1968年メキシコオリンピックから前回の2016年リオデジャネイロオリンピックにかけて世界中を熱狂させたアスリートたちの夢の軌跡、名シーンがおよそ半世紀の時空を超えて共演。かつてのオリンピックの感動と興奮がよみがえる演出で、第1部が終了しました。

 第2部は、セルゲイ・ラフマニノフ作曲『交響曲第2番ホ短調作品27から第3楽章』でスタート。ここでは冬季オリンピックをテーマに、日本で初めて冬季オリンピックが開催された1972年札幌オリンピックから2018年平昌オリンピックまでの軌跡を映像で紹介。美しいメロディーに乗せて、日の丸飛行隊に沸いた1972年札幌大会、スキー・ジャンプ団体やスピードスケートなど5つの金メダルを獲得した1998年長野大会、そして2014年ソチ大会・2018年平昌大会と連覇を果たしたフィギュアスケートの羽生結弦選手の活躍など、夏季オリンピックに負けない熱い戦いが展開していきました。

大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
大林素子さん(写真:フォート・キシモト)
大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
宮下純一さん(写真:フォート・キシモト)

 次に行われたトークコーナー「輝く夢に向かって」では、ゲストオリンピアンの大林さん、宮下さんが登壇。自身の現役時代を振り返り、オリンピック出場までの道のり、味わった挫折、オリンピックを通して得た経験など、それぞれ思い出話やエピソードを交えながら話しました。そして、この日で開幕まで残り370日となった東京2020大会に向けて、大林さんは「この東京2020大会を見ることによってオリンピックを目指す子どもたちがたくさん出てくると思いますので、ぜひそのサポート、応援をしていただきたいと思います」、宮下さんは「選手にとっては活躍することが一番の成功ですが、やはり日本国民全員がオリンピックを迎えたいという熱い思いがないと成功しないと思います。ぜひこの1年間でさらに気持ちを高めて、東京2020大会を開催して良かったと海外の人たちに一人でも多く言ってもらえるように一緒に頑張っていきましょう」と、会場に呼びかけました。

 トークコーナーが終わり、オリンピックコンサートも残すところ3曲。この日の6曲目に演奏されたのはピョートル・イリイチ・チャイコフスキー作曲の幻想序曲『ロメオとジュリエット』から。ここでは陸上競技、サッカー、柔道、競泳、レスリングなど、夢を諦めなかった日本人アスリートのレジェンドたちの笑顔と涙の映像が、力強く、ドラマティックな調べの音楽と見事に融合しました。そして、続く7曲目では、東京2020大会を目指すアスリートをはじめ、すべての人たちの夢が輝くようにという願いを込め、映画『ミッション』からエンニオ・モリコーネ作曲のメインテーマを演奏。卓球、バスケットボール、フェンシングのほか、新たに実施される空手道、スポーツクライミング、サーフィンなど、東京2020大会に向けて懸命に努力するアスリートたちのシーンが、情感あふれるオーボエの旋律や後半パートの歌声に乗せて次々と映し出されると、会場からは大きな拍手が送られました。

大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
東京2020大会で新たに実施される空手道などの映像もコンサートを彩った(写真:フォート・キシモト)
大林素子さん、宮下純一さんがゲスト参加「オリンピックコンサート2019 in いわき」を開催
フィナーレで地元いわき市の中学生が『オリンピック讃歌』を合唱(写真:フォート・キシモト)

 最後は、いわき市立湯本第一中学校、いわき市立平第一中学校、いわき市立平第三中学校の合唱部有志による女声合唱団「福島県合唱連盟いわき支部」と、ナビゲーターを務めた藤本さんが一緒にスピロ・サマラ作曲の『オリンピック讃歌』を合唱。クライマックスでは客席前方から金のテープが勢いよく飛び出し、華やかにフィナーレを迎えました。

 鳴り止まない拍手の中、アンコールで演奏されたのはモリコーネ作曲の映画『ニュー・シネマ・パラダイス』から。
 ピアノの美しい旋律とともに、映像は東京2020大会開催決定への道のりから始まり、陸上競技の小出義雄さん、アーティスティックスイミング日本代表の井村雅代ヘッドコーチ、バレーボール女子日本代表の中田久美監督ら指導者、および家族の視点で展開。東京2020大会はアスリートのみならず、それを支えるすべての人たちの輝く夢であるという余韻を残し、2時間に渡るコンサートは盛況のうちに幕を閉じました。

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