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2018.09.21 キャリア支援

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
プレゼンを行った8選手。前列左から中村選手、小林選手、生熊選手、岩佐選手、後列左から澤選手、野中選手、池田選手、松元選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
星野一朗JOC理事(写真:フォート・キシモト)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は9月12日、東京国際フォーラムで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、アスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、アスリートと企業をマッチングする無料職業紹介事業です。年間を通じて「説明会」を複数回実施し、企業に対してトップアスリートの就職支援を呼びかけています。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに152社/団体226名(2018年9月12日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会には49社73名が参加しました。

 最初に主催者を代表して、星野一朗JOC理事が挨拶に立ち、今年8月18日〜9月2日に開催された第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン)で獲得した金メダル75個のうち、5個がアスナビで採用された選手たちによるものであることを紹介すると、「アスリートは自分のためだけではなくて、誰かのために戦うということでさらに競技力を向上することができます。本日はいよいよ2年後に迫っています東京2020大会、そして4年後の北京冬季オリンピックで活躍が期待される選手が8名登壇します。ぜひ彼らの可能性をご一緒に高めていけますようにお願い申し上げます」と、さらなるアスリート支援を呼びかけました。

 次に中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、資料をもとにアスナビの概要を説明。夏季・冬季競技それぞれの採用人数、採用された競技、アスリート採用後の雇用形態や給与水準、勤務スケジュール、選手活用企業のポイントなどを紹介しました。

 最後に、就職希望アスリート8名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介などで自身をアピールしました。

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
中村良太選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
野中雅浩選手(写真:フォート・キシモト)

■中村良太選手(空手)
「私は5歳から空手を始め、17年間続けてきました。現在、大学では空手部の主将を務めています。最終的な目標はオリンピックでメダルをとることです。そのためには企業の皆様のサポートが必要です。環境を与えてくださる方々、応援してくださる方々のサポートがあり挑戦できることだと思っています。私の長所は粘り強さです。挫折やけがから這い上がる力があります。また、高校、大学と主将を務めていたので責任感もあります。会社に入りましてもこの2つを業務に生かし、1つ1つコツコツと積み重ね、会社のお役に立てるよう頑張っていきたいと思っています。今まで培ってきた武道家の精神とエッセンスを持ち、これからも日々精進していきます。よろしくお願いいたします」

■野中雅浩選手(ウエイトリフティング)
「私がウエイトリフティングと出会ったのは高校の時です。入学式の日に先輩方に勧誘され、体つきのいい選手たちが重いものを挙げている姿を見て、とても魅力を感じました。現在、私は日本ジュニア記録と日本大学記録を持っています。私の長所は、目標達成に向けて最後まで諦めずにまい進できることです。現在は東京オリンピック出場に向けて、その長所を毎日実行しています。大学卒業後の競技生活を考えていく中でアスナビに出会い、社員の方々に応援される選手になれるように人間力を上げていくことで、よりよい競技生活が送れるのではないかと思いました。私をご採用いただけましたら、社員の皆様に応援されるような選手になることはもちろん、夢や希望を与えられる選手になることを誓います。どうか私にウエイトリフティングに専念できる環境を与えてください」

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
生熊悠人選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
小林航央選手(写真:フォート・キシモト)

■生熊悠人選手(テコンドー)
「私は6歳のときに父親の仕事の転勤でアメリカに引越し、そこでテコンドーを始め、オリンピック銀メダリストだったコーチに出会ったことでオリンピックを目指すようになりました。現在は2020年東京オリンピック出場を目指し、テコンドーの練習に励んでおります。私の長所はコミュニケーション能力です。また、海外生活が長かったので、英語、韓国語ができ、語学力が必要な企業に貢献できると思います。アメリカ、韓国での生活で培ったコミュニケーション能力を生かして、人と人、会社と会社の関係を大事にして仕事に取り組みたいと思います。2020年東京オリンピックに出場したいという私の最大目標を達成するためには皆様の力が必要です。テコンドー競技に専念できる環境とご支援のほど、よろしくお願いいたします」

■小林航央選手(陸上競技)
「専門種目は1500mです。私はこの種目において日本の中で5本の指に入る実力を有しております。加えて日本記録まであと4秒のところまで来ております。2年後には日本記録突破は可能です。私は長距離に特化した実業団ではなく、あえてアスナビで就職する道を選択しました。理由といたしまして、私は1500mで日本記録を更新し、東京オリンピックでメダルを獲得したいからであり、長距離に特化した実業団では1500mに専念できない環境だからです。私は東京オリンピックまでのあと約2年間、競技に全力で打ち込み、その後引退することを決めております。そのため、競技中でも可能な限り社業に取り組み、引退後スムーズに社業に専念できることをお約束いたします。私は将来、自分の行っている仕事で社会全体をより良くしていきたいという考えがあるため、人々の生活基盤を支え、より多くのお客様を対象とした仕事を希望しております。ぜひご採用のほど、よろしくお願いいたします」

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
松元克央選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
澤慎吾選手(写真:フォート・キシモト)

■松元克央選手(水泳・競泳)
「私は5歳から水泳を始め、2017年に日本代表になることができました。今年日本で開催されたパンパシフィック選手権において200m自由形で銅メダル、先月行われたアジア大会では銀メダルを獲得、さらにリレー種目ではアジア大会で2つの金メダルを獲得することができ、東京2020大会に向けて良いきっかけを作ることができました。私は誰かのためになるといつも以上の力を発揮することが強みです。競泳種目において、リレー種目では1秒以上もタイムを上げたことがあり、結果『リレー男』と呼ばれたこともあります。私は会社のためにいつも以上に頑張れる自信があります。2年後、東京オリンピックに出場し、メダルを獲得する姿を見て、社内で勇気や元気を感じていただけたらと考えています。応援、サポートしていただける企業がありましたら、その企業様に全力で応えたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします」

■澤慎吾選手(陸上競技)
「棒高跳を専門としています。私が競技で結果を出すために一番大切にしていることは、体のコンディションを整えることです。健康であることは競技面だけでなく、社会人になってからも役立つことだと考えています。卒業後、企業に就職させていただく際には、これまでスポーツ栄養学で得た知識や競技での経験を生かし、社員の方やそのご家族に向けた陸上教室や栄養セミナーなどを開かせていただき、社員の方の健康増進や職場に活気を与えていけるよう貢献していきたいと思います。私の目標は2020年東京オリンピック、2024年パリオリンピックに出場することです。オリンピックに出場するためには、あと20cm記録を伸ばす必要があります。海外での合宿や試合などで得た経験や跳躍技術などを取り入れ、必ずや出場を果たし、自身のパフォーマンスによって社員の方々に元気と勇気を与えていけるよう、頑張っていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします」

JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
池田隼平選手(写真:フォート・キシモト)
JOCの就職支援「アスナビ」:企業説明会を実施
岩佐暖選手(写真:フォート・キシモト)

■池田隼平選手(ビーチバレーボール)
「私は現在、日本バレーボール協会のビーチバレーボール強化指定選手として活動しております。2017年3月にインドアのバレーボールからビーチバレーボールに転向し、現在はオリンピック出場を目指し競技を続けています。前回大会のリオオリンピックではビーチバレーボールは男女とも出場権を獲得することができませんでした。まずは2020年東京オリンピック出場を目標にし、その後、2024年、2028年と私がオリンピックの舞台で活躍することで、日本のビーチバレーボール界に新たな歴史を作りたいと考えております。ビーチバレーボールを通じて、スポーツだけでなく社会人としても必要なスキルを備えることができたと感じております。私を雇用し、応援していただける企業様がございましたら、私が社内全体を活気付け、社会に貢献できるよう、そして企業様とともに私も成長していけるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします」

■岩佐暖選手(スケート・ショートトラック)
「私は5歳のときに相模原のスケートリンクでショートトラックに出会い、今年行われた平昌オリンピックを目指して競技を続けてきましたが、シーズン始めの練習中に足首を骨折する大けがをしてしまい、オリンピック出場の夢は途絶えてしまいました。しかし、私は決して諦めることはありませんでした。応援してくださった方々に戦う姿を見せることで、恩返しをしたかったからです。私は北京オリンピックで必ずメダルをとります。平昌オリンピックに出られなかった悔しさ、そしてこれまで培ってきた経験を生かして、この4年間再び戦い抜くことを決意しました。採用していただいた企業さまには最大限貢献させていただきます。応援してくださる方々への感謝の気持ちを常に忘れず、オリンピックでメダルをとる夢を追う姿を皆さまにお見せすることで、勇気を感じていただけるよう精一杯頑張ってまいります。ぜひご支援のほど、よろしくお願いいたします」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。

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