ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのフィギュアスケート団体で銀メダルを獲得し、さらに男子シングルで銀メダルを獲得した鍵山優真選手、銅メダルを獲得した佐藤駿選手が14日、記者会見を行い、メダル獲得の心境を語りました。
――メダル獲得の感想をお願いします。
鍵山選手 団体と個人の両方でメダルを獲得することができましたが、まず団体では、本当に1人1人が最高の形で最高のパフォーマンスで掴み取った銀メダルだったので素直にとても嬉しいですし、このTEAM JAPANの絆やチームワークがしっかりと出たのではないかなと思います。そして個人では、フリーの方で少しパフォーマンスの中にミスがあり悔しさが混じる銀メダルとなってしまいましたが、それでもしっかりと最後まで全力で挑戦することができたので、今はその挑戦にとても大きな意味があったと感じています。
佐藤選手 本当に信じられない気持ちでいますが、目標であったメダルを獲得することができ、本当に嬉しく思っています。そして団体戦では、一番最後に滑ることになりとてつもない緊張の中での演技になりましたが、チームメイトの声援に応えノーミスで演技をすることができたので、本当に嬉しく思っています。
――昨日はどのような気持ちで眠りにつかれたのでしょうか。
鍵山選手 選手村に着き部屋で1人になってからは、いろいろな感情が出てきて、素直にメダルが取れたことの嬉しさだったり、パフォーマンスの内容に関しての悔しさだったり、いろいろな感情が混じって、頭の中がぐるぐるしていました。今回のオリンピックでプラスに考えることが非常に多く、マイナスな感情はあまりなかったので、もっともっと強くなりたいなと思いながら過ごしていました。
佐藤選手 帰ってきてから、ようやくメダルを獲得できたという実感が出てきましたし、たくさんのおめでとうというメッセージをもらって、それを見ながら眠りにつきました。
――今大会に出るにあたり、一番苦労したことをお聞かせください。特に鍵山選手は、次期エースのプレッシャーなどもたくさんあったかと思いますが、そこも含めた率直なお気持ちもお願いします。
鍵山選手 今大会はここ数シーズン苦しんでいた分、オリンピックという非常に貴重な舞台で、心から全力で楽しみたいなという思いがとてもありました。いい緊張感がありながらも、周りからの期待や自分に対する期待はありましたが、それ以上にこの舞台を楽しみたいという気持ちが非常に大きかったです。そのため、最後までこのオリンピックという舞台の雰囲気を味わい、楽しみながら過ごせたのが何より良かったなと思います。
佐藤選手 来る前は、オリンピック期間全てを楽しもうと考えていましたが、いざ来てみると、やはり本番はものすごく緊張してしまい、特にショートプログラムはあまり自分の中でいい出来ではなかったですが、そこからしっかりと気持ちを切り替えることができ、そこで一旦苦労はしましたが、そこからフリーでいい形に持っていけたのはよかったなと思っています。
――今大会を楽しみたいと、多くの場面でお話しされていたかと思います。今大会振り返ってみて、いかがだったでしょうか。
鍵山選手 パフォーマンス中は、いつもの試合と変わらない緊張感でしたが、現地での声援などがかなりいつもの試合とは違い、とても独特の雰囲気だったので、最初はその雰囲気にのまれないように頑張ろうとしていましたが、自然とそれにも適応することができました。もちろんフィギュアスケートを知ってくださっている方も見に来てくれてはいたと思いますが、オリンピックという舞台を楽しみに見に来てくれた方もたくさんいらっしゃると思ったので、自分にしかできないスケートを世界に伝えることができたらいいなという思いで滑っていました。それが少しでも伝わっていたら嬉しいです。
佐藤選手 チームイベントから本当に楽しむことができていたと思いますし、応援もとても楽しかったです。もちろん非常にプレッシャーや緊張感を感じてはいましたが、その中でもしっかりと滑りながら会場の雰囲気を楽しむということはしっかり達成することができたのかなと思うので、まだ終わっていませんが、このオリンピックを最高に楽しめたかなと思います。
――2人は幼少期から親友であり、ライバル同士だったかと思います。今回、2人揃ってメダルを獲得できたことのお気持ちをお聞かせください。
鍵山選手 ここにはいませんが、三浦佳生選手、そして佐藤選手を含めて、この3人で一緒にオリンピックに出られたこと自体がとても嬉しく、それぞれが目標を掲げながら全力を尽くしてパフォーマンスをすることができ、そして佐藤選手と一緒に表彰台に上ることができて、ようやく実感が湧きました。それぞれが違う時期に怪我がありずっと苦労してきたので、それがこの舞台で実を結び非常に嬉しい思いがありましたし、これからも一緒に試合に出ることがあると思うので、自分ももっともっと強くなって最高の景色を見られるように、頑張りたいと思いました。
佐藤選手 3人で小さいときからずっと切磋琢磨して練習をしてきて、ミラノに来てからの練習でもずっと刺激し合いながら練習をしてきました。この2人がいなかったら、自分はここに立てていないと思うので、一緒に戦っていく親友であり、ライバルだと思いますが、一緒になって頑張っていきたいと思います。そして鍵山選手と一緒にメダルを獲得できたことを誇りに思います。
――メダルを獲得された今、率直に何がしたいですか。
鍵山選手 不健康なものをたくさん食べたいと思います(笑)摂生していたこともありますが、基本的に苦手な食べ物は特にありませんが、不健康なものほど美味しいので、もうたくさん食べて、幸せを満たしたいと思います。まだこのイタリアでジェラートやピザ、パスタをまだまだ食べきれていないので、そこら辺を全部味わえたらと思います。
佐藤選手 ジェラートを3人で食べに行きたいねって話していましたが、まだ行けていないので3人でジェラートを食べに行きたいなと思います。
――個人戦において、北京2022冬季大会の銀メダルとメダリストとして臨んだ今回のミラノ・コルティナ2026冬季大会の銀メダルでは、意味合いが違ってくると思います。この2つのメダルの意味合いの違いというものを、どのように捉えていますか。
鍵山選手 4年前はノープレッシャーで、勢いだけで臨んだオリンピックでした。当時はオリンピックに出場するだけで夢が叶った気分で、メダルが取れたことに関しては正直驚きの方が大きく、嬉しさが100%のメダルでした。今回はしっかりと目標を決めて、メダルを取りたいという目標を作った上でのオリンピックだったので、金メダルを目指してここまで頑張ってきました。何より自分の納得のいくパフォーマンスがしたいというところが一番大きかったので、今回の銀メダルは嬉しさもありますが、悔しさも半分混じっている銀メダルだと思います。しかし後悔や未練は全くなく、この地で挑戦できたことがこれからの大きな成長につながると思うので、素直に受け止めたいと思います。
――同郷の先輩でもある羽生結弦さんと同じように、オリンピックの表彰台に立ったときに思い返したことなどがあればお聞かせください。
佐藤選手 今回の本番前に羽生さんの動画を見て、自分の意識を高めて臨みました。偉大な先輩であり、自分の目標とする選手なので、まず同じように表彰台に上がれたことを嬉しく思いますし、これからも羽生さんのように金メダルを目指して頑張っていきたいと思います。
――新しい衣装で本番に臨まれたと思いますが、この衣装に込めた思いや宇野さんの衣装に似ているようにも見えましたが、そのあたりについても教えてください。
鍵山選手 元々オリンピックに向けて、2着目の衣装を作る予定で、以前の衣装も大変好みなものでしたが、よりオリンピック映えするような華やかでキラキラしたゴージャスな衣装にしたかったので、それをデザイナーさんに相談して、4つくらいデザイン案を出していただきました。デザイン案を見たときは、とてもかっこいいなとしか思っていませんでしたが、実物を見たときに、ちょっと昌磨君の平昌大会のフリーの衣装に結構似ているなと思いました(笑)同じトゥーランドットを使っているっていうこともあり、非常に好みの衣装で、色もとても好みです。SNSを見ていたら、かなり似ているという声がたくさんありましたが、本当にたまたまです。でも自分はちょっと嬉しく思っています。
――バンクーバー2010冬季大会からメダルをずっと取り続けていますが、それを自分たちの世代でも続けられたことの意味や価値、そして世界選手権で演技するときにどのような演技をしたいか、次に向けて考えていることがあれば教えてください。
鍵山選手 日本で生まれてフィギュアスケートができて本当に良かったなと思っています。伊藤みどりさんの時代からレジェンドと呼ばれるような偉大な選手がたくさん滑ってきて、その背中や演技を見て育ってきたので、オリンピックというこの舞台でメダルを取ることが夢でした。この舞台に立てること自体が非常に嬉しいですが、今度は自分たちが下の子やいろいろな人に見られる側になるので、よりパフォーマンスを頑張りたいという思いと、行動なども責任を持って気をつけなければならないという思いがあります。これは先輩たちのことを見てきたからこそ思えることですが、自分は自分なりのオリンピックの立ち方を実現できたのかなと思います。これからは少し休んで、世界選手権に向けてより気持ち的にも技術的にも、もっと安定感を出していかなければならないので、世界選手権残り1試合ですが、4回転フリップを含め、最高のパフォーマンスができるように日々努力していきたいと思います。
佐藤選手 バンクーバー2010冬季大会から続いていた大先輩が築き上げてきたものを、自分たちも継続することができたというのは、大変嬉しく思うとともに、誇りに思いますし、自分もその一員になれたことを、嬉しく光栄に思います。世界選手権に向けて、構成の面で少し変えたいなと思っている部分もあり、ステップなどをブラッシュアップして、レベルの取りこぼしがないように詰めていければいいなと思っています。
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