日本オリンピック委員会(JOC)は10月20日(日)、TEAM JAPAN 2020 VILLAGE(東京都中央区晴海5丁目2-31ららテラスHARUMI FLAG 1階)にて、三井不動産レジデンシャル株式会社と共催で「『パリ2024オリンピック 感動をありがとう』企画トークイベント」を実施。ゲストとして橋本大輝選手、萱和磨選手(ともに体操/体操競技)をお招きし、トークショーを行いました。
立ち見が出るほど満員となった会場からの盛大な拍手に迎えられた橋本選手と萱選手。まず始めに公益財団法人日本体操協会から国際オリンピック委員会(IOC)に、パリ2024大会に出場した男子体操競技選手全員のサインが入ったレオタードの寄贈式が行われました。なお、このレオタードはIOCに送られる12月15日までTEAM JAPAN 2020 VILLAGEに展示しています。
続けて、両選手によるトークショーが行われました。冒頭、パリ2024大会について、萱選手は「金メダルを獲った瞬間は100歳になっても忘れないだろうなというぐらい衝撃的でした。本当に夢か現実かわからなくなるぐらいの感覚だったので、一生忘れられないぐらいの濃い時間をパリで過ごしたと思います」と、また、橋本選手は「東京2020大会での銀メダルという悔しさをパリで嬉し涙に変えられたのは本当に良かったです。個人的には少し悔しい結果もある大会でしたので、団体で銀メダルだった東京2020大会と同様、自分の中で100%満足できるオリンピックにすることに対する難しさも感じました」と語りました。
その後、橋本選手はオリンピックの意義や意味について「金メダル獲得で日本が盛り上がった様子を見て、改めてオリンピックの力の凄さを感じました。自分自身オリンピックに夢を見て金メダル獲得を目標に頑張ってきたので、オリンピックがあったからこそ今の自分があるとも思いますし、オリンピックは自分の人生を変えてくれたものかなと思います」と語り、萱選手は体操競技の魅力について「技を成功させた選手の喜ぶ顔に注目してほしいのですが、技によっては習熟して試合で使えるようになるまで何年もかかるものを、試合の中の1回で決められたときというのはやはり非常に嬉しいものです。膨大な時間をかけて練習してきた技を試合の中の一瞬で決め切る、ここが体操の魅力ではないかと思っています」と自身の考えについて述べました。
また、東京2020大会時は選手村があったイベント会場の晴海について、萱選手は「東京2020大会の選手村には2つのレストランがありました。そのうち1つは日本食だけのレストランだったのですが、それに非常に助けられた思い出があります。今の晴海は綺麗で最新な街だなと感じています」と、橋本選手は「選手村の部屋から見た海やビルなどの景色が綺麗だったことを覚えています。都会的な街並みの中にも緑豊かな自然があって、落ち着きを感じます」と、東京2020大会時の思い出や現在の街並みについても話してくれました。
その後、萱選手が「金メダルを獲得するという夢を叶えたのでやめることも考えました。ですが、まだまだ体操を楽しいと感じていて、そして体操を続ける以上はオリンピックで金メダルを獲得すること以外に目標はないと思っているので、次の目標はロサンゼルス2028大会で団体2連覇することです」と、橋本選手が「ロサンゼルス2028大会で、団体と個人総合で金メダルを獲得したいと思います。この2つの金メダルを獲得する難しさは2大会連続で味わっているので、これまで以上にしっかりと自分自身と向き合って、身体を操ってそして心もコントロールして、4年後にまたさらに強くなった自分を見せていきたいと思います」と、今後の抱負について力強く語りました。
トークショーの最後には未来のオリンピックを目指す子供たちに向けて、萱選手が「楽しいと思えることをやってほしいと思います。やらされている人は、楽しんでやっている人にはどうしても勝てません。楽しみがあればスポーツでも勉強でも何でも絶対伸びていくと思いますし、見える景色が違うと思うので、本当に自分の楽しめることをやってほしいです」と、橋本選手が「とにかく練習すること。それがオリンピックや目標を叶えるための最大の要因かなと思います。その過程で失敗や辛いこともあるかもしれませんが、それも自分の成長に繋がると思います。保護者には、もちろんそれ以外の部分で怒ることはいいのですが、練習や試合で失敗したときに怒ったり責めたりはしないでほしいなと思います」とメッセージを送りました。
トークショーの後には質疑応答コーナーやプレゼント(両選手サイン入りTEAM JAPANレプリカTシャツ)抽選会、そして両選手への花束の贈呈が行われました。花束贈呈のタイミングでは、参加者の中から選ばれた橋本選手の大ファンだという女の子が感激のあまり泣き出してしまうというハプニングも。橋本選手はその子の頭を優しく撫でながらファンでいてくれることへの感謝を伝えると共に、会場へ向けて「4年後も多くの子ども達を良い意味で泣かせられるような選手を目指します」とコメントし、参加者を盛り上げました。
最後に萱選手が「本日はこのような場を設けていただきありがとうございました。立ち見の方までいらっしゃって本当に嬉しいです。この晴海は自分にとっても思い出の地なので、非常に良い機会でした。まだまだこれからも体操競技を頑張りますし、そちらの方のイベントもあるのでぜひ足を運んでください」と、橋本選手が「体操競技もそうですし、しっかりと自分自身と向き合って、さらに高みを目指して頑張っていきたいと思います。やはり皆さんの応援によって体操競技、そしてスポーツ全体に活気が出るようになってくると思いますので、ぜひ機会があれば会場の方に足を運んでいただいて、緊張感のある試合を直接観ていただけたらと思います。本日はありがとうございました」と挨拶し、イベントが締めくくられました。
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