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2024.09.05 イベント

“初老ジャパン”がJOMに登場!「総合馬術チームトークショー&寄贈品贈呈式」を開催

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「総合馬術チームトークショー&寄贈品贈呈式」を実施(写真:フォート・キシモト)

 日本オリンピック委員会(JOC)は8月20日、日本オリンピックミュージアム(JOM)にて、「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)TEAM JAPAN総合馬術チームのトークショーおよびJOMへの寄贈品贈呈式」を、公益社団法人日本馬術連盟と共催で開催しました。

 トークショーの冒頭、パリ2024オリンピックにて銅メダルを獲得した総合馬術団体チーム、通称『初老ジャパン』の大岩義明選手、北島隆三選手、戸本一真選手、田中利幸選手が登場すると、会場からは大きな拍手は沸き起こりました。

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大岩義明選手(写真:フォート・キシモト)

 まず、パリ2024オリンピックで銅メダルを獲得した感想を聞かれると、大岩選手は「総合馬術はマイナースポーツですのでなかなか街で声をかけられるようなことはありませんでしたが、今回は名前よりも初老というワードが浸透しているようで、街で『あれ初老じゃない?』と言われるのが聞こえてきました。こういったことでも我々にとっては非常に嬉しいことですので、これを機にこの競技を皆さんに知っていただけたらなと思います」と、戸本選手は「この1週間ぐらいで様々なメディアに出させていただいて、自分たちは本当に大きいことを成し遂げたのだなということを日に日に実感していますし、空港では『馬術の方ですよね』という声をかけていただいたので、オリンピックのメダルの力はすごいなと実感しています」と、北島選手は「メダルを獲ったことによって、次の日からこんなにも世界が変わるのかと驚いています。たくさん取り上げていただけることが本当に嬉しいので、どんどんこの競技を広げていけたらなと思っています」と、田中選手は「メダルを獲った瞬間は本当にもう信じられないという思いでした。地元に帰ったときに周りの方々からおめでとうという声をかけてもらって非常に嬉しく思いますし、メダルを獲ってよかったなと感じました」と、それぞれ大会後の変化について語りました。

 続いて総合馬術について紹介する際には、大岩選手は総合馬術の最大の魅力はクロスカントリーにあると説明した上で、「クロスカントリーはパートナーの馬と意思疎通をして、色々な障害物を飛び越えてくる種目です。動物と一緒に助け合ってゴールを目指すというところに魅力があるなと思っています。馬とコミュニケーションをとりながらゴールを目指していき、ゴールをしたときの達成感というのは他の競技には感じられないものではないのかなと思います」とその魅力を語りました。

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北島隆三選手(写真:フォート・キシモト)
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戸本一真選手(写真:フォート・キシモト)
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田中利幸選手(写真:フォート・キシモト)

 パリ2024オリンピックでの競技について語る場面では、最終種目で棄権することとなった北島選手は「棄権する時点で前日3位だったポジションから落ちてしまうことになったので責任も感じましたし、自分のせいで馬を怪我させてしまったのかなと思いました。ただこの競技は馬というパートナーがいてこそですので、チームメイトには申し訳なかったですがパートナーに無理をさせることはできませんでした」と語り、その北島選手からバトンを受け取って最終種目に出場した田中選手は「準備はしていたので出場することについてのプレッシャーはなかったのですが、まだメダル争いができる位置にいると知ったときには一気にプレッシャーを感じました」と本音を披露しました。そして銅メダルが決まった瞬間について、最後の大岩選手の騎乗を見守っていた戸本選手は「大岩選手が走る前からゴールをすれば銅メダルを獲得できるということを知っていたのですが、大岩選手が減点ゼロで帰って来てメダルを獲得できたという瞬間はまるで自分のことではないように感じて、嬉しい感情が湧くまでは少し時間がかかりました」と語り、一方でゴールした瞬間には銅メダル獲得に気づいてなかったという大岩選手は「順位やメダルに興味がないわけではないのですが、馬術は減点法で加算されることはなく、自分にできることは減点ゼロで帰って来ることだけなので、自分のやるべきことに集中しました」と振り返り、また「棄権がなければ銀メダルを目指せたかもしれません。一方で交代がなければ4人でメダルを獲得することはできませんでした。メダルの色以上に、ずっと一緒に戦ってきた4人でメダルを獲得できたことが何よりも嬉しいです」と、4人で銅メダルを獲得できた喜びを語りました。

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ゼッケンにサインする選手たち(写真:フォート・キシモト)
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寄贈品が星香里JOC常務理事に贈られた(写真:フォート・キシモト)

 トークショーの後は、寄贈品の贈呈式が行われ、4人がサインを入れた、戸本選手のパートナーであるヴィンシーJRAのゼッケンが、星香里JOC常務理事に手渡されました。受け取った星常務理事は「今回ゼッケンをJOMに寄贈いただいたのと、戸本選手のウェアをお借りしました。これらは今後JOMに展示されますが、多くの方々の目に触れることと思います。子供たちももちろんですが、『初老ジャパン』の皆さんと同じ世代の方々がこれをご覧になって、一歩、踏み出す勇気を持ってくださることに繋がるのではないかと、大変期待しております。ロサンゼルス2028オリンピックに向けてはそれぞれの事情があるかと思いますが、これからも馬術界全体としてぜひ底力を上げていっていただいて、ロサンゼルス2028オリンピックでご活躍されることを期待しております」と挨拶しました。

 最後に大岩選手が「色々とお話させていただきましたが、まだ質問したいメディアさんもいらっしゃったようなので、全部お答えしますのでぜひご連絡ください」とメディアに呼びかけ、田中選手は「本日は裏話みたいな内容も披露できてよかったです。またこれからロサンゼルス2028オリンピックを目指せたらと思うので、出場できたらぜひ応援をお願いします」と今後への意気込みを述べ、北島選手が「本日はたくさん写真を撮影していただきありがとうございます。これからもっと馬術を広めていけたらと思います」と、戸本選手が「これを機に馬術というスポーツを広めていきたいなと思いますし、馬術を始めてくれる人やオリンピックを目指してくれるような子供たちが続いてくれることが僕たちにとっても嬉しいことなので、これからまた僕たち自身も頑張って馬術界に貢献していけたらと思っています」と馬術を広めることへの抱負を述べ、イベントが締めくくられました。

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ゼッケンと共に展示される戸本選手のウェア(写真:フォート・キシモト)

 なお、今回寄贈されたゼッケンとお借りした戸本選手のウェアは、9月10日に展示物が更新される企画展「TEAM JAPAN SUMMER FEST in JAPAN OLYMPIC MUSEUM」にて展示されます。本企画展では他にも、パリ2024オリンピックに出場した選手たちの着用ウェアなどが展示されます。

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