日本オリンピック委員会(JOC)はパリ2024オリンピックの開幕の100日前となった4月17日、公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会(JPC)及び株式会社アシックスと合同で、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会TEAM JAPANオフィシャルスポーツウェア発表記者会見を、東京都の日本橋三井ホールで開催しました。
オフィシャルスポーツウェアは、TEAM JAPANゴールドパートナー(スポーツ用品)である株式会社アシックスが作製し、表彰式や選手村などで着用されます。
発表記者会見では最初に、パリ2024オリンピックTEAM JAPANの尾縣貢団長が登壇。「パリ2024オリンピックにおけるTEAM JAPANのコンセプトは『一歩、踏み出す勇気を。』です。TEAM JAPANは応援を一身に受け、活躍するアスリートの姿を通して、一歩踏み出す勇気を全ての人に届けられる存在でありたいと思っています。今回アシックス様に作成いただいたオフィシャルスポーツウェアは、そのような想いで大会に臨むアスリートにTEAM JAPANの誇りを与え、力強く後押しをしてくれる存在であると確信しています。パリ2024オリンピック開幕まであと100日。1人でも多くのアスリートが出場権を獲得し、本番を見据えて万全のコンディションで臨めるよう、監督、コーチ、スタッフ、競技団体、関係団体の力を結集いたします。そして私達はオリパラ一体の精神を大切に、パリに向かってまいります」と挨拶しました。また、今年1月に発生した能登半島地震にも言及し、「被災された方々のことは、私達の心に常に残っております。本日、井上康生副団長と谷本歩実副団長が現地に伺い、支援活動をしながら現地の方と意見交換をしていますが、今後TEAM JAPANとして何ができるか、引き続き検討してまいります」と述べました。
続いてパリ2024パラリンピック日本代表選手団の田口亜希団長が登壇し、「TEAM JAPANオフィシャルウェアは、選手と応援してくださる多くの皆さんの心を一つに繋ぐ、とても大切なものだと思っています。これまでの大会でも、オリンピックTEAM JAPANの皆さんの素晴らしいパフォーマンスの勢いを受け、パラリンピック日本代表選手団も大活躍をすることができました。パリ2024パラリンピックでも、オリンピックTEAM JAPANの皆さんと同じ服装をまとい、パラリンピック日本代表選手団一同練習を積んできた成果を最大限に発揮し、活力ある共生社会の実現に向けて、パラリンピアンが体現するパラリンピックの価値を伝えられるよう頑張って参りたいと思います」と挨拶しました。
次に株式会社アシックスの富永満之代表取締役社長COOが登壇。「今大会に向けては、日本代表としての誇りを感じられるデザイン、そしてアスリートにとって必要な機能を持ちつつ環境への配慮に取り組んでまいりました。パリ2024オリンピックの開幕まで残り100日となり、今後日本中でますます機運が高まっていくかと思います。オリンピック、パラリンピックという夢の祭典の盛り上がりに貢献できれば、大変嬉しく思います」と挨拶しました。
続けて株式会社アシックスの大堀亮アパレル・エクィップメント統括部開発部マネジャーが登壇し、パリ 2024 オリンピック・パラリンピックTEAM JAPANオフィシャルスポーツウェアについて説明をしました。
オフィシャルスポーツウェアのコンセプトは「パフォーマンスとサステナビリティの両立」。史上最もサステナブルな大会を目指すパリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、優れた機能性を持たせながら環境に配慮したアイテムを提供することで、スポーツを守り、継続させるにはどうすべきかをアスリートとともに考えたい、との想いを込め開発されました。メインアイテムとなる「ポディウムジャケット」には、「TEAM JAPAN RED」を基に過去大会のTEAM JAPANのイメージを踏襲して「サンライズレッド」のグラデーションカラーが採用され、「パリの日の出」をイメージし、朝焼けに空が赤く染まる力強さと暖かさをグラデーションで表現しています。競技会場や選手村で着用するTシャツである「ショートスリーブトップ」には、決断や強さを表す日本伝統の吉祥文様である「矢絣(やがすり)」を取り入れた「YAGASURI グラフィック」が採用されています。一枚の生地から複数の型取りを行うことで、一つひとつの柄の配置が異なりながら、全体で見ると統一感のあるデザインとなっています。
また、開発コンセプトである「パフォーマンスとサステナビリティの両立」に沿って「Conditioning(コンディショニング)」、「Sustainability(サステナビリティ)」、「Diversity(ダイバーシティ)」の3つのテーマが設けられています。
続いて、オフィシャルスポーツウェアを身にまとった15名のゲストアスリートと、アシックス応援パートナーである石川佳純さん、鳥海連志選手(車いすバスケットボール)が登場。様々に組み合わせたウェア、シューズなどが披露されました。
登壇した石川さんは「パリ2024オリンピック開幕まで100日となり、いよいよだなと私も非常に楽しみにしています。4年に一度の熱い舞台、選手たちの活躍を全力で応援したいと思います」と、鳥海選手は「私自身はパリ2024パラリンピックには出場できないのですが、その分出場選手の皆さんを全力で応援していきたいと思います」とパリ2024大会に向けての想いを述べました。
続けてトークセッションが行われ、登壇したアスリートがオフィシャルスポーツウェアの着心地や機能性、応援が力になったエピソードやパリ2024大会に向けた意気込みなどを語りました。
■西田有志選手(バレーボール)
「着心地がものすごくいいです。応援Tシャツとして着られる方もいると思うのですが、非常におしゃれなデザインだと思います」
■小野寺太志選手(バレーボール)
「強さ、決断力、そして速さといった意味がグラフィックに込められていることを知り、カラーリングのパワーも相まって非常に身が引き締まる思いです」
■東藤なな子選手(バスケットボール)
「(石川さんから応援ミサンガを受け取り)石川さんありがとうございます。日頃から頂いている応援を胸に頑張ります。ミサンガも大切にします」
■橋本大輝選手(体操競技)
「前回の東京2020大会では団体総合で惜しくも銀メダルとなってしまったので、今回は団体総合、個人総合、種目別鉄棒の3種目で金メダルを獲得できるように頑張りたいと思います」
■藤波朱理選手(レスリング)
「初めてのオリンピックですが、たくさんの方々の応援を力に変え、1人でも多くの方に一歩踏み出す勇気を与えるようなレスリングをして、必ず金メダルを獲得します」
■見延和靖選手(フェンシング)
「サスティナビリティについての問題は、屋外競技の方だけではなく屋内競技の我々もしっかりと考えていけない問題だと思っています。私はフェンシングで折れた剣をメダルや包丁へとリサイクルする、折れ剣再生プロジェクトという活動を行っています。このような現状を知っていただくことが大事だと思いますので、このオフィシャルウェアを着て東京2020大会に続いてパリ2024大会でも表彰台に上がり、PRしていきたいと思います」
■東江雄斗選手(ハンドボール)
「東京2020大会のウェアとはまた違うので、第一印象は非常に新鮮でした。着用することで周りのTEAM JAPANの選手との一体感も生まれて勇気ももらえますし、自分も勇気を与えられたらなと思います」
■新保大和選手(パラ陸上競技)
「TEAM JAPAN REDとサンライズレッドのグラデーションがとても好きで、自分も赤に愛着を持っているので非常に気に入っています。フィット感があって動きやすいので、(実際に競技で着るわけではないけれど)円盤投げでも遠くに飛ばせると思います」
■竹村明結美選手(パラ陸上競技)
「東京2020大会は無観客でしたので直接応援を感じることはできませんでした。応援があることは大きいので、応援に応えられるようなパフォーマンスを発揮できるように頑張ります」
■田巻佑真選手(パラ陸上競技)
「(鳥海選手から応援ミサンガを受け取り)鳥海選手ありがとうございます。この応援を力に、夢に向かって頑張っていきます」
■木下あいら選手(パラ水泳)
「とても可愛い色のデザインで、気に入りました」
■西田杏選手(パラ水泳)
「東京2020大会のウェアからCO2を34%以上も削減していると聞いて非常に驚いています。現在の環境問題の中で、私達は日々当たり前にスポーツをできているわけではないので、このような取り組みをしながらスポーツができるのは素敵なことだと思います」
■若山英史選手(車いすラグビー)
「SNSからの応援ももちろんですが、東京2020大会のときには会場や選手村で働いてくださっているボランティアの方々からの声援がものすごく力になりました。直接声をかけていただくことはとても力になりますし、仮に届かなくても、応援していただけること自体が力になると、日々感じています」
■廣瀬隆喜選手(ボッチャ)
「今大会のウェアも車いすの選手に向けてデザインが考えられており、非常に嬉しいです。大会では服の着脱がしづらいときがあるのですが、寒暖差が激しいパリではそのような心配もなくこのウェアを羽織って臨めるのかなと思います」
■宇田秀生選手(パラトライアスロン)
「ファスナーが驚くぐらいスムーズに動きます。細かい部分かもしれませんが、そういったところが嬉しいです。ストレスなく競技に集中できると思います」
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