日本オリンピック委員会(JOC)は6月12日、味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で「令和5年度JOCナショナルコーチアカデミー開講式」を行いました。
JOCナショナルコーチアカデミーは、オリンピックで活躍できるアスリートを育成・指導するワールドクラスのコーチ及びスタッフの養成を目的に、JOCが委嘱するナショナルヘッドコーチ及びナショナルチームコーチを対象に実施。令和4年に策定された「第3期スポーツ基本計画」に明示され、JOCの長期的国際競技力向上計画の一環として位置づけられており、今年度は各競技団体から新たに59名の指導者が正規コースを受講します。
はじめに、主催者を代表して星野一朗JOC専務理事が登壇し、「ぜひこの機会を利用して、自身を掘り下げるということに取り組んでいただきたいと思います。掘り下げるためには、一つは自分の内面と向き合うこと、もう一つはたくさん傾聴し、ディスカッションをして吸収する。その二つのことを大事にしていただきたいと思います」と挨拶しました。
続いて、来賓を代表して、スポーツ庁の西川由香競技スポーツ課長が東京2020大会及び北京2022冬季大会での選手の活躍、ならびに監督、コーチ、スタッフによる長期の尽力に感謝の意を伝えると「東京2020大会、北京2022冬季大会での素晴らしい成績を一過性のものとしないよう、パリ2024大会、ミラノ・コルティナ2026冬季大会に向けて、引き続き関係者と一丸となって、国際競争力向上に支援してまいりたいと思っております。本アカデミーに参加される皆様は今日から8週間という受講期間の中で、自身のコーチング能力を磨かれることはもとより、ぜひこの機会に競技の枠を越えた交流、連携を図っていただきまして、TEAM JAPANの絆を深めていただきたいと思います」と述べました。
次に、前原正浩JOCナショナルコーチアカデミー事業ディレクターが本アカデミーの概要説明を行い、その目的や位置づけ、創設の経緯といった基本的な情報に加え、目指すべき人物像、プログラムのポリシーおよびコンセプト、どのようなカリキュラムが用意されているか、また、過去の受講者の声などを紹介。最後に、前原ディレクターが第1回の受講生から伝えている言葉として「指導者が学ぶことをやめたら教えることをやめなければならない」と話し、「JOCが掲げる『人間力なくして競技力向上なし』という言葉を頭に入れてこれから8週間、頑張っていきましょう」と呼びかけて、開講式を締めくくりました。
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