日本オリンピック委員会(JOC)は2018年11月10日、岩手県九戸郡洋野町の種市体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 洋野」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
洋野町では初開催となった今回は、塚原直貴さん、宮下純一さん、黒岩敏幸さん、中村亜実さん、井上智裕さん、杉本美香さん、海渕萌さんの7人のオリンピアンが参加。洋野町にお住いの137名と交流しました。
はじめにオリンピアンを代表して黒岩さんが「岩手県沿岸の最北地である洋野での開催は初めてで、私たちオリンピアンは、とても楽しみに来ました。皆さんもケガのないように全力でスポーツをしましょう」とあいさつしました。
開会式後、参加者はお国言葉のラジオ体操で体をほぐしてから、7名のオリンピアンをキャプテンにオリンピックカラー5色のチームに分かれ、「手つなぎ鬼」「小玉まわし」「デカパン競争」「5色玉入れ」の4種目で優勝を目指し汗を流しました。
スポーツプログラム終了後は、全員で記念撮影と「花は咲く」を合唱。続く文化プログラムの「オリンピアンとのQ&A」では、オリンピアンが質問に答えるだけでなく、参加者へ質問をするなど活発なコミュニケーションが生まれていました。
閉会セレモニーは、表彰式からはじまり、次にオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」について、井上さんが紹介。次の開催会場の宮城県白石市へとつなげていくことを伝えました。
最後のオリンピアン全員からのあいさつでは、塚原さんが「短い時間でしたが、非常に中身の濃い笑顔の絶えない時間でした。最下位でしたが、一生懸命取り組んでいる姿、そして、ゴールに向かっていく姿勢というのが良かったです。自分の行っているスポーツの将来に役立ちます。今日の時間をきっかけにして次の目標に向かってほしいです」とメッセージを送ると、宮下さんは「順位が決まるというのは、それまでの努力が大事です。それぞれの目標に向かいながら努力することを忘れずに、しっかりとした大人になってください」と呼びかけました。また、中村さんからは「スポーツの力はスゴイと、今日も感じました。頑張り続ければ結果が出ると改めて実感しました。スポーツ、他でもあきらめずに頑張り続ければ、夢はかなうと思うので、がんばり続けてください!」と参加者に語りかけると、海渕さんが「私が1つ皆さんに伝えたいのは、自分の可能性にふたをしないでください。大きな夢をもって、高い志をもって日々がんばってほしいです」とエールを送りました。
閉会式の最後は東京2020大会のマスコットのミライトワとソメイティも加わり、ハイタッチを実施。参加者からオリンピアンへ「お疲れ様でした」「ありがとう」「また、来るね」などと声がかけれらました。
その後に行われたサイン会では、オリンピアンが「楽しかった競技は何だった?」「どんなスポーツしているの?」などの質問をし、参加者1人1人と会話を楽しみました。
フェスタ終了後、オリンピアンたちは被災地を知る一環として、「ひろの水産会館ウニーク」にて洋野町の2011年3月11日の状況を説明いただき、隣にある養殖所を見学。津波で壊滅状態なってから、これまでに様々な人々の手によって復旧、復活してきた経緯を伺いました。
また、イベント前日には、洋野町でレスリングが盛んなこともあり、井上さんを先生に、レスリング教室を種市高校レスリング場で実施。参加者にはオリンピアンから直接指導を受ける貴重な機会となりました。
■参加オリンピアン
・塚原直貴(陸上競技)
2008年北京オリンピック 銅メダル
・宮下純一(水泳/競泳)
2008年北京オリンピック 銅メダル
・黒岩敏幸(スケート/スピードスケート)
1992年アルベールビルオリンピック 銀メダル
1994年リレハンメルオリンピック 出場
1998年長野オリンピック 出場
・中村亜実(アイスホッケー)
2014年ソチオリンピック 8位入賞
2018年平昌オリンピック 6位入賞
・井上智裕(レスリング)
2016年リオデジャネイロオリンピック 5位入賞
・杉本美香(柔道)
2012年ロンドンオリンピック 銀メダル
・海渕萌(カヌー)
2012年ロンドンオリンピック 出場
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