日本オリンピック委員会(JOC)は2018年9月1日、岩手県上閉伊郡大槌町の城山公園体育館で「オリンピックデー・フェスタ in 大槌」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
大槌町では6回目の開催となる今回は、宮下純一さん、坂本清美さん、田中琴乃さん、鈴木靖さん、淡路卓さん、両角友佑選手、両角公佑選手の7名のオリンピアンが参加。大槌町にお住まいの105名といっしょに、運動会形式のスポーツプログラムや文化プログラムで交流を深めました。
開会式では、藤原庸介JOC理事の開会宣言に続き、オリンピアンを代表して宮下さんが「大槌には、今日を含めて3回参加しています。訪れるたびに復興の勢いを感じています。復興してほしいという思いを胸に、オリンピアンは今日一日を皆さんと過ごしたいと思います。今日は小学生から、上は80歳代の先輩までいらっしゃると聞いています。けがのないようにみんなで交流をしていければと思います」と挨拶しました。
ラジオ体操でウォーミングアップをした後、スポーツプログラムでは「手つなぎ鬼」「大玉ころがし」「デカパン競争」「5色玉入れ」の4種目を実施。参加者はオリンピックカラー5色のチームに分かれ、オリンピアンがそれぞれのチームのキャプテンを担当。表彰台を目指し全員で力を合わせた結果、坂本さんと鈴木さんのイエローチームが金メダル、宮下さんのグリーンチームと田中さんのレッドチームが銀メダル、両角友佑さんのブルーチームが銅メダルを獲得しました。
スポーツプログラム終了後は、全員で記念撮影と「花は咲く」の合唱。続いて文化プログラム「オリンピアンとのQ&A」では、「ジャンプで最高到達点はどのくらいでしたか?」「オリンピック前の精神統一はどのように行っていましたか?」とオリンピアンの種目や人となりに迫る質問が次々に寄せられる中、「東京オリンピックに出たいですか?」という質問に対しては、現役を引退したオリンピアンは「出たい!」と即答していました。また、カーリングの両角兄弟は次の北京冬季オリンピックへと出場するために努力することを誓っていました。
閉会セレモニーでは、オリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を両角公佑さんが紹介。次の開催会場の福島県昭和村へとつなげていくことを伝えました。
最後のオリンピアン全員からの挨拶では、田中さんが「体を一緒に動かしていると自然と笑顔があふれていきます。この笑顔は周りに伝染していき、たくさんの人を幸せにします。ぜひみなさんもたくさん笑顔になれるように過ごしてください。ありがとうございました」、また、淡路さんが「楽しい時間を共有したり支えあったり話し合える時間でした。自分の周りにいる家族・友達を大切にすることにより、自分が大変な時に支えてもらえます。周りにいる人たちを大切にして時間を過ごしましょう。また会えることを楽しみにしています」と話すなど、それぞれメッセージを送りました。
閉会セレモニー終了後は、オリンピアン一人ひとりが参加者とハイタッチ。その際、宮下さんが北京オリンピックの銅メダル、淡路さんがロンドンオリンピックの銀メダルを披露し、直接メダルに触れるなどした参加者は感激した様子を見せていました。また、ハイタッチ終了後にはサイン会を実施。「平昌オリンピック、見ていました!」「ファンなんです!」「わぁ、メダル重たい!」など、参加者とオリンピアンは最後まで会話を楽しみ、交流を深めていました。
フェスタ終了後、オリンピアンたちは被災地視察として、城山公園高台、旧大槌町役場、赤浜漁港を訪問しました。
■参加オリンピアン
・宮下純一(水泳/競泳)
2008年北京オリンピック 銅メダル
・坂本清美(バレーボール)
1996年アトランタオリンピック 出場
・田中琴乃(体操/新体操)
2008年北京オリンピック 出場
2012年ロンドンオリンピック 7位入賞
・鈴木靖(スケート/スピードスケート)
1984年サラエボオリンピック 出場
・淡路卓(フェンシング)
2012年ロンドンオリンピック 銀メダル
・両角友佑(カーリング)
2018年平昌オリンピック 8位入賞
・両角公佑(カーリング)
2018年平昌オリンピック 8位入賞
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