日本オリンピック委員会(JOC)は2018年7月14日、宮城県石巻市の石巻総合体育館で「オリンピックデー・フェスタ in いしのまき」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
当日は中村麻衣さん、大谷佐知子さん、小野粧子さん、新井周さん、千田健太さん、馬渕智子さん、兼松由香さん、蛯沢大輔さんの総勢8人のオリンピアンが参加。
石巻市では通算4回目の開催ということもあり、今回も120名と多くの方に参加いただきました。
開会式ではオリンピアンを代表して馬渕さんが「今日は、参加オリンピアンの専門種目ではなく運動会種目でみんなと一緒に汗を流したいと思います。参加者の皆さんもスポーツプログラムでの得意不得意関係なく、全力で『スポーツから生まれる、笑顔がある。』というフェスタのスローガンのように、スポーツを一生懸命行うことで、笑顔になれるよう全力で運動しましょう」と挨拶しました。
最初のプログラムでは、宮城県になじんだ言葉での「オラホのラヂオ体操」が行われ、体だけでなく心もほぐれたか、参加者の皆さんから多くの笑顔が見られました。その後のスポーツプログラムでは「手つなぎ鬼」、「デカパン競争」、「小玉まわし」、「5色玉入れ」の4種目が実施されました。5色のチームに分かれオリンピアンがリーダーとなり、参加者はオリンピアンと一体となり全力で優勝を目指しました。
各チームともに全力で戦った後は、一緒に過ごした証である記念撮影と「花は咲く」の合唱を参加者全員で行いました。サビ部分は特に元気な声が聞かれましたが、この合唱を通じて「文化の祭典」としてのオリンピックも体感できる場となりました。
続いて行われた文化プログラム「オリンピアンとのQ&A」では、「好きな食べ物は何ですか」から「競技をするきっかけは何ですか」、「フェンシングは何歳から始めたのですか」まで、多岐にわたる質問がありました。オリンピアンは1つ1つの質問に真摯に答えるのと同時に、しっかり語りかけをし、質問者に深く印象に残る内容となりました。
閉会セレモニーでは、オリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を中村さんが紹介。次の開催会場の宮城県気仙沼市へとつなげていくことを伝えました。
最後のオリンピアン全員からの挨拶では、千田さんが「今日はみんなで全力を出し切って、いい一日でした。これからいろいろなスポーツを試して、自分が好きになる打ち込めるスポーツを見つけてほしいと思います」と参加者へスポーツへの取り組みを呼びかけました。さらに馬渕さんからは「スポーツには必ず、勝ち負けがあります。『うれしい』『悔しい』という感情を持ちますが、大事なのは、その時点で辞めずにチャレンジを続けること。全力で続けることで、勝ったときに最高の笑顔になります。チャレンジし続けてください」とメッセージが送られました。
閉会後は、オリンピアンが今日の健闘をたたえて参加者とハイタッチしながら、ひとりひとりと笑顔を交わしました。また、その後に行われたサイン会では、オリンピアンが参加者に声をかけながら丁寧にサインに応じ、最後まで交流を楽しんでいました。
フェスタ終了後、オリンピアンたちは被災地を知る一環として、「日和山公園」「がんばろう石巻看板」「復興まちづくり情報交流館」を訪問しました。日和山公園は石巻市における復興の姿を高い場所から見るのに最適な場所としてフェスタの際には必ず訪れていますが、今後も一歩ずつ進む復興の姿を記録していく予定です。
■参加オリンピアン
・中村麻衣(水泳/シンクロナイズドスイミング※)
2012年ロンドンオリンピック 5位入賞
2016年リオデジャネイロオリンピック 銅メダル
※現:水泳/アーティスティックスイミング
・大谷佐知子(バレーボール)
1984年ロサンゼルスオリンピック 銅メダル
・小野粧子(アイスホッケー)
2018年平昌オリンピック 6位入賞
・新井周(卓球)
2004年アテネオリンピック 出場
・千田健太(フェンシング)
2008年北京オリンピック 出場
2012年ロンドンオリンピック 銀メダル
・馬渕智子(ソフトボール)
2008年北京オリンピック 金メダル
・兼松由香(ラグビーフットボール)
2016年リオデジャネイロオリンピック 出場
・蛯沢大輔(バイアスロン)
2006年トリノオリンピック 出場
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