日本オリンピック委員会(JOC)は2017年10月14日、福島県桑折町の桑折町ふれあい公園で「オリンピックデー・フェスタ in こおり」を開催しました。
オリンピックデー・フェスタは、東日本大震災復興支援JOC「がんばれ!ニッポン!」プロジェクトの一環として、「スポーツから生まれる、笑顔がある。」をスローガンに、オリンピアンやアスリートがスポーツを通じて被災地の皆様とのふれあい活動を行うイベントです。
福島県桑折町でのオリンピックデー・フェスタは初めての開催。今回の参加オリンピアンは、水泳・競泳の中西悠子さん、バレーボールの山本隆弘さん、スケート・スピードスケートの鈴木靖さん、スケート・フィギュアスケートの小塚崇彦さん、フェンシングの橋本寛さん、ソフトボールの馬渕智子さん、ラグビーフットボールの兼松由香さんの7名。桑折町在住の132名が参加し、運動会形式のスポーツプログラムや文化プログラムで交流を深めました。
開会式では、最初に桑折町へ「つながる火」をつなげるトーチランを実施。トーチランは屋外開催のフェスタに限られており、参加した子供たちはオリンピアンといっしょに秋晴れのもとを快走しました。
改めてオリンピアンを紹介後、オリンピアンを代表して馬渕さんが「桑折町で初めてフェスタを開催すると伺いました。この事業は『スポーツから生まれる、笑顔がある』というスローガンを掲げて活動しています。今日は、オリンピアン全員が皆さんとこのスローガン通りにスポーツを通じて触れ合って、たくさんの笑顔が生まれて、楽しみたいと思います。今日はよろしくお願いします」と挨拶。続いて、開催地代表として会田友康桑折町教育委員会教育長が「ようこそ、桑折へ。一流のアスリート・オリンピアンと交流できるめったにない機会です。この宝物のような機会にオリンピアンとたくさん触れ合って、たくさんの宝物をもらってください。また、3年後には東京オリンピック・パラリンピックがあります。皆様それぞれが関心をもって、参加することやお迎えするおもてなしの心を持てるようにオリンピアンからも様々学んでいただければと思います。今日は楽しんで参加してください」と参加者にエールを送りました。
「ラヂオ体操」福島・福島弁でウォーミングアップをした後、スポーツプログラムでは「手つなぎ鬼」「小玉まわし」「大玉転がし」の3種目を実施。オリンピアンが各チームのリーダーとなり、真剣勝負で優勝を目指しました。
文化プログラム「オリンピアンとのQ&A」では色々な質問が寄せられました。その中で、スピードスケート始めたきっかけを尋ねられた鈴木さんは「小学校の時、スピードスケートのどの大会もビリでした。だから、一人ずつ抜いていくことを目標に頑張りました。中学校に入った時には、1番になっていました。地道に続けることでできたことです」と、継続することで成し遂げられることを参加者に伝えました。
閉会セレモニーでは、3チームが同点で3位に並びましたが、銅メダルを3つ準備できなかったため、急きょ中西さんが持参したアテネオリンピックの銅メダルを借りての表彰式となる一幕もありました。また、兼松さんがオリンピックデー・フェスタの聖火として各会場を巡る「つながる火」を紹介。翌日に行われる次の会場である「女川」につなげていくことを誓いました。
閉会式後は、オリンピアンが一人ひとりハイタッチで参加者を見送りました。その際、中西さんがアテネオリンピックの銅メダル、馬渕さんが北京オリンピックの金メダルを首に下げ、直接見て触れてもらい、またコミュニケーションを深めるなど、オリンピアンと参加者は最後まで交流を楽しみました。
フェスタ終了後、オリンピアンたちは「被災地を知る」プログラムとして、元双葉警察署浪江分庁舎所長の佐藤洋一さんから震災当時の写真と資料を展示してもらい、その一つ一つの説明に聞き入りました。
■参加オリンピアン
・中西悠子(水泳/競泳)
2000年シドニーオリンピック 7位入賞
2004年アテネオリンピック 銅メダル
2008年北京オリンピック 5位入賞
・山本隆弘(バレーボール)
2008年北京オリンピック 出場
・鈴木靖(スケート/スピードスケート)
1984年サラエボオリンピック 出場
・小塚崇彦(スケート/フィギュアスケート)
2010年バンクーバーオリンピック 8位入賞
・橋本寛(フェンシング)
1992年バルセロナオリンピック 出場
・馬渕智子 (ソフトボール)
2008年北京オリンピック 金メダル
・兼松由香(ラグビーフットボール)
2016年リオデジャネイロオリンピック 出場
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